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情報整理とファイリング (情報のセレクトと保存方法)

メルマガ再録 (2006年4月10日) 第16号


情報は何気なく集めても駄目です。いつもアンテナを張って、自分の意図する情報をつかむようにして下さい。そしてすぐに探すものが見つかるように保存しなければなりません。

< 情報整理とファイリング >

1.はじめに

 今我々が受け取る情報は膨大なものがあります。
 その中から自分の欲しい、意図するものをセレクト/チョイスするには、それなりの選択眼と情報整理の技術が必要です。
 すぐに使う情報はストックする必要はないでしょうが、後で使用したいとか、一時保管しておくというという場合にはファイルしておく技術も必要です。
 ホッパー図でいうと、インプット=各種入手情報、プロセス=ファイリング、アウトプット=資料活用ということになります。
 ではそれぞれの項目について考えてみましょう。

2.各種入手情報

 入手する情報の形式別に整理してみましょう。
 ①紙媒体(メモ、コピー、FAX、書籍、新聞、雑誌等々)
 ②生活媒体(TV、ラジオ、電話等々)
 ③電子媒体(メール、メルマガ、ホームページ、ブログ、映像・画像・音声データ等々)
 ④メディア媒体=FD、CD、DVD、HD、USBメモリ、メモリー
  カード、カセット、ビデオテープ、等々)
 ⑤五官(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)
 入手媒体において、それぞれ情報格納方式(ファイリング)があります。
 媒体を絞り込むと、最終的には紙かコンピュータかメディアかということになるので、そのファイリング&活用方法についてまとめてみましょう。

3.ファイリング(紙媒体)

A.大区分の整理整頓(セパレーション)

 今ここに、紙資料の塊があったとします。
 まず何から手をつけますか?
 その前に、整理整頓という言葉がありますが、それを説明すれば答えが見つかるでしょう。
 「整理」とは必要な物と不要な物に区分することで、「整頓」とは取り出しやすいように並べることです。
 そうです。まず、「整理」です。必要・不要を分けるのです。
 この段階で、優柔不断な人は困ります。資料をほかせないのです。
 保管スペースに地価があるとすれば、デスク周りは都心です。倉庫は地方です。特にデスク周りに置く物は少なくして家賃を少なくする必要があります。不要品は地方に置くことです。
 つまり、区分できないということはそれだけで費用を無駄遣いしているということです。
 どうしてもほかせないという人には、奥の手があります。不要だと思うけどほかせないという物はダンボール箱に詰め、まずデスクの下におきます。やっぱり必要だったという時にはそこから復活させます。
 1~3ヶ月たっても使わない物があります。それはもう不要品です。ということで倉庫の隅に追いやります。
 必要という資料については、次の大区分インデックスの例を参考にして分けていきます。
 <年間計画、議事録、レポート、給与規定・就業規則、評価規定、社内規定、技術、教育、販促企画、外部情報>等々
 これ以外のインデックスがあれば当然追加して下さい。
 ここまで、OKですか?

B.小区分の整理整頓(セレクト&ソート)

 上記で出来たと思ってはいけません。普通はそこで止めてしまいますが、ここからが勝負です。
 次は、上記で大区分された資料の1つの山を取り上げます。
 この資料の山を再度上記と同じ様な方法で小区分します。
 小区分も発生ごとに仮タイトルを作って資料分けしますが、小区分までインデックスするとファイルがインデックスだらけになるので区分の時だけに使用します。
 この時のポイントは、意味を持って並べることです。自分が関連して想像しやすい形で区分し、その資料を検索して引き出す時に、自分なら多分ここにファイルするだろうなという感じで位置づけます。
 古い資料は下に、新しい物は上に積んでいきます。

C.製本

 この様に大区分された資料の山が8つ出来たとしましょう。
 これを綴じなければなりません。
 私は「KING JIM №1475」5cm厚の自立型ファイルを使用しています。これは2穴のパイプファイルで、途中からの抜き差しが容易なので、これを愛用しています。
 フラットファイルといわれる紙ファイルは、少しの資料や一時的に使うのには適していますが、量が多くなると使えません。
 クリヤーシートファイルは、原稿や写真を管理するのにはいいでしょうが、これまた大量の資料をファイルするには向いていません。
 パイプファイルにはカラーのインデックスページが付いています。それを利用して、上記で区分した大インデックスを書きます。
 そして、年間計画や議事録を上にしてファイルしていきます。
 中身がファイル出来たら背表紙に大きな字でファイル名を書き入れます。
 最後に、表紙の裏にファイルした日付を入れて完成です。

4.ファイリング(コンピュータ)

 メールのソフトは各種あるみたいですね。私はオーソドックスにアウトルックエクスプレスを使用しています。
 アウトルックは、保存ファイルを作るときに読みの順番に並ぶので、より上位に位置づけたい場合は、ファイルネームの先頭に「1~9」までの数字やスペースを付けるなどして工夫しています。
 メルマガは、登録すれば自動的に送ってきます。しかし、やたら登録すると読むのに大変です。有効な記事があれば、その回のメルマガを保存用ホルダーに移動するか、その部分だけコピーして、ワード文章に貼り付けて別管理しています。これが結構役に立ちます。初めの内はいろいろなメルマガを一杯とって見るようにしましょう。その内、自分の欲しい、自分にマッチしたメルマガが見つかるでしょうから、それに絞り込んでいくということにしましょう。
 ホームページの場合のお気に入り登録すると、そのアドレスはショートカットキーとして、My DocumentのFavoritesというフォルダーに保存されます。
 私は、よく見るホームページやブログはデスクトップにフォルダーを1つ作り、その中にそのショートカットキーのコピーを入れています。そうすると、自分の好きなホームページ/ブログヘすぐに飛ぶことが出来ます。非常に便利です。
 映像・画像・音声データは、ボリュームが大きくなるので、気をつけなければなりません。出来れば、CDやDVDに保存して、本体のHD(ハードディスク)の容量を軽くしておきましょう。
 HDの容量を見るには、マイコンピュータ~ローカルディスク(C)をシングルクリックして、いつも気にする様にしましょう。空き容量がある様に見えますが、実際にはワークエリアを広く使うので、こまめに次の処理をしましょう。
 <スタートキー~プログラム~アクセサリー~システムツール~ディスクデフラグ>
 空き容量が少なくなったり、動きが鈍くなったりしてきた場合などもこれをすれば、連続した空き容量を確保してくれるので、サクサク動く可能性があります。
 作成したファイルは、圧縮格納を心掛けます。
 画像編集の中間ファイルは桁外れにボリュームを食います。だから、これで編集が完了した、もうこれ以上触らないという時点で、JPEGファイルなどに圧縮してしまいます。5~10分の1くらいにデータボリュームが圧縮されます。
 また、写真を相手に送る時は、あまり大きなファイルを送ると相手のメールBOXが満杯になったりして受けてくれないことがありますので、適度な大きさに調整する必要があります。
 小さい写真なら50~100MB、大きくても200~300MBあればきれいな写真が送れますので、それまでサイズを小さくして送ります。
 サイズを小さくするには、私はフリーウェアのVIXを使っています。URLで「VIX」と入力して検索すれば出てきますので、それをダウンロードして下さい。使い方は意外に簡単ですのでやってみて下さい。

5.ファイリング(メディア媒体)

 特に重要なのが、コンピュータを買い換えたりした時のソフトやドライバーの再インストールですね。今は大概CDですので、この分のディスクは固めて置いておくようにしましょう
 その他、映像・画像・音声などのCD・DVDは、別に固めておきましょう。
 USBメモリーカードは、非常に便利です。是非1つは持っておきましょう。なぜならすぐにその場でデータをもらうことが出来ますからね。
 デジカメ、携帯電話などに入っているメモリーカードのデータをパソコンに取り入れるには、カードリーダーライターが便利です。今は1台にいろいろなカードに対応した形のスロットがあり、USBでつながりますから、簡単に取り込めます。

6.活用方法

 今や情報の入り口も、プロセスも、ファイリング方法も多種多様になっており、それをいかに活用するかに掛かってきています。
 探す帳票・データが瞬時に出てこないと、よく出来たファイリングとは言えません。
 保存したデータが探せないのでは、保存していないと同じです。いや、それより性質が悪いです。探す時間のロスを考えてみて下さい。
 ということで、自分の信じることが出来るファイリングをして下さい。
 ファイルから出したデータは必ず元のあった場所に返します。必ずです。これはその資料があった場所を画像として自分が認識しているイメージを壊さないためです。この辺にあったよな?ってまったく整理整頓しない人が覚えていることがありますよね。あれば画像認識です。
 それからファイルのメンテナンスですが、常に必要です。
 そうしないと、新旧データがごっちゃになり、訳の分からないことになります。新データを入れた場合、旧データを残す必要がある場合は、新データに必ず日付を記します。
 入れ替えする場合は、旧データの文面をチェック(重要なことを追記している可能性があるので)して廃棄します。
 ファイルが一杯になった場合は、予備のファイルに移すか、表紙だけの厚紙を作って、綴じ紐でくくるということをしています。
 なかなか資料はほかせないですが、議事録等の古いものは、データとして残っている場合は廃棄してもいいでしょう。
 ファイルは生き物です。
 常にメンテナンスを心掛けましょう。

7.最後に

 今回は、ディテイル(詳細)でマニアックな内容になってしまいましたが、今どきはこれくらいは分かる人が多いでしょうから、理解してくださいね。
 前回はドキュメントの作成方法、今回はそのファイリング方法について説明しました。
 情報収集は何気なく集めても駄目です。いつもアンテナを張って、自分の意図する情報をつかむようにして下さい。
 情報はアウトプットすることによってまた入ってきます。
 皆さんも、今日の内容を参考にして、快適なファイリングをして、すっきりした情報管理をして下さいね。期待しています。

8.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は、「効果的ホウレンソウ」です。
 ホウレンソウ(報告・連絡・相談)が上手く行かなくて困っている人が多いのではないでしょうか?
 そんな問題点について考察してみます。
 では、次回もお楽しみに!

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