このページの本文へ移動

チームワーク (チームとして働く)

メルマガ再録 (2006年12月25日) 第32号

チームワークを向上させるには、「優しい気持~目的意識~ノウハウ供給~技術習得~団結力」というサイクルをよく回し、成功例を積み重ねることで促進されます。

< チームワーク >

1.はじめに

 チームワークの良い店とか言いますが、本当にはどういうことなのでしょう?
 「チームワーク」を英和辞典で調べたところ、「協力・共同作業」と出ていました。
 私は、「仲間意識」「協力関係」「団結力」とかの意味だと思っていましたが、良く考えると、チームとワークが引っ付いた言葉なんですよね。
 つまり、チームの仕事、チームで働くということに他ならないわけです。
 だから、共同作業ということです。
 しかし、日常使うチームワークという言葉の意味は、私が思うような意味で使っているひとがほとんどでしょう。ここに何かのヒントがありそうなので、そのあたりから考えてみましょう。

2.レーバーとワーク

 調べ物をしていたら「レーバーとワーク」についての文章を見つけました。
 「人のあらゆる活動の仕方は、観察すると外から見た形は同じでも、二種類の活動に分けられます。
 【レーバー/Labor】
    奴隷的・機械的活動。やらされている気持ちが強い。
 【ワーク/Work】
    人間的・創造的活動。自ら目標を立てて実行できる。
 チームワークは、ワークなのですから、チームでこの創造的活動をしていくということになりますね。

3.チームワークの実効的側面

 また、インターネットにこんな内容もありました。効果を期待するチームワークの発揮の仕方についてよくまとまっている文章なので、私なりの考察(*)を加えながら掲載してみます。
(1)「すべてのチームメンバーが、グループのゴールを理解した上で、ゴールに対するコミットメント(公約)をもっている。」
  *これは、そのチームに与えられたミッションが明確で、メンバ―個人個人もそのミッションを良く理解して、自分のすべきことに落とし込んでいる状態、と言うことですね。
(2)「チームメンバーがお互いのアイディアについて建設的なフィードバックをしている。」
  *効果的・支援的・発展的ミーティングをきっちりしている状態で、ファシリテーション(議事進行)も当然上手に出来ているという状態でしょう。
(3)「グループの業績の基準や方向性に従うことに対して、メンバーが無理を感じていない。」
  *目標およびそれを達成した時の評価・報奨に対して納得している状態です。共通のものさしの目盛がマッチしているということです。
(4)「グループ内のコンセンサス(意思統一)に従うことを強制されるのではなく、反対意見も受け入れられている。」
  *上司・強力メンバーの意見だけが通るという様なチーム運営ではなく、各人の意見を取り入れて、
   全体として意見が反映・調整されたチーム運営が出来ているということです。
(5)「メンバー間に活発なコミュニケーションがみられる。」
  *雰囲気の良いチームであるということです。自由な雰囲気とけじめのあるチーム内組織がきっちり出来上がっていれば、メンバー間の意志の疎通が出来て、心が通うチームになります。
(6)「重要な決定を下すための責任や権利はチーム全体に与えられている。」
  *チームに対するエンパワーメント(権限委譲)の範囲が明確であるということです。細かいこと
   までいちいち相談しないと動けない様では即応性がなく、機会損失が発生することがあります。
   さらにそのチームの機動力を生かすには、決定権がそのチーム内部にあるということは必須条件となります。
(7)「すべてのメンバーが自分の意見を表現できるチャンネル(回路)が開かれている。」
  *全てのメンバーの意見が取り上げてもらえ、それが他の意見と同じ重さで検討してもらえる保証があるということです。また、そんなシチュエーション(場面)をきっちり設けている必要もあります。
(8)「メンバーには、自分の仕事に必要なスキルやトレーニングを受けるチャンスがある。」
  *チームには、メンバーに対し、そのミッション達成に必要なノウハウ供給や技術訓練の場と時間を提供することが求められます。育成と言う意味では、短期と長期の計画が必要です。
(9)「メンバーは全員平等に扱われている。」
  *押しの強い人の意見が通りがちですが、全ての人の意見ウエイトは同等だという思想を持ち、平等に扱うことが必要です。行動1つも、意味があるので、よくその本人の意図を汲み取り理解し、成長につなげます。
(10)「チームリーダーの指示がなくても、メンバーがお互いにサポートし合っている。
  *サポートというのは、言われてするものではありません。上が下の面倒を見る、下が上に対し報告・連絡をきっちりする等々、自主的なサイクルを定着させる風土を作ることが大切です。
(11)「チームの業績と同時に個人の業績も評価されている。」
  *チームの達成度合いは、設定した目標の達成率により図られますが、個人としてもそれは同じです。ミッション達成過程で学んだ事項をしっかり認識し、今後に役立つこととして習得するということにもポイントを置くべきです。
(12)「グループ内で、さまざまな業務を遂行するための責任や役割がはっきりしている。」
  *チームだからと言って、横一列、同好会やサークル的なチーム運営は、順調な時は問題ありませんが、いざ逆風となった時は、力を発揮することが出来ません。縦型組織や、職務分担を明確にすることにより、よりチームが力を発揮することが出来るのです。
 どうですか?
 チームワーク構築のためにかなり内容が濃いものがありましたね。

4.チームワークの精神的側面

 上記項目は、チームの実効的側面(発揮の仕方の工夫)について考察しましたが、この項ではチームワークの精神的側面について考えてみます。
 精神的側面とは、チームメンバーの内面のことで、協力関係を作る源泉であるメンバーの心のあり方はどうあるべきなのかということを考えてみようということです。
 以前、伊藤豊先生が書かれた「美容業におけるコンピテンシー」の中で、先生は、「技術が出来る、接客が出来るという顕在部分は氷山の1角です。本当に出来る人は海中にある潜在部分が素晴らしいのです。」と言われていました。
 氷山の海上に出て見えている部分は全体の7分の1と言われていますから、14%くらいしか見えていないことになりますね。
 つまり、チームで接している日常の部分は14%なわけです。
 ということは、潜在部分をもっともっと大きく、そしてさらに磨けば、14%がもっともっと大きくなり、光ってくると言うことになりますね。
 そこで、チームに対する貢献、チームワークに対する協力の源泉とは何かについて考えてみると、その人の発想の原点に迫っていくことになります。
 「自分が一番」と思っている人は、なかなかしんどいですね。
 メンバー各人が適役と考えれば、全ての人が輝いて見えます。
 相手を尊重し、大切に思う気持が基本にあれば、優しさが湧いてきます。
 「優しさ」が、根本にあれば、チームは素晴らしいものになるのです。
 「それより成果だ」とお叱りを受けそうですが、成果は一時的なものです。一時的な成果は、長続きしないのです。
 「成果」と「優しさ」は相反するように思われますが、決してそうではありません
 優しさ(86%)の上に成果(14%)が乗っかっているのです。
 14%の部分を増やすには、86%の部分を大きくすることが大切なのです。
 この原理がわからないで、14%ばかりに目が向いているチーム(サロン)が多く、前のめりな営業をしているところは、いつまでも人が育たないのです。
 だから、心を磨くことにもっともっと力を入れて欲しいと思います。

5.シナジー効果

 人が寄ると、1+1が3にも4にもなるとよく言われますよね。
 二つ以上の有効なものが重なり合うことでそれ以上の効力を発揮することをシナジー効果(相乗効果)と言います。
 チームワークが良くなると、このシナジー効果が期待できます。
 つまり、チームで考えることにより、思わぬ斬新なアイデアが出たり、チームのモチベーション・テンションが上がり、期待以上の実績が出るなどの現象が現れます。
 団結力は、シナジー効果の最たるものです。
 優しさ、お互いの理解、目的・目標意識の統一、集中実行、フォロー等の段階を経て、チームワークが高まり、個々の能力が最大限に引き出されて目標を達成するという成功までのプロセスがあります。
 この1つの成功体験が元になり、団結力がますます強くなり、次の成功へとつながって行きます。
 良く聞くのが、伏見工業高校の話です。
 とんでもなく弱いチームが、一つの負けをバネにして、高校一番のラグビーチームになるという物語です。
 団結力は何物にも代えがたいものです。

6.最後に

 ここまでをまとめてみると、「優しい気持~目的意識~ノウハウ供給~技術習得~団結力」の流れがチームワークを向上し、仕事の成果を促進させるということです。
 どうすれば、このサイクルがきっちり廻せて、しっかりした成果が出せるのかをみなさんのサロンで、話し合ってみて下さい。
 心をオープンにして、本当に素晴らしいサロン作りに向かって前進されることを期待します。

7.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は「キャリアプラン」です。
 キャリアプランとは、永年勤続を前提とした各種職務・ポストを準備し、スタッフはそれがあることによって安心して働けるという仕事上の道しるべとなる職業人生計画です。
 CSよりESという今の流れ、日本流の経営スタイルの見直しが叫ばれている昨今において、このテーマは重要です。

comments powered by Disqus

▲このページの先頭へ戻る