美容室/ヘアーサロンの組織の作り方。経営実務コンサルティングのシーケン社。美容室/ヘアーサロンの業界経験は16年と豊富
美容室/ヘアーサロンの 計画書の作り方 (1)

1.計画書はなぜ必要か?
- 「むやみに石を積んでも家にならない」ということわざがあります。
- 家を作るにはどの大きさの石をどの様に削り、どの位置に、どの順番で積み上げるかという設計図が必要です。
- 計画は未来の先取りとも言われます。
- 5年先の目標を1年毎に立て、さらに半年、1ヶ月、週、日と砕いていき、それがきっちり組み上げられたら、日々の行動は5年先の目標に直結している訳です。だからそう言われるのです。
- コンセプト・目的はあくまでもアナログです。それをデジタルに置き換え、目標として表現することが重要なのです。
- 総論OK、各論問題あり。各部署・スタッフからは色々な思い、要素が噴出し、なかなか調整がつかないこともありますが、これを乗り越えることが、計画書を作る最も重要な意味とも言えます。
2.目的と目標の違い
- 「何のためにするのか」を言葉(アナログ)で示したものが目的です。
- 「その目的を達成するために数値化(デジタル)したもの」が目標です。
- また、アナログを定性的、デジタルを定量的という表現で言うこともあります。
- 目的は感覚で割合簡単に表現出来ますが、目標となると根拠が必要になり、一挙に大変難しくなります。
3.A→D変換
- 「次の日曜までに100万円売上げる」はデジタル(D)で、「頑張る」はアナログ(A)です。
- 一般的に、デジタルな表現は避けられる傾向があります。というより、あまり慣れておらず、「A→D変換」の方法を知らないという方が正確かもしれません。しかし、デジタル表現したから良いのかということにも問題はあります。
- 人の評価においての問題などです。
- チェックリストの採点で、大変優秀を【5】、大変劣るを【1】という5段階評価の前提で自己採点させたところ、スタッフ本人は【4】だが、店長の評価点は【2】ということがよくあります。
- これは、数値に対する認識の違いと評価の差が絡み合って、誤差らしきものが生じます。これを修正するには、個人面談などで話し合いの場を設けて調整することが必要になります。
- AとDをうまく使い分けて、出来るだけ真実に近い評価をすることに心掛けるべきでしょう。
- こういった問題を解決するために、日頃から共通の物差し(認識の統一、価値観合わせ)をしておくことが必要です。
- これもコンセプトがベースとなっているのは言うまでもありません。
4.目標発見の方法
- フレーム(現象)は、各種データや身近に起こっている事象で簡単に見ることが出来ますが、その真の原因となるコア(核)は、なかなか見えてきません。
- このコアを発見するには、「なぜ」「なぜ」を繰り返すのです。
- 「Aさんの遅刻が増えた」〜「なぜ」〜「日常に覇気がない」〜「なぜ」〜「技術に行き詰まっている」〜「なぜ」〜「レッスンを見る者がいない」〜「なぜ」〜「レッスン&指導体制がきっちりしていない」、こうして原因を見つけていきます。
- 原因が見つかれば、6〜7割は解決したも同然です。
- 解決策・対策を見つけるには、「そのためには」「そのためには」を繰り返します。
- 「レッスン体制をきっちりする」〜「そのためには」〜「技術指導体系を作る」〜「そのためには」〜「現状の技術レベルを調査する」〜「そのためには」〜「調査シートを作る」、こうして最終の行動レベルを引き出します。
5.目標の役目
- 目標は2つの役目を持っています。
- 1つは、設定した全員が一つの認識として達成すべきバーの高さを示すものです。
- もう1つの役目は、実績との差を見つけるためにあります。
- 目標と実績の差、それが問題(課題)なのです。
- 差が見つからないと、課題が見つかりません。課題が見つからないと、何をしていいのかわからないのです。
- また別の方法としては、要望と現実の差(こうありたいが、現実はここまでしかない)を課題とすることです。
- これらの考え方は非常に簡単な様に思えますが、結構見失いがちです。
- 差をはっきり示せないと、あやふやな分析になり、対策もいい加減なものになります。
- 問題がない、見つからないと言っているのが一番問題です。
6.目標の設定方法
- 日常の課題からの抜粋も目標の1つです。
- 他に、目標と過去の数値データや動向をベースにして、そこから傾向を見つけ最新の情報を加味してシミュレーションして設定する方法もあります。
- いずれも、全体を把握し、整合性をとった上で設定します。
- 「整合性」とは、項目間のバランスのことで、項目1つづつはOKだが、全体として成り立っているかを確認する作業のことです。
- 「木を見て森を見ず」にならない様に注意が必要です。
- 売上目標に関しては、半期で見直しをかけて、上下方向の修正を入れていく方が良いでしょう。
- サロン全体としてチェックすべき項目は、資料『(3)サロン経営チェックリスト』を参照して下さい。