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【心と技のあいだ】
vol.057 2008.1.14
発行者:有限会社シーケン社 経営実務コンサルタント 谷口隆
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〔 あけましておめでとうございます 〕
あけましておめでとうございます。
205名の皆様、旧年中は当メルマガ「心と技のあいだ」をご愛読下さ
いまして、誠にありがとうございました。
今年も張り切って書いていこうと決心をしているところであります。
で、このお正月は皆様にとって、いかがなものでしたでしょうか?
私は、ブログでも書きましが、孫三昧というところでしたね。
しかし、その成長振りというか、能力の高さには驚かされますね。
何回も「これ何?」という質問がきます。
普通なら、こちらが答えを言いますが、私は少々意地悪して、同じもの
を指差して「クーチャン、これ何?」と聞き返します。
するとクーチャンは「ダイコン」とか「ニンジン」とか答えます。
知っているのです。知っていて確認しているのです。さらに言えば、自
分に質問して答えさせて欲しいと言っている、とさえ感じてしまいました。
レンコンも言い当てました。若者でレンコンを知らない人がいましたか
ら、クーチャンは相当詳しいし、勉強している様です。
生まれたてで、まだ言葉がしゃべれない時でも、きっと物と言葉をつな
げる作業をしているのでしょう。もっと言えば、おなかにいる時からそん
な能力が備わっているのかもしれません。
しゃべりだしたら凄い数の言葉を一気に話し出すわけですから、そうと
しか思えないですね。
だから、小さい時にマイナスイメージを植え付けられた子供はそれが一
生引きずることになるので、きっちりと、しっかりと大人が良いイメージ
を教えるようにしないといけないと教えられたお正月でした。
さて、前回は「コラボレーションとは、新しい出会いと創造であり、そ
こに人間的配慮を加えることでワクワク・ドキドキした新しいサムシング
が生まれるものである」と定義しました。
今年も、新しいコラボレーションを求めて、歩み続けましょう。
では、本編の始まりです。
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本題に入る前に「心と技のあいだインジケータ」で今回のテーマの位置
付けを確認しておきましょう。
<考え方の技術> <考えを行動に移す技術> <行動の技術>
「心」●→→→→→→→→→→→→→→→→→→→「行動」
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< 人間の尊厳 >
1.はじめに
今回はお正月ということもあり、少し厳かなテーマをと思い、「人間の
尊厳」などという大それたテーマに取り組むことにしました。
実は、1月3日から連載されている読売新聞の第1面に「日本の知力」
というシリーズがあります。
この第3回の「封印された驚異の才」という記事を見て、ハッとするも
のがあったので、このテーマにしようと思ったわけです。
これについては、第3項で記事をそっくり転載します。
まっ、そうヘヴィーにならないで、CKEN流に軽くアプローチしてみ
ましょう。
2.尊厳とは
広辞苑で調べました。「とうとくおごそかで、おかしがたいこと」
他人の意見を参考にしたかったので、インターネットでも探してみまし
た。まあテーマがテーマだけに各種の見解があり、一つに絞るのは難しか
ったですが、この文が一番分かりやすかったので採用しました。
<ここから>
人の尊厳とは何か
ここで「生命の尊厳」と「人の尊厳」は違うと申し上げておきます。似
てはいますが、前者は全ての生命に普遍的に内在するものであるのに対し、
後者のそれは、あくまでも「人」に限定されます。
「人の尊厳」はやがて「生命の尊厳」に通じるものですが、始めから持
っているのではなく、人生の課程において獲得するものです。
この世に自分ひとりしか居ないとなれば、人の尊厳もへったくれもあり
はしません。他者との係わり合いの中でこそ「人の尊厳」が成り立つので
す。
旅先で美味しいものを食べたとき、それをお土産に持って帰り家族や友
人にも味わって貰おうと考えるのは、決して哀れみや施しではありません。
同じ感動を共に分かち合おうとする衝動が、自然に生まれるのです。そ
の思いを何処まで広げることが出来るかということです。
普通の生活の中にある、平凡ではあるけれども、安らかな平和を皆で共
に分かち合いたいとする願い。人が人を思いやる心、それを大切にして行
こうとする意思が人の尊厳だと私は思います。
(中略)
人間の尊厳は、与えられるものでも、要求するものでもありません。築
き上げるものです。
「厳かにして尊い」ものを自己の中に築き上げて行くことは、決して弱
者に対する施しや、哀れみなどではありません。「我は人なり」と宣言す
る資格を得る為のものです。
それが出来ない者は、「姿かたちは人であっても畜生に等しい。」と、
私はそう思います。
<ここまで>
相手を思いやる気持ちそのものが、人の尊厳であるということですね。
3.サヴァン
この項は、1月4日の読売新聞朝刊の記事より抜粋です。少々長いです
が、非常に重要な要素を含んでいると思うので、記事の全体の5分の3ほ
どですが、しっかり転記しました。
<ここから>
「封印された驚異の才」
「野良犬ウイスキー飲んだ。ふらふらしてどうなる?13億6747万
3723.75。まむしは猛毒?2億7349万4747・・・」。男性
(33)がとりとめのない話を間断なくしながらボードを数字で埋めてい
く。彼が「大きい数」と呼ぶ9〜11ケタの数と大好きな「0.0625」
との掛け算だ。
愛知県内の授産施設で働くこの男性を30年近くみてきた神野秀雄・愛
知県教育大教授(障害心理学)は、人並み外れたこの計算能力の正体を「
記憶」と見る。3〜9桁と1桁の掛け算も1〜2秒で即答でき、「計算に
しても反応時間が短すぎるから」だ。
記憶だとしても驚異的だ。「9桁×1桁」の問題は約90億通り。神野
さんは「人間がこんなに記憶できると言い切る自信はない」。男性の口か
らその奥義が説明されることはない。
「こんな才能は25年の臨床経験で1人だけ」。次郎丸睦子・聖徳大教
授(発達心理学)は、1999年、6歳の男児に出会った。4歳でピアノ
を始め、幼児向けの「アイネクライネ・ナハトマジーク」を一度聞いただ
けで弾きこなした。
3週間後の演奏会。幼児向けの楽譜に見向きもせず、母親が前夜にCD
で聴かせた大人向けのバージョンを弾き、周囲をあぜんとさせた。
電光石火計算、再現演奏など狭い分野で得意な才能を発揮する人々を「
サヴァン」と呼ぶ。
[サヴァン(Savant)]
賢者、博識などの意味するフランス語で、特異な能力を持つ知的障
害者を指す。放浪の画家・山下清もサヴァンとみられる。物理学者
アインシュタイン、作曲家モーツァルト、発明王エジソンなど、奇
行やアンバランスな性格を伝えるエピソードに彩られた天才は多い。
これらの才能は孤立しており、創造性の発露は見られないのが普通だ。
対人関係が苦手で、自閉症などと診断されケースが多い。
サヴァンが広く知られるようになったきっかけは、驚異的な能力を持つ
サヴァン男性をダスティン・ホフマンが演じた88年の米映画「レインマ
ン」だ。モデルの男性は9000冊もの本を写真のように忠実に記憶して
いる。
サヴァンは知的障害が「あるにもかかわらず」ではなく、「あるからこ
そ」能力を発揮する。アラン・スナイダー豪シドニー大教授(脳学者)は
「人はみな同様の能力を潜在的に持つが、普段は封じ込めている」とみる。
サヴァンの場合は障害のため鍵が外れ、脳がのみ込んだ情報を抽象化も取
捨選択もしていないナマの状態で出し入れできると言うわけだ。実際、脳
機能の一部を抑える実験でサヴァン的才能が現れた。
ニコラス・ハンフリー英ロンドン大教授(進化心理学)は「進化の過程
で人類はサヴァンのような能力を積極的に放棄した」と考える。人類は集
団を形成するようになったが、社会生活を送るうえで「あまりに大きな能
力」はかえって邪魔になる可能性がある。人類は、より抽象的で総合的な
言語能力、対人能力を優先させたというのだ。
絵画の才を示すサヴァンもいる。幼児自閉症とと診断されたイギリスの
人気画家スティーブン・ウィルトシャー氏(33)は2005年に来日。
六本木ヒルズ屋上から東京を30分ほど眺めて頭に焼き付けるとスタジオ
に1週間こもり縦1m、横10mの細密なパノラマ画をサインペンで描き
上げた。
<http://www.stephenwiltshire.co.uk/を参照>
上記トップページの下段の方にあるTOKYOの青い文字をクリック
すると、その絵画の全容が見れます。(谷口追記)
膨大な記憶力、細部へのこだわり、忠実な再現力は現代の科学者や熟練
技術者や芸術家にも有利な資質だ。人並み外れた資質が人類の知的遺産の
創造に寄与してきた側面もある。
仁平義明・東北大教授(認知心理学)は言う。「だが、人間が作る社会
は実に多様な能力を人間に要求する。大切なのは異なる能力間のバランス
なのだ」
人間の脳は言葉を話し、聞きかつ読み書きもできる。一方、特定分野に
突出した能力を持つ「サヴァン症候群」の人たちにとっては、この聴覚と
視覚の間の連携がうまくいかない。だから音楽(聴覚)、絵画(視覚)な
ど単体で飛び抜けた能力が現れる。コミュニケーションとは違うものをつ
なぐ能力だ。当然、他人とのコミュニケーションがうまくいかない。言葉
もうまく出ない。
サヴァンの脳は異質な部位の連合ができないだけで、恐らく特別なもの
ではない。脳の能力をフルに使えば、あれだけの驚くべき能力が出るとい
うことだ。
(後略)
<ここまで>
人間の能力を考え直す上で、必要な情報だったでしょう?
4.個性の違いの解釈
上記2項の「尊厳とは」と、3項の「サヴァン」は、文献からながなが
と引用しました。
特にサヴァンの記事は、凄く心に響くものがあったので、これだけボリ
ュームのある文章を引用させてもらいました。
私の説はこうです。
元々は人間は、神(サムシング・グレイト)が作られたものである。
その神の意思を果たすように、個々が違う役割を担わされ、全体として
一つの役目を果たすように仕組まれている。
この仮説が、どうしても頭から離れません。
そうでないといろいろとつじつまが合わないように思えます。
各自が違う顔を持ち、違う個性を持ち、違う行動をするという理由を正
当化するにはそれしか考えられないのです。
そうでないとすれば、この微妙な違いは何なのでしょう。誤差なのでし
ょうか?何かの手違いなのでしょうか?
神に手違いはないでしょう。全知全能なのですから。
そこで、このサヴァンという存在が重要なヒントになります。
山元加津子さんの映画「4分の1の奇跡」でも取り上げられている、ど
んな疫病にも掛からない遺伝子を持った人がいるから人類は滅びずに生き
続けてきているというメッセージも、このサヴァンのお陰だと認識します。
サヴァンが特殊なのか、抑制の効いた、何の特徴も無い、現代の平均的
人間が特殊なのか?
この質問の答えは、もう分かってきましたね。
つまり、元々人類はサヴァンであり、進化の過程でただの人になってき
たという説は、誠にそうだと納得できるものです。
5.私の考える人間の尊厳
そこで人間の尊厳について私なりに考えてみるならば、サヴァンという
存在がもともとの人間の姿であり、後天的に今の平均的人間になってきた
と言うことを前提とする限り、「サヴァンに敬意を表さずにはいられない」
という気持ちは自然なものでしょう。
元々の能力を持ったサヴァンに敬意を表さずして、何に・誰に敬意を表
すべきでしょうか?
そういう様に考えてくると、全ての人類に、人間に敬意を表すべきだと
言う心が沸々と湧き上がってきます。
それが人間の尊厳の根幹であると思います。
その尊厳以上に大事なものって何がありますか?
お金、地位、名誉、そんなもの関係ない!
と、今回の記事の内容で、人を敬う気持ちの根源を考えさせられました。
6.最後に
今回は引用80%という感じでしたが、引用なくして語れないと言う重
要な要素を占めていたのでお許し下さい。
年初にあたり、深く静かに考えてみました。
人間の尊厳とは・・・・・?
各自、これをきっかけに自分が生きている意味を考えてみて下さい。
きっと、あなたの人生の歯車がきちっと合ってくるでしょう!
では、また次回お会いしましょう!
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●編集後記
今年のキーワード、決まりましたか?
私は、考えあぐねた末、「タメ」にしました。
「タメ」の1つ目は「溜め」。
「溜め」とは、パワーをそこに集中して効果を最大限に発揮するために、
1呼吸おいて考える、あせらない、良く引き付けて観察する、等の行為を
意図的に実行することです。つまり、余裕を持つと言うことです。
逆に言うと、「溜め」が出来る様になろうとすれば、先にその余裕を持
たないといけないので、早く仕事を済まさなければならないというジレン
マに陥りますが、それらの課題も含めてのテーマです。
あせりは禁物。
この歳になると、それくらいのしたたかさがないとねネ。
「為」もあります。「〜〜のために」ということで、人様のお役に立つ
ということです。
「貯め」もあります。老後に備えてお金を貯める?というよりノウハウ
を貯めることも大切な仕事です。
こんないろいろな「タメ」をテーマに、今年1年も頑張ります。
ということで、今年もよろしくお願い致します。
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