能力開発メールマガジン 心と技のあいだ vol.045

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 【心と技のあいだ】
    vol.045 2007.7.9
   発行者:有限会社シーケン社 経営実務コンサルタント 谷口隆
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            〔 在 庫 〕

 私が、生産管理のコンピュータを導入するに対して大きく学んだことが
1つあります。
  それは、「在庫」です。
  これは、知っている人には当たり前のことですが、在庫を知らない私に
とっては大変な驚きと発見がありました。
  それまでは、どうやって在庫調査をするのか、棚卸とは何かなど多くの
不思議がありました。
  在庫は、帳在(帳簿残数)と実在(現場実在庫、棚卸)を比較して、そ
の数量を合わせる作業です。
  合っていれば、全てOKです。
  しかし、帳在と実在が合わない、差異があるというと大変です。特に、
松下から預かっている材料については、絶対に合わないといけないわけで
す。
  この「差異」というキーワードが私には凄く響いたわけです。

 この差異が起こる原因を考えました。
  ・事務側(入荷)のミス
    1.入荷時の伝票と実数の確認ミス
    2.帳簿記入時の転記ミス
  ・コンピュータ側(管理)のミス
    1.製品マスターの登録ミス
    2.生産数量・納品数量の入力ミス
  ・現場側(棚卸)のミス
    1.出庫時のカウントミス
    2.出庫表の書き漏れ
    3.棚卸時の数量カウントミス

 ざっと考えても、この様にいろいろなミスが考えられます。
  だから在庫が合わないということは、どこかにミスが潜んでいる可能性
があり、それが見つかって改善すればシステムは前進するということです。
  これは、理論在庫(帳簿)と実在庫を突き合わせると言う行為で発見出
来るわけです。
  私は現場上がりだったので、そんなことも知らなかったわけです。
  だから余計に、この在庫合わせが新鮮で、そこから学ぶことが多かった
のでしょうね。
  今も、帳在は目標、実在は実績と考え、その差(原因)を見つけて改善
していくという様に考えてやっています。

 さて、前回は「CKENヒストリー/その4」をお送りしました。
  TQC運動の後半部分と、プラント輸出などについて書きました。
  何かヒントはありましたか?
  では、やっと本編の始まりです。今日のテーマに行ってみましょう。

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 本題に入る前に「心と技のあいだインジケータ」で今回のテーマの位置
付けを確認しておきましょう。
<考え方の技術>  <考えを行動に移す技術>  <行動の技術>
    「心」→→→→→→→→→(×)→→→→→→→→「行動」
  今回m、インジケータが故障でレベルを表示できないのでお許し下さい。

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       < CKENヒストリー その5 >

1.はじめに

 今回は海外出張とコンピュータ導入および転職のきっかけなどについて
書きます。
  では始めましょう。

2.マレーシア出張の旅

 マレーシア松下(MAICO)に巻線設備を納入して2ヶ月くらい経過
した日に、設備のトラブルで現地からメンテナンスコールがかかってきて、
史郎と二人でマレーシアに行くことになりました。
  現地の工場長は松下の人が派遣で行っておられる日本人です。
  その方から、「モーターが壊れているので代替品を持参してくれ。但し、
機械物の持ち込みは禁止なので注意が必要だから、入国検査のところで引
っ掛かったら10ドル札の賄○を渡すこと!」と電話で連絡を受けました。
  さ〜〜大変。さて、困った。そんな「賄○を渡すこと!」って言われた
って・・・????
  もう一つ心配だったのは、トランジット(乗り換え)!
  シンガポールでマレーシア行きに乗り換えと聞いてから、「トランジッ
トって何? どうすればいいのかな? 上手く行くかな? 上手く行かな
くて飛行機に乗れなかったらどうしよう?」などと心配事で頭が一杯にな
り、その日から、寝られなくなりました。
  昭和55年1月末、いよいよ出発です。
  まず大阪伊丹空港からシンガホールへのフライトです。
  初めての飛行機体験でした。いや〜〜恐かったですね。今でも飛行機に
乗るたびにあの恐さを思い出しますね。
  特に伊丹は、離陸してから上昇途中に左旋回をします。ただでさえ恐い
のに上りながら左へカーブするなんて、論外です。
  あの時以来、高所恐怖症が激しくなりました。
  で、機内食が出ます。緊張でお腹が働いていないのに食べるものだから
だんだん胃が重くなるのを感じました。
  一旦台北で1時間休憩。そしてシンガポールへ到着。
  ここで問題のトランジットです。窓口でチケットを見せると、なにやら
英語らしきもの(なまりがきつい)で言っている様子。よくわっからな〜
〜い。今考えると禁煙席か喫煙席か、通路側か窓側か、どこそこで待って
いて下さいとかを言っていたのでしょうね。適当にYES、YESと言っ
てその窓口を通過して待合で構内バスを待っていました。
  しかし、乗るべきバスがよくわからなく、出発時刻間際に分かったもの
だから慌ててバスに駆け込みました。これでマレーシアに行けると飛行機
に乗って安心した瞬間、思い出しました。「賄○」の件。
  「もし、止められたらどうしよう?」「どうやって渡すんだろう?」「
上手く行かなかったらどうしよう?」「捕まるかもしれない?」と恐怖の
1時間を過ごしました。
  来ました、眼下にマレーシアの光。そして、いよいよ入国検査です。
  検査官がバッグを空けて、隅々まで調べます。モーターは当然重く、カ
バンの下の方に入れていましたが、やっぱり見つかってしまいました。
  「ワット・イズ・ジス?」とか聞かれたのでしょうが、私は気が動転し
て理解が不能で、アワアワアワと言っていると、史郎が「谷口さん、アレ
アレ」っていうので、「そうか、ここで出さないと!」と思い、10ドル
札を荷物の上に差し出しました。そうすると検査官は「ノー、ノー」と言
います。ますます焦りました。検査官は、荷物の下側に手を突っ込んで、
あたりを見回しています。「そうか、見えないように荷物の中で渡すのか
?」と思い、お札を荷物の下にグッと突っ込みました。そしたら、検査官
が、さっと札を引き抜き、自分のズボンのポケットに仕舞い込みました。
・・・・ヤレヤレ!
  息の詰まる思いでした。
  一生の中でも、こんなに緊迫する場面は何度もないでしょう。これで、
一辺に気が晴れました。
  そして、迎えに来てくれていた松下の方にお会いすることが出来ました。
車に乗るとすぐにシートベルトを着用する様に指示されました。日本では
当時はまだシートベルト着用の義務は厳しくなかったので大変新鮮でした。
  そして、家までのドライブの間、高速でもないのに120キロ平均でぶ
っ飛ばすのですから、シートベルトの意味が・・・分かりましたわ。

 翌日は、仕事でした。日本で教えたジュマリ・カムシー君が迎えてくれ
ました。史郎が故障した巻線機のモーターを取り替えてすぐに修理は完了
しました。後は、私が使い方を再度教えて、仕事は簡単に終了しました。
  翌日は、ジュマリ君の友達で、インド系の友人モハメド・ノアさんとで、
1日接待してくれました。
  「ケラン」という港まで行く途中、パーム椰子畑が延々と続く未舗装の
道を120キロでぶっ飛ばす命知らずの奴等はマジ怖かったです。
  途中、ジュマリの家に寄りました。そこは軽いジャングルの中。家は高
床式で板張り。それもスケスケの。下から空気が入ってきますが、蚊や虫
も入ってきます。しかし、そこには立派なステレオやテレビ、冷蔵庫まで
あり、なんと不釣合いな感じでしょう。
  ジュマリとノアさんは、熟したヤシの実を落として、ナタで殻に穴を開
けて中のジュースを飲ませてくれました。その味はアクエリアスなどのス
ポーツ飲料の味とよく似ていました。飲み終わると今度は殻を叩き割り、
ヤシの中の柔らかい部分のペーストを食べました。ほんと、ナタデココっ
て感じでした。
  ケランはひなびた港町で、マラッカ海峡を挟んで向こうに、スマトラ島
が見えました。(だと思う)
  翌日は、工場長がクワラルンプールとペタリンジャヤというところを案
内してくれました。この地域は錫(スズ)が採掘されるところで、セラン
ガーという地名からセランガーピューターという錫製品が特産品です。私
は、一輪挿しと、コップをお土産に買いました。そんなこんなでその日も
マレーシアを満喫しました。
  帰りの前日、ジュマリ達が中心になり、見送りパーティをしてくれまし
た。そこで、エライものを食べさせられました。「チリ」です。・・辛い
のなんの!史郎も私もアルコールは駄目です。それで、送別会の中、ジュ
マリが「これ美味しいので食べてみて!」というので、赤い唐辛子の様な
ものを私が食べました。・・・飛び上がりました。・・みず・ミズ・水!!
史郎「オーバーやな、谷口さん!」。ジュマリが今度は史郎に言いました。
「青いやつ、食べてみて。あんまり辛くないから!」。史郎が食べました。
「ドッヒャ〜〜」と言って、ビールをガブガブ飲みました。
  あの辛さは、未だに忘れられません。結局、マレーシアの一番の思い出
となりました。

3.第1期コンピュータの導入

 この頃、経理の部長がTQCの運動と併行して、提案活動で出たコンピ
ュータの導入に付いて真剣に検討していました。
  この話が私のところに届いたので、私は迷わず「担当者は私にやらせて
下さい。」と例のごとく手を上げました。
  TQCの活動が認められてというか、立候補したからというか、私しか
いなかったからというか、会社から「谷口をコンピュータ導入の推進役と
して任命する」というお達しが出ました。
  そして、役職も、品質管理係から総合企画主任に昇進しました。
  いよいよ、現場から事務職に変り、会社の仕組みに付いて勉強する機会
が巡ってきました。
  初めてのコンピュータ導入は、電電公社(現NTT)の「DRESS」
という生産管理のシステムでした。
  このシステムのプログラム開発費はゼロ円です。じゃあ、どうして公社
は儲けるのかと言うと、回線使用料で取るわけです。
  超大型ホストコンピュータ「DIPS−1」が大阪堂島センタービルに
設置してあって、ユーザーの会社は端末機を置いて、回線でやり取りする
というものでした。
  公社のSE(システムエンジニア<設計者>)2名が来られてシステム
設計が始まりました。
  当社の資材担当は日常の資材の仕事があるので、私が社内とSEの中間
に入って調整するという社内SEという役割でした。
  今回システム化する内容は、所要量展開と在庫管理でした。
  私はコンピュータのことは何も知らないので興味津々でした。設計しな
がらSEに質問攻めをしました。今思うと、このときに吸収したコンピュ
ータ設計の概念が私のノウハウの基礎になっています。
  みなさん、信じられないでしょうが、この当時はまだコンピュータの走
りのころでしたから、その端末機は午後8時から翌朝午前8時までの12
時間停止するのです。つまり、回線がつながらなくなるのです。
  今考えるとマンガでしょう。
  それに画面もないのです。えっ?画面のないコンピュータってあるんで
すか?と聞きたくなりますよね。画面の代わりにプリンターを使います。
こちらで打った内容は紙に印字して残るという仕組みです。
  そして、月間の在庫データは堂島まで車で引き取りに行くのです。そう
です。出力資料を車で大阪市内まで引き取りに行くのです。「まあ、なん
と!」でしょ。こんな時代もあったです。

4.第2期コンピュータの導入

 DRESSが本格的に稼動しだして2年ほど経ったある日、タイプライ
ターで有名なオリベッティの営業マンがコンピュータの売り込みに来まし
た。
  なかなか面白いキャラクターで、すぐに友達になってしまいました。
  その頃、現行のシステムが意外に高くつくこと、なんとか1日使えて、
さらに便利なコンピュータはないかと探していたところだったので、渡り
に舟とばかりに、リプレイスを本格的に検討開始しました。
  そして、営業マンと史郎と私の4人で導入の企画書を作成しました。
  そして、まず経理部長にその資料を見てもらい、現状の価格と変らない
ならいいだろうということでOKをもらい、夜に社長の自宅を訪れ、じか
に社長を口説き落としました。
  その頃は燃えていましたね。頭に雷のような衝撃が走りました。
  「これからの時代、絶対コンピュータだ! 自分はプログラマー志向で
はなくSE志向で行こう。そしてコンピュータに直接かかわるのではなく
技術者を使う立場の人間になろう!」と心に決め、朝4時起きで2時間半
ほど半年間くらい早朝勉強を行いました。
  その頃、日本にマイコン(マイクロコンピュータの略、今のパーソナル
コンピュータの初期)というものが輸入されたり、NECやシャープが参
入し始め、あちこちでマイコンショップが立ち上がっていました。
  そんなショップのクラブに入って、もっとコンピュータの勉強をしよう
と思い、そのショップの社長の勧めで、クラブに入会しました。
  クラブの発会式で、誰をクラブの会長にするかということで立候補を募
られたので、早速手を上げました。
  私の理由はこうです。「クラブの皆さんは、大学生であったり、独学で
勉強されたりで結構マイコンに詳しい方が寄っておられます。私はマイコ
ンに関しては、何も知りません。しかし、人や意見をまとめたり連絡した
りと言うことは誰よりも出来ると思います。だから会長をさせて下さい。」
  こう言いました。そしたら、誰も文句の言いようもなく、私が会長にな
りました。そしてそのショップと太くつながることが出来るようになりま
した。
  そして、そのことがきっかけで、後にその会社からブレインハンティン
グされることになるわけです。

 オリベッティコンピュータの企画が通り、導入が決定したので、それま
でのベースを元にさらに進化したシステムを構築すべく全力投球しました。
  今度は画面付き、8インチフロッピー付きの、自社コンピュータです。
1日中動きます。そのコンピュータが設置された時は、これで時間に縛ら
れず仕事ができると、凄く嬉しかったですね。
  1日も早く立ち上げるべく、毎日残業して、日曜出勤して移行作業を行
いました。
  その甲斐あって、予想以上に早く新コンピュータは稼動を始めました。
  そういう努力がオリベッティにも認められ、ユーザー事例としてちょく
ちょく大阪の営業所に説明に出向くようになりました。その内、全国の営
業マンを集めて大和電機のシステムの勉強会をしたいからと依頼があり、
東京目黒のサレジオ教会(松田聖子が結婚式を上げた教会として有名)の
横のオリベッティ本社にも呼ばれて導入事例の講師として説明にも行きま
した。格好良かったですよ、なんせ講師ですからね。

5.おや?

 しかし、この頃から少しづつ会社との摩擦を感じてきました。
  私は結構、勉強や講師や人脈作りが好きで、その方面に行こうとする発
展的志向性です。が、会社は製造業という枠から外れることが出来ないの
で、どうしても封鎖的なので、私の方向が理解・認識できません。
  そんなギャップをどんどん感じてきました。
  こういうことを、自我が芽生えてきたというのでしょうね。
  こんな関係で仕事をしていても楽しくありません。身も心も消耗してき
ました。そんな時、マイコンショップの社長に悩みを聞いてもらうことに
しました。
  それがきっかけで、転職と言うことに発展していくのです

6.次回案内

 今回は海外出張とコンピュータの導入、そして転職を意識する経緯につ
いて書きました。
  次回は、新しい職場での新しい展開が待っています。

                 ではまた次回、お会いしましょう!

     <<<< 有益な情報コーナー >>>>

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【 伊那経営フォーラム2007/レポートお譲りします! 】

 ブログでもお知らせしましたが、去る6月30日に伊那CJ主催の経営
フォーラムに行ったレポート(A4サイズ9ページ)を作成しました。
  大久保寛司氏、鬼澤慎人氏、塚越寛氏、久保華図八氏、中村文昭氏の面
々が一同に会し、パネルディスカッションを行ったシーンも詳細に記載し
た、入魂のレポートです。
  私の仕事料として一部2000円で販売しています。
  ご希望の方は、下記要領でメールで申し込んだ後、入金して頂ければメ
ールでレポートを送信します。
  <申込み方法>
    ・メールに記載すべき内容
    「伊那レポート希望」「振込み予定日」「氏名」「送り先アドレス」
  <振込先銀行口座>
     ジャパンネット銀行 本店営業部(店番号001)
     普通預金 No.1414526 有限会社シーケン社
    (なお、振込み料は申込者様の方でご負担お願い致します。)

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●編集後記

 前回、このコーナーで第5回CHP(シーケン・ホーム・パーティ)の
お知らせをしたところは、奈良の女性から参加希望がありました。
  やったぜい!!
  柳の下のドジョウを狙って、再度お知らせです。
  第5回CHPは、9月8日(土)PM7:00〜10:00の開催です。
  場所は梅田周辺を探しています。内容は現在検討中です。
  本日の段階で40名の参加申込みを受付けています。
  メルマガをお読みの方も参加資格ありです。
  ご一報下さい。
  ディズニー博士、加賀屋克美さんも参加されますよ〜〜ん!

 ではまた、次回お会いしましょう。

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  有限会社シーケン社ブログ http://blog.livedoor.jp/ckensha/
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 おまけ。
  ウッディチキンに興味のある方は、サイトをリニューアルしましたので
是非見てください。
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