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場の提供 (ステージング)

メルマガ再録 (2008年9月8日) 第73号


その人にマッチしたステージを与えることによって、自発性が発揮され、その本人は飛躍的に成長します。効果的にその場を与えるにはどうすればよいのかについて考えました。

        < 場の提供(ステージング) >

1.はじめに

 今回のテーマは、本メルマガNo.69の第8項で取り上げた内容をヒン
トに、さらに掘り下げて書いてみます。
 そこのところを思い出すために、第8項「場を与えると人は成長する」
から抜粋掲載してみます。
<ここから>
 場の活用をもっとすべきだと思います。
 目的・目標は設定しますが、一般的に、場の設定が足りていません。
 なぜなら、場が人を成長させるのです。
 そこには発表があり、そこには賞賛があり、それによって学びがあり、
 成長があります。
 もっと、「場」を研究し、結果から手順を作るという手法を開発して、
 現場に生かす方法を考えるべきだと思います。
<ここまで>
 場は、英語に代えると「ステージ」がピッタリですね。
 場を提供するとはステージを与えることです。
 その人にマッチしたステージを与えることによって、自発性が発揮され
その人は飛躍的に成長します。
 それは、そのステージで良いところを見せたい、期待に応えたい、自慢
したいなどという深層心理が働き、さらにそれは自分でするしかないとい
うことに気付いて、自主的行動が促されるという心の働きが発揮されるか
らです。
 では、効果的にその場を与えるにはどうすればよいのかについて考えて
みましょう。

2.アウトプットの効果

 もう少し説明すると、アウトプットすることにより、インプットがより
効率的にノウハウとして身に付くことになります。
 人に言ったり、教えたりすると格段にその内容は、スピーディーに自分
のものになります。
 このことは多分皆さんも実感されていると思います。
 ということで、先にアウトプットする場(ステージ)を設定しようとす
るのがこの「場」の考え方の基本です。
 では次の6つの「場」の活用について考えてみましょう。
  A.意見の場
  B.提案・企画の場
  C.計画の場
  D.実践の場
  E.結果発表の場
  F.交流の場

3.「A.意見の場」

 意見を求める時に、発表しやすい場がないと、特に下の人は意見を言い
にくいものですよね。
 これが、きっちりした発表しやすい「場」を作ってあげると、じゃんじ
ゃん意見を言うようになります。
 この差は大きいですよ。
 意見を言うことによって、自分身そこに参画したという意識が働きます。
 つまり、そこで決定される内容に付いて自分の意見も含まれているとい
う感覚です。
 この感覚は、参加意識といいますが、参加意識が自主活性に直結してい
ます。
 だから、意見を言える場、より言いやすい場、言わせられる場の作りが
必要であることは明白ですよね。
 これについては、上手なファシリテーション(議事進行)を研究・勉強
して、実践できるようにしましょう。

4.「B.提案・企画の場」

 次は提案・企画の場について説明します。
 これも意見の場の変形です。
 資料による意見も同じと考えてください。
 自分の提案・企画が通ったら、凄く嬉しいですよね。
 この感じを多く体験させて、自主性を引き出すということです。
 提案するということは考えるということです。
 提案がどんどん出てくる個人も、組織も素晴らしく発展します。
 そういう場があるということは、積極的に考え、サロンを良くしようと
する意識が高いので、是非提案制度、企画の勉強などをしてみて下さい。

5.「C.計画の場」

 計画の場と言うのは、年度計画などで、計画した内容を、全員および対
外の方をお呼びして発表させるという状況を作るということです。
 だから、年度計画発表会の日程を先に決めなければなりません。
 この日程があることにより、締切があるので、追い込みます。
 また、個人的な豊富なども短い時間でよいので、一人ひとり発表させる
ことにより、参画意識が生まれます。
 発表の時の緊張感が必要なわけです。緊張感を演出することはとても大
切なことです。
 これを継続的に実践することにより、良い伝統が培われます。

6.「D.実践の場」

 実践での場では、報連相でしょう。
 仕事の状況やOJTの中間報告、緊急連絡、困った時の相談などの報連
相がしやすいように、門を開けておく必要があります。
 これはリーダー側の姿勢が問われます。
 言ってもらえないのは、言い難いオーラを出しているからです。
 リーダーは、「言ってもらいやすい雰囲気とはどんなものか」について
勉強しなければなりません。
 セミナー受講などの外部講習を受ける時は、報告書の提出を求めること
を事前に伝えておきます。
 そうすることによって、「報告しなければ!」という意識が働き、数段
吸収率が向上します。
 会議の中でもこの方法は使えます。
 後で、「~~さん、これについて感想を言ってもらいますから」と事前
に伝えておけば、注意して聞き、メモも自然に取るようになります。

7.「E.結果発表の場」

 長期計画や年度計画の結果発表、外部勉強してきた内容のサロンへの落
とし込み報告などの場は、事前に計画することが出来ます。
 出来れば、年度計画そのものに発表報告会の日程を入れておくことです。
 そうすると、決まっているものには間にあわさないといけないというC
型カーブ(直前仕上げ)の取り組みが始まり、なんとか出来ます。
 本来は事前に準備して余裕を持ってやっていくことがいいのですが、そ
れが出来ない状況は多くあります。
 だから、その心理を逆利用して、C型カーブを多く設定しておくという
のがこの裏技な分けです。
 要するに、細かく報告・発表を求めることによって、実践効率を上げ、
吸収率を向上させようと言うのが、この場の狙いだということです。

8.「F.交流の場」

 レクレーションは定期的に準備します。
 リクレーションの場を上手く設定することが出来れば、仕事の効率は素
晴らしく向上します。
 3ヶ月に1度程度の定例レクレーションと、臨時のイベントを組み合わ
せます。
 意志の疎通が出来ている職場は、効率も品質も良くなります。
 そういうことを意識して、明るいサロン、意見の通りが良いサロン、打
てば響くサロンを作りましょう

9.最後に

 今回はシンプルにまとめてみました。
 ちょっと野菜サラダを頂いた感じで、すっきりしましたね。
 これくらいのボリュームなら完読で来ますよね。
 言いたいこともまあまあ書き切れたのでよかったです。
 では、また次回お会いしましょう!

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