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【心と技のあいだ】
vol.044 2007.6.25
発行者:有限会社シーケン社 経営実務コンサルタント 谷口隆
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【【【 フレッシュ・ガス 】】】
今回も前文を利用してプライベートを書いてみます。
エレキ、やりましたね。
われわれの若い時代、高校から社会人になってすぐくらいはビートルズ
が登場し、日本ではいわゆるグループサウンドが流行りました。
会社の宿直室に社員の私物のドラムセットがおいてあったので、私は昼
休みそれを面白半分に叩かせてもらっていました。
少し下火になった頃、史郎が入社してきました。そして仕事中に、自分
も田舎でモップスなどのコピーバンドのベースをやっていた、と聞いたの
で、ベースもドラムも同じ様なもんやということで、早速彼にドラムを教
えました。
そうすると、器用にすぐに叩きこなしました。私がエレキギター、史郎
がドラムという最小バンドが出来ました。
そして、類は類を呼ぶんですね。聡(さとし)が入社してきました。お
前の趣味は?と聞くと、ビートルズのコピーバンドでベースやってた、今
もベース持ってる、ということで、聡をベースに引き入れました。
そうして、グループは、ギター、ベース、ドラムの3人編成に昇格しま
した。こうなると、グループサウンドとしてはボーカルが欲しくなります。
以前から3人の演奏を聞きに来ていた演歌好きのカンボンに声を掛けま
した。「俺が口伝で教えるからボーカルやれへんか?」というと「ええで」
っ言うので、4人になりました。
これが世に言う、大和電機非公認のグループサウンド「FRESH G
AS(フレッシュ・ガス)」の誕生です。
われわれのレパートリーは、私が作詞作曲したオリジナルロックです。
主流はCCR(クリーデンス・クリヤー・リバイバル)などのロックス
ピリッツ溢れる曲調ですが、マイナーコードを使ってのビートルズチック
な曲もありで、練習の甲斐あって10曲ほど曲が溜まりました。
途中、宿直室ではやかましいので、離れの倉庫の2階の奥をこっそり片
付けて6畳くらいのスペースを確保し、ロッカーで仕切りを作り、出入り
口に鍵をつけて機材が盗まれないようにし、その扉に、針金で作ったわれ
われのグループ名の「FRESH GAS」というプレートを誇らしげに
貼り付けました。
今考えるとおおらかな時代だったんですね。今だったら会社の倉庫を勝
手にこんなことしたら、クビでしょうね。
日曜日の昼によく練習しました。エレキですから、そして若いですから
結構な音量でやりました。そのガスルームは、防音のため窓は締切、しか
も全面毛布張りということで暑い暑い。
ある日、練習をしていると、バシッ〜〜〜と頭を殴られました。
誰や!!!と振り返ると、知らないおっさんが私の後に真っ赤な顔をし
て突っ立っていました。
「お前ら、やかまし過ぎるんじゃ。わしゃ、夜勤で帰ってきて寝よ思て
んのに、やかましすぎて寝られへんやんけ!やめろ!」・・・・
それからしばらくは音を小さくしてやりました。
そんな苦労があっても、我々メンバーは、女の子に持てたいという願望
が強く、バイトで来ていた女子高生の仲間を休日に会社に連れてこさせ、
演奏を聞かせたりしました。
ある時は、ダンスパーティーがあるので演奏をして欲しいというリクエ
ストに応えて、本町にあるステーキハウス「はなふさ」まで機材を運んで
演奏もしました。
またある時は、自分の結婚披露宴で演奏もしました。またまたある時は、
結婚披露宴のバックバンドをやって欲しいという願いで、大東市民会館に
も出かけました。
極めつけは、これ。
詩吟をしている下請けの出入り業者さんに頼まれて、詩吟の伴奏のレコ
ーディングを手伝いに行きました。そのおじさんは、ハーモニカで伴奏で
す。詩吟の唄は後から吹き込むということで、いわゆるカラオケです。後
にも先にも、これは前代未聞のイベントでしたね。
会社の寮にドラムセットとベースを持って行き、セッティングが完了す
るや否や、こう指示されるわけですよ。
ドラムの史郎には、「ドラムはズッ、ダダダ、ズッ、ダダタ」とやって
くれ、ベースの私には「ズッ、ズッ、ズッ、ズズ」とやってくれってんで
すから。それに、なかなかOKが出ない。
そして、無事終了する頃には、汗びっしょり。ギヤラとして、レコーデ
ィングが終了したら、ジュースを1本づつもらいました。
そうそう、それにこの3人のグループ名も付けて頂きました。「ザ・シ
ギンズ」です。・・・・・・・おじさん、ありがとう。
このフレッシュガスは、メンバーの都合で2年ほどで活動を中止しまし
たが、青春のクライマックスだったように思います。
さて、前回は「CKENヒストリー/その3」をお送りしました。
TQCでコミュニケーション改善を中心に取りくんだ様子を紹介しまし
た。何かヒントはありましたか?
では、やっと本編の始まりです。今日のテーマに行ってみましょう。
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本題に入る前に「心と技のあいだインジケータ」で今回のテーマの位置
付けを確認しておきましょう。
<考え方の技術> <考えを行動に移す技術> <行動の技術>
「心」→→→→→→→→→(×)→→→→→→→→「行動」
今回m、インジケータが故障でレベルを表示できないのでお許し下さい。
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< CKENヒストリー その4 >
1.はじめに
今回はTQC運動の後半部分を書いてみます。
コミュニケーションが徐々に改善され、運動の形が浸透する様になり、
全員を巻き込んで成果に結びついていく過程を書いてみます。
では、行ってみましょう。
2.「10−13」
私は、経理の部長と仲良しでした。
唯一、私のやっていることを理解してくれる人でした。
その頃、運動の途中でノウハウ不足を補うのに、チョコチョコ本を購入
していました。
そうしたら社長室に呼ばれて、その部長からこう言われました。
「谷口君、本の購入は必要なことだね。君には特別なコードを与えるの
で、事前相談無しに自由に本を買って構わないです。その代わり領収書を
必ず上げてそこに「10−13」というコードを付けて直接経理に提出し
て下さい。」と言ってもらえました。
嬉しかったですね。「よっ!太っ腹」と思いましたね。そういう特別な
計らいは、人をその気にさせることを学ばせてもらいました。
そのお蔭で、会議室に品質関係、合理化の関係の図書コーナーを作りま
した。昼休みに従業員達が集まってきて、本を読んでいるのを見るのは、
本当に嬉しいものでした。
それ以来、ノウハウ本に対する自己投資は惜しみなくするようになりま
した。
3.5S運動
TQCの中では、5S運動もやりました。
5Sは皆さんもご存知の通り、次のSで始まる5つの言葉「整理」「整
頓」「清掃」「清潔」「躾(しつけ)」を実践するという運動・活動です。
あるホームページからの引用ですが、掲載してみます。
1)整理:要る物と要らない物に区分して、要らない物を処分する!(短
時間で一斉に行い思いきって処分する。持ち過ぎを避ける)
2)整頓:要る物を所定の場所にきちんと片付け、いつでも使えるように
する!(作業性、安全性、美観等を考慮して配置を決める。表
示を工夫する。)
3)清掃:身の回りや職場をゴミ・汚れのない状態にする!(短時間でこ
まめに清掃するようにする。汚れの発生源を見つけ、根源を絶
つ!)
4)清潔:いつ誰が見ても、誰が使っても不快感を与えぬようきれいに保
つ!(機械設備、床等はピカピカに磨き、雰囲気を一新する。
色彩管理を取り入れて清潔感を出すようにする。)
5)躾 :職場のルールや規律を守り、かつ上記4Sの努力を継続する!
(管理者の率先垂範と部下に対する監督、教育指導、訓練の継
続的実施をする。)
4.社章の制定
だんだん盛り上がってきたところで、社章を一般募集して決めるという
イベントをやりました。
えっ? 社章もないの? って思われるかもしれませんが、中小企業は
そんなもんなわけです。
で、応募要領・審査要領を決めて公募することになり、パートのおばち
ゃんも含めてヤイヤイと進めました。
応募作品は全て掲示板に貼り出して公開しました。そして、全員の投票
でベスト5を選出してそこから役員による最終審査です。
結局は、事務の女性が応募した「大」の字を錨(いかり)の様にアレン
ジした作品が最優秀となり、決定しました。
会社の社章といえば大変なものです。このマークを私が作ったというこ
となら一生ものです。そんな大変な思いをこめてのこのイベント、大変盛
り上がりました。
そして、そのマークをバッジにして、社員に配りました。
それと同じくして、社章が出来るのだからそれに見合ったきっちりした
社是・社訓を作って欲しいと経営陣にお願いしてそれも出来上がりました。
意外と上司ってそんなところ気が付かないので、下から突き上げるとや
らざるを得ないわけですよ。
5.中間報告会
私は、「運動・プロジェクトというものは、期間を限定すべきである」
と言う確固たる考えを持っています。
どちらかというと、「いつまでに」が最優先すると考えています。
それは、「きっちりやり遂げた」という感覚が必要だからです。その感
覚が身に付いていれば、次も出来るのです。そうでないと、結局は何をし
たか分からなくなり、次につながらないのです。
だからこのTQC運動は「2年間で!」というのが条件でした。この2
年間でどれだけのことが、どこまで出来るか?に意味があるのです。
ということで、開始前のマスタープランで、決起集会、半年毎の3回の
中間チェック会、そして最終報告会を行うことを宣言して、実行しました。
これが運動促進に効きました。
中間報告をするということは、報告するネタを作らないといけない。こ
ここがポイントです。運動の初めのうちは「しないといけない」と受身で
す。まずこれでいいのです。なぜなら、やり方もわからないし、やる気も
ないし。これって当然のことです。
しかし、慣れてくると出来るわれです。このポイントが分かってないと
運動は出来ません。
美容師さんの技術もそうです。初めは出来ないので、しり込みしていま
すが、出来る様になれば簡単です。また積極的に披露しようとします。
こういう心理を知っていないと、指導側が「いちいち教えるのが面倒く
さい」「何回言っても出来ない」「覚える気がない」「やる気がない」と
先にあきらめてしまうと進歩はありません。
ということで、皆と一緒に、テーマを決め、活動のネタを作り、結果を
まとめ、発表用の資料作り、リハーサルを行い、褒めてすかして何とか中
間発表会にこぎつけるということを繰り返しました。
その内、皆は徐々にその手順を理解して慣れてきて、自動的に動き出す
ようになってきました。
当時私が個人的スローガンにしていたことは、「粘り!粘り!粘り!」
でした。1にも2にも3にも粘りで、この2年はどんなことがあってもや
り通すと決めていたので、逆風もなんのその。気力で皆をリード出来たの
です。
6.提案活動
運動の終盤には、提案活動を展開しました。
数多く提案した人、素晴らしい実用提案をした人などを表彰しました。
桜の季節だったので、桜花(おうか)作戦と名づけ、桜の幹と枝だけを
描いたポスターを掲示し、提案の数に合わせて花を増やしていくというオ
ーソドックスなPR方法を実施して雰囲気を盛り上げました。
提案には実用できるものもあり、社内は改善してきて活気付きました。
しかし、全アイデアを検証することは難しく、問題も残りました。皆の
やる気が完全消化出来ないことって、凄く悔しいです。
そんなアイデアの中から(私が提案したのですが、)、資材管理のコン
ピュータ導入という案を取り上げることになりました。
このことが私の今後を大きく左右するとになろうとは・・・・
7.最終報告会
昭和51年9月1日にスタートしたこのTQC運動は、きっちり2年後
の昭和53年9月2日に最終報告会を行い、幕を閉じました。
いろいろなコミュニケーションイベントやQCサークル活動のお蔭で、
社内は随分明るくなり、考える姿勢を持つようになって来ました。
最終報告会では社員全員を食堂に集めて、活動の報告、品質データの確
認、よく頑張ってくれた人の表彰などを行いました。
私は表彰する側なので、表彰してもらえなかったけれど、みんなの顔が
輝いていたのが私への褒美だと思っています。
いろいろなことを会社の規制の中でやってきて、学ぶことの多い運動で
した。
結局は、熱意がまさった方が勝ちです。そして、それを具体的に行動に
落とせるかどうかです。さらに、それを継続できるかどうかです。
信念を固く持ち、一心に前へ進めば、周囲の人は助けてくれます。また
そっぽを向いていた人も、振り返ってくれます。
優しい気持ちで、それをやり通せば、事は成ることを学びました。
8.プラント輸出
丁度この頃、松下電機の戦略で、モーターの生産拠点を海外に移す計画
が持ち上がり、モーター生産設備の一式をプラントとして請け負うことに
なりました。
納入先はシンガポールでした。
史郎が設計〜製造までをして、私は部材の発注入荷管理、工程管理、製
造、取扱説明書を担当しました。
特に、シンガポールへの輸出品は熱帯処理という特殊な加工をしたり、
取扱説明書は英訳までしないといけないということですから厄介でした。
あたふたプラント製造をしていると、松下から「現地の機械取り扱いの
者が研修に来るので受け入れて研修して欲しい」という連絡が会社にあり
ました。
受けるのは当然、私しかいないでしょう。
私は、「なんとかなるやろ!」と軽く考えて対応することにしました。
そして、3人の中国系シンガポール人が3名やってきました。名前は、
テオ・テック・チャイさん、フー・テック・クーンさん、チュア・セング・
ペインさんの3名でした。
お互いを、フーさ〜ん、テオさ〜ん、チュアさ〜んと、なんとも気の抜
けた呼び声は笑わせてもらいました。彼らはチャイニーズ訛りの英語で、
独特のアクセントで苦労しました。というより、こっちがもともとの英語
さえ皆目わからないのですから、言うまでもないですが・・・・・
ほとんど知ってる範囲の単語を並べて機械の取り扱いを教えました。
しかし、機械の取り扱いを教えようとしたら、一般用語の知識だけでは
足りないので、それなりに英語の勉強もしました。
ヒアリングできない時は、「パードゥン」とか「モアスローリー」と言
って聞き返し、それでも分からない時は「ハウ・ドゥー・ユー・スペル?」
と言って「英和・和英辞典」をめくって、単語を指差してもらって話し合
いました。私が単語を言いたい時もそれを利用しました。
こちらに来ている間、接待もしてあげようということで、私の家に来て
もらったり、神戸や生駒山の遊園地にも連れて行きました。
彼等いわく、私はなかなかのエンターテイナーだそうです。慣れてくる
と英語でも結構冗談が言えるものですよ。
そして研修日程が終了し、彼らも国に帰り、機械も納品しました。
それも束の間、今度はマレーシアから少し小規模のプラントの注文がき
ました。これも同じ製作メンバーで仕事をしました。研修生も同じ様に2
名やってきて研修が終わり、機械も無事納品しました。
納品して2ヶ月くらい経ったある日、史郎が私のところにやってきて、
「谷口さん、一緒にマレーシアに行って欲しい」と言うのです。会社には
「一人ではよう行かん。谷口さんとなら行くと言っておいた」と言います。
何が何やらわけが分からないので、上司に質問すると「マレーシアに納
品した設備のモーターが焼けて、その代替品を持ってきて交換して欲しい。
さらに取り扱いの説明もして欲しいといっている」ということでした。
私は、自分では出張の同行を決められないので、経理部長、社長に相談
したところ、「それじゃあ2人で行ってきなさい」ということになり、史
郎との1週間のマレーシア行きとなったのです。
9.次回案内
今回はTQC運動の後半〜完了部分を書きました。
この運動の企画と推進に真剣に取り組んだことが、今の私の原点になっ
ているのは間違いありません。
次回は、TQC運動後の新しい展開と、転職について書きます。
ではまた次回、お会いしましょう!
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●編集後記
第5回CHP(シーケン・ホーム・パーティ)は、アンケートの結果、
9月8日(土)PM7:00〜10:00に決定しました。
場所は、梅田周辺を探しています。
本日(6月24日)現在で35名の参加予定です。
会場はまだ未定ですが、もしこのメルマガをお読みの方で参加してみた
いといわれる方は、私にご一報下さい。
ではまた、次回お会いしましょう。
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