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継続力 (続けるチカラ)

メルマガ再録 (2008年2月11日) 第59号


靴を揃えるでも、洗面所の鏡を磨くでもいいのです。それが習慣になったら次のものに取り組むということを繰り返します。習慣化の練習です。それがやがては、継続につながります。

           < 継 続 力 >

1.はじめに

 何をしても3日坊主。続けることってなぜ難しいのでしょうか?
 続けると良いのは分かっていても中途半端で終わってしまう。どうすれ
ばいいのでしょう?
 こんな悩みをよく聞きます。
 大成する人の話を集約すると「志と継続」という言葉がキーワードとし
てよく出てきます。
 そんな悩みの解消のヒントとして、今回は、どうすれば継続することが
出来るのかについて考えてみます。

2.忘れ防止の工夫

 「忘れる。」
 これって、意識が薄いとしか言いようが無いですね。
 このレベルの人には「継続」以前に、「何を考えてんねん!」と言いた
いですね。
 まっ、このタイプの人にアドバイスするなら、「忘れない工夫をせよ!」
ということですね。
 メモを書いて目立つところに貼る。事前に準備しておく。出発時にメモ
に従いチェックする。
 こういうことをすれば忘れることはないのですが、それがなかなか出来
ない。
 以前にも書きましたが、要するに「人間は忘れる動物である」と定義す
ることを再認識すべきです。
 「人間は覚えている」というのと、「人間は忘れるものなんだ」という
前提では、まったくすべきことは変わってきますよね。
 ということで、忘れない工夫を各人、もっともっと真剣に考えてやって
みてください。

3.大分析

 継続に関して、まずは大きく考えてみました。
 大きくは、次の4つに区分できるのではないでしょうか?
 1.内的要因
  1-A 止めたいという要因
  1-B 継続したいという要因
 2.外的要因
  2-A 継続したくないという外的要因
  2-B 継続しなければならないという外的要因
 ではまず、内的要因から考えてみます。

4.内的要因(1-A)

 まず、「止めたいという要因」からです。
 止めたいという気持ちは、自分が続けるのがしんどいという継続に対す
るプレッシャーからの逃避ですね。
 止めると楽になれる――――楽になるには止めるとよい。
 という短絡した気持ちで止めてしまうのです。
 こういうタイプの人は、しんどいのが嫌なわけです。毎日のことが負担
になるわけです。
 ですから、逆に考えると、しんどくなければ続くということなので、し
んどくない方法を考えれば良いわけです。
 まっ、どんなことでも、続けることが楽であることに越したことはない
ので、この方法を模索してみましょう。
 「続けるのにしんどくない方法」ですよね。
 旅行などでもしばしば使われる言葉の「安近短」はヒントでしょう。
 まず、「安く出来ること」です。費用がかさむことは辛いですよね。安
くて良いものを探すことです。安いということは経済的にも負担が少ない
ので続きやすいということです。
 次に「近い」ことです。ダイエット運動で、スイミングプールやスポー
ツジムに毎日車で出かけないといけないなどは、社交場としていく人は別
にしてなかなか続かないものですよね。先日なんか、俳優のI井雅之のお
父さんのエピソードをTVでやっていました。お父さんは増築マニアで、
母屋にお風呂があるにもかかわらず、さらに別棟にお風呂を増築したので
すが、たった7~8mしか離れていないその場所も、結局「遠い、面倒く
さい」という理由で、1~2回使っただけで、今は物置になってしまいま
した。遠くても続けられるものと、近くても面倒くさいことってあるんで
すよね。
 それから「短かい」ことです。言い換えると「簡単であること」でしょ
う。複雑な処理や時間の掛かることはなかなか続けられないです。だから、
簡単であって答えが出る工夫をすることです。日記は、一生懸命その日の
出来事を細かく書こうとするから続かないのです。いい加減に2~3行で
いいわけです。それがなかなか分からないみたいですね。
 そんな「安近短」な工夫をしてみて下さい。
 
5.内的要因(1-B)

 次は、「継続したいという要因」について考えます。
 これは、自分の中から出てくる続けたいという熱い気持ちのことです。
 これには、「志」「本気」「やる気」「~~したいという気持ち」「信
念」などの言葉が上げられますね。
 私が一番重視しているのは、「~~したい」という根幹から湧いてくる
素直な気持ちWANT(ウォント・欲求)です。
 WANTは、なぜそうなるのか、湧き上がるのかは、私には分かりませ
ん。しかしそれは自然な発生であり、継続の泉となるのです。
 「この人が好きである」という気持ちは、一時も忘れようもないし、ど
んどん中から湧き上がってくるものです。際限なく湧き上がる泉の様です。
 一方、「志・本気・やる気」というものは、自分の使命がそこにあると
認識してからスタートするものの様に思います。
 なぜかというと、WANTは自分の本心からの発生ですが、「志・本気・
やる気」は、生まれてから以降に発見する様な気がするからです。
 だから、本当の「継続したいという要因」は、WANTから発生するも
のが優先すると思います。
 しかし、その次に来る「志・本気・やる気」も同じくらいウエイトが高
いので、継続のエネルギーとしては同等に強烈です。
 「志・本気・やる気」をより磨き上げ、より実践することで、継続する
という意識はWANTレベルまで高まるものです。

 新しいことをスタートさせる時は「瞬発力」が必要ですが、続けている
ことを中断した時、再開するには、これまた凄いエルネギーが必要ですよ
ね。これを「再開力」って言うらしいです。
 確かに、いったん中止した作業を再開するには大変ですね。なぜかとい
うと、それまでの経過をおさらいして思い出し、中断した時と同じレベル
まで引き上げる必要があるからです。
 新規で始める場合は今から考えることなので意外にイマジネーションが
湧いてくるものなのですが、それまでの経過を思い出そうとする作業は、
既成事実としてあるものを再現させようとする作業なので大変難しいこと
になるわけです。
 だから、一度始めたことは出来るだけ中断しないということが前提条件
で始めることが大切です。

 長期にわたる場合は、区切りをつくることです。
 いわゆるマイルストーンですね。
 中間チェックを入れたり、途中経過を報告したりする行為も継続の要素
になります。
 また、期限を決めることも大切です。
 「いつまではやる!」と終わりを決めればいいわけです。それならそこ
までは出来そうでしょう。はじめは短く、そして徐々に長くしていけばい
いんです。
 継続するということは、終りがあればそこで終了ですから、そんな工夫
も考えれば、あなたにも出来るかも??

6.外的要因(2-A)

 3つ目の要因は「継続したくないという外的要因」です。
 トラブルが発生した時など、その障害を乗り越えられる信念とスキルと
パワーを持っていないと、挫折してしまいますよね。
 どんな問題が降りかかってくるか分かりません。しかし、その全ての事
象を先読みして、準備しておくわけにはいかないわけです。
 ではどうすれば良いのか?
 それは、自分を鍛えておくことです。自分の信念とスキルとパワーを充
填して、さらに大きな問題・課題をクリアーできるだけの準備をしておく
べきだと言う事です。
 特に、スキルの面では、DOHOW(ドゥハウ、行動ノウハウ)の習得
が必要です。
 これをマスターしておけば、発生するトラブルにも対応できます。
 そのポイントは、問題に対して全員で対処するという構えです。そうす
るには担当者本人だけではなく、サロン・会社全体として取り組んでいる
んだという日常からのワーキングスタイルが問われます。
 そんな、体制で取り組むことをお勧めします。
 そういった考え、体制が日常化したときにそれは習慣になり、やがては
伝統となって、そのサロン・会社の空気となります。
 そうなれば、もうそのことは「継続する」という意識なしに当たり前に
なっているということです。継続の最高レベルは、「当たり前」というこ
とですよね。

7.外的要因(2-B)

 最後は、「継続しなければならないという外的要因」についてです。
 一番ポピュラーなのが、いわゆる有言実行というやつですね。
 これは、皆さんご存知の通り、皆に公言することにより、そのことの継
続・達成を約束することで、中止しにくくするという自分にプレシャーを
掛けるやり方ですね。
 まあ、それでも、止めるという人がいますが、それは周囲も悪いですね。
 そんなこと言ってたかなあ?なんて感じで、その人のことを気に掛けて
いないという、どうしようもない状態も見受けられます。
 継続させられない周囲の空気、これはもう共犯ですね。だから、しっか
りチェックする体制を作るというのが、継続・目標達成については必要な
ことだということです。
 他には、このメルマガみたいに、みんなから発行を期待されていること
に応えなければという使命感・責任感がありますね。
 そういう外的なプレッシャーにより、良い意味で継続せざるを得ないと
いうところに追い込まれると、やり続けなければならなくなるということ
です。
 こんなことも上手く利用して、継続性を高めましょう。

8.継続のポイント

 私は、かなりしぶとい性格のように思います。
 それには、持論があります。
 「何かにこだわる」ということです。
 人生何もしなくて良いと考えている人は少ないでしょう。
 それであれば、何かをすることになります。
 何に決めようか迷って続かないということを良く聞きます。
 まっ、取り掛かりは何でもいいわけですよ。
 とにかく、目の前のことを一つ見つけて徹底的にやりこむことです。
 本を3日に1冊読むでも良いし、日記を毎日付けるでも良いし、ボーリ
ングでアベレージ150が出るまでやりこむでも良いし、ブログを毎日発
信するでも良いのです。
 もっと手身近な話として、靴を揃えるでも、洗面所の鏡を磨くでもいい
のです。それが、習慣になったら次のものに取り組むということを繰り返
します。習慣化の練習です。
 それがやがては、こだわりを持ち継続するというところまでつながって
いくのです。

9.最後に

 また、長々となってしまいました。
 工夫も必要ですが、結局は、本人の本気度、根性、熱意、信念などに勝
るものは無いわけで、熱く燃える心を持ち続けて、そのエネルギーで継続
の動輪を回し続けるということが大切であるということです。
 私も、まだまだメルマガ、続けるぞう~~~~!

 では、また次回お会いしましょう!

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