| 実践技術
幹部育成ワークショップ (幹部向け参加型気付き教育)
メルマガ再録 (2009年4月13日) 第87号
幹部育成のためのテーマです。A.店販販売アップ、B.コンセプトオブジェ作り、C.理想のリーダー像、D.幹部候補生としての行動の規範を作る、E.幹部対応/行動ケースワークリスト、F.体験発表会、G.自己成長計画書
< 幹部育成ワークショップ >
1.はじめに
今回は、幹部育成で実際にやっているワークショップについて、前回同
様のパターンで書いてみます。
今回のメニューは以下の通りです。
A.店販販売アップ
B.コンセプトオブジェ作り
C.理想のリーダー像
D.幹部候補生としての行動の規範を作る
E.幹部対応/行動ケースワークリスト
F.体験発表会
G.自己成長計画書
2.A.店販販売アップ
回数:3回
目的:データ集めの技法を学ぶ。店販品の販売促進方法を作る。
<1回目>
準備:自店の店販品販売数リスト(過去1年くらい)。データ収集用紙。
組分:各店に分かれる
作業:・自店の店販品売れ行きデータを持参し、主要商品の過去1年間の
売れ行きデータを調べる。
・そのデータからベスト5をリストアップする。
・その商品の数ヶ月間の販売目標を立てる。
・宿題=これを各店に持ち帰り全員に徹底する。
<2回目>
準備:店販コンピテンシーを作成する。
組分:全員一同
作業:・店販コンピテンシー評価シートを作成する。
・メンバー内でやってみる。
・宿題=これを各店に持ち帰り全員にやってもらう。
・次回結果を持ち寄る。
<3回目>
準備:店販コンピテンシー実施済みシート
組分:全員一同
作業:・店販コンピテンシー評価シートの結果分析を行う。
・売上トークマニュアルを作成する。
・ロープレする。
・宿題=各店に持ち帰りロープレを徹底する。
店販品の売れ行き状況を把握する。
3.B.コンセプトオブジェ作り
回数:2回
目的:全スタッフに、自店のコンセプト(経営理念)をきっちり覚える工
夫としてオブジェ作りを行う。
<1回目>
準備:自社のコンセプトを書いたもの
組分:各店チーム
作業:・サロンコンセプトを具現化したもの(オブジェ)を図面化する。
・理念/コンセプトが形になりにくい場合は、ロゴマークを使用し
したり、マスコットやイメージキャラクターを設定したりしても
構わない。
・必要材料リストを作る。
・宿題=次回までにその材料を購入しておく。
<2回目>
準備:購入した材料およびオブジェを作るための道具など
組分:各店チーム
作業:・オブジェ作り。
・完成したオブジェのプレゼンテーションを行う。
・完成品を持ち帰り、各店に展示する。
4.C.理想のリーダー像
回数:1回
目的:理想のリーダー像を探り出し、自分とのギャップを知り、その差を
埋めていく作業を行なう。
準備:理想のリーダー像記入用紙
組分:全員一同
作業:・理想のリーダー像記入用紙への各自記入
・それを発表して意見をまとめる。
・各自の取り組みのキーワードを決める。
・自分のすべき事を決めて、コミットメント(公約)する。
・宿題=それを実践し、報告できるようにまとめておく。
備考:このフォローを数回行うことによって効果が高まる。
5.D.幹部候補生としての行動の規範を作る
回数:2回
目的:幹部候補生としての共通行動項目とそのガイドラインを作る。
<1回目>
準備:カード数十枚
組分:全員一同
作業:・カードで幹部候補生としての共通行動項目の意見出しを行う。
・それをグループ別にまとめて、大項目を作る。
<2回目>
準備:大項目
組分:全員一同
作業:・大項目に対して各自が思う内容を意見交換する。
・その内容をまとめて、調整をおこなう。
・そのまとめた内容に対して、自分なりの今後の指針となるキーワ
ードを決める。
6.E.幹部対応/行動ケースワークリスト
回数:5回
目的:幹部としてのケースワークを考え、通常の対応策と、さらに上位の
解決策のモデルケースを作る。
<1回目>
準備:カード数十枚
組分:全員一同
作業:・カードで幹部候補生としての共通行動項目の意見出しを行う。
・それをグループ別にまとめて、大項目を作る。
<2回目>
準備:「幹部としての行動ケースワークリスト」空用紙を準備する。
項目として、共通取り組み項目・自分なりの内容・具体的行動の枠
取りを行っておく
組分:全員一同
作業:・シートに自分が思う内容を書き込む。
・その内容を発表して、調整をおこなう。
<3回目>
準備:各自記入済みの「幹部としての行動ケースワークリスト」
組分:全員一同
作業:・シートの共通取り組み項目の1項目に1人の担当者を決める。
・そして、それに該当する内容だけを抜粋して、共通項目単位のシ
ートを作る。
・宿題=次回までにワープロする。
<4回目>
準備:「幹部としての行動ケースワークリスト」共通項目シート
組分:全員一同
作業:・前半/ワープロしたシートを再度見直し、調整する。
<5回目>
準備:「幹部としての行動ケースワークリスト」共通項目シート
組分:全員一同
作業:・後半/ワープロしたシートを再度見直し、調整する。
7.F.体験発表会
回数:1回
目的:リーダーとして実践している内容を個人別にまとめ、幹部に対し、
報告会を開催する。これにより、成長と今後の課題を知る。
準備:実践レポートまとめ
組分:全員一同+幹部メンバー
作業:・各人より10分程度で実践内容を発表する。
・発表要領、配布資料の形式は自由。
・発表が終わったら、各自に付いて幹部からコメントを頂く。
・それをメモして、今後の更なる勉強につなげていく。
・幹部に対しては、本日の内容を踏まえ、今後どのように育成して
いけばさらなる成長が期待できるかを文章にして提出するように
依頼する。
8.G.自己成長計画書
回数:3回
目的:皆から認められるリーダーになる
<1回目>
準備:「自己成長計画書」用紙
用紙の項目=大項目、行動項目/目的(アナログ表現)、目標(デ
ジタル表現)、効果測定方法、実施月
組分:全員一同
作業:・「自己成長計画書」用紙に、今までやってきたこと、幹部からの
想いを含んで、自分のこれから取り組むべき内容を列挙する。
・記入後、各自から報告させ、アドバイスを行う。
・次回その実践経過を報告してもらう。
<2回目>
準備:「自己成長計画書」記入済み
組分:全員一同
作業:・前回から今回までの間に実施した内容をチェックする。
・良かったことは何か、なぜ出来たか? 出来なかったことは何か、
なぜできなかったか? を質疑アドバイスする。
・上司との連携を強く訴える。
<3回目>
準備:「自己成長計画書」記入済み
組分:全員一同
作業:・前回と同じ進行を行なう。
・このテーマは1年間続くので、簡単に定番チェックし、他のテー
マと併行していく。
・本人のテーマキーワードに落とし込み、忘れないように継続させ
る。
9.最後に
今回は、幹部候補生の育成のための内容でした。
個人の考え方、行動のクセはなかなか修正できません。
指導する側との根比べです。
あきらめたらそれまでです。
だから、手を替え品を替えて、いろいろな角度から育成していかなけれ
ばなりません。
時間のかかる仕事ですが、教えたことが本人の気付きで出来るようにな
ることが大切です。
そうして人財として成長・活躍している姿を見るのが楽しみです。
必ずそういう時期がやってきます。
その時の喜びのために人財育成担当者は根強く頑張りましょう。
では、また次回お会いしましょう!