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マインドデザイン (心を創造する)

メルマガ再録 (2007年11月12日) 第53号


心と考え方は一体のもので切り離しは出来ません。両方とも自分の発想の源(想い・志)です。しかし役目は違います。あくまでも心がコアで、それを実践するフレームが考え方です。

         < マインドデザイン >

1.はじめに

 前回の次回案内のところで、次の様に書きました。
 「今回の後半で「気付き」「気配り」「優しさ」というキーワードが出て
きたので、「マインドデザイン」なんてなテーマも面白いかな?何て思っ
ています。」ということで今回はこれに取り組んでみようかなと思います。
 そもそも、「マインドデザイン」という言葉があるのかないのかは知り
ませんが、雰囲気・勢いで行ってみます。
 マインドデザインとは、「心を創造する」ということです。
 「心って、一体何?」「どの様にすればレベルが向上するの?」などに
ついて考えてみたいと思います。
 そういえば、「心の時代」ってよく言われますが、本当のところ「心」
について説明せよと言われたら、困りますよね。
 ではまず、心そのものの分析から始めましょう。

2.心の語源・意味

 心って、ウィキペディアで調べたところ以下のように書いていました。

 心(こころ)の語源はコル・ココルで、動物の内臓をさしていたが、人
間の体の目に見えないものを意味するようになった。
 「心」の多義性。広辞苑は以下のようなものを挙げている。
 ・人間の精神作用のもとになるもの
 ・人間の精神の作用そのもの
 ・知識・感情・意思の総体
 ・おもわく
 ・気持ち
 ・思いやり、情け
 ・他に、趣き、趣向、意味、物の中心、等
 人間を人間らしく振舞わせる事を可能にしている物質とは違うものを想
定して「心」という言葉が使われる。
 昔の人は心が心臓にあると考えていた。心臓という命名や、「胸の内」
「ハート」が比喩的に心を指すのはその名残りである。
 「心という名を冠されることのある性質(学習、記憶、発話、思考、判
断、感情など)は、そのほぼ全てが脳の物質的な振る舞いとして理解する
ことができる(還元できる)。<後略>」
 これが現在、心の哲学の研究者達の間で見られる最も一般的な心の捉え
方である。
 「こころ」は、意思などが「宿る何か」だけでなく、意思的な作用その
ものを指すこともある。「心を受け継ぐ」などと表現する。

3.心と考え方/心の時代

 心と考え方は違うのでしょうか?
 私はこう考えます。
 「心と考え方は一体のもので切り離しは出来ない。
 両方とも自分の発想の源(想い・志)である。
 しかし、役目は違う。
 あくまでも心がコアで、それを実践するフレームが考え方である。
 さらに、「心」は情緒的な面をもっており、「考え方」は現実的な面を
カバーしている。」
 確かに「心の時代」に比較して、「考え方の時代」と言ってしまえば、
不要なものは切り捨てる的な感じがしてしまいますね。
 だから、「心の時代」という言葉は、フレーム的発想ではなく、本質的・
核心的発想、人間の本来進むべき道とする方向をきっちり捉えて、しっか
りその方向性を示す心の時代になっているということでしょう。
 こう考えると、心と考え方はある側面では一体ではあるが、別の側面か
ら見ると正反対ということも言えるわけですね。
 結局は、本質的で情緒が大切にされる時代になってきたということです。

4.マインドデザイン

 さて、「マインドデザイン」ということに戻って考えましょう
 以前テーマに取り上げた、「ワークデザイン的アプローチ」という手法
は、対象とするワーク(仕事)のコンセプトをより高次元に引き上げて設
定してアプローチしていくという考え方のテクニックです。
 その例からすると、「マインドデザイン」は想い・志のレベルを分解し
てより高次元のデザインをして、コンセプトを高く持つということになり
ますね。
 そして、その高く位置づけたマインドデザインを実現させようとした場
合、より豊かな人間性と情緒を身につける必要があります。

5.情緒

 上記で考えてきた様に、心を「考え方の源をなす情緒部分である」と定
義すると、次は「情緒とは?」という疑問に突き当たります。
 三省堂の辞典では、「情緒とは、人にある感慨をもよおさせる、その物
独特の味わい。また、物事に触れて起こるさまざまな感慨。」と説明があ
ります。
 独特の味わいとは、その本人の行動・言動・態度などの総合した結果の
醸し出す雰囲気ということですよね。
 しかし、ここからが問題です。
 独特の味わいを深めようとすると、その醸し出す雰囲気を意図的に整え、
向上することが求められます。
 とすると、マインドをデザインし、レベルアップするということは、行
動・言動・態度などの外的要素をもっと中に取り入れることにより、内的
な要素を向上させようとする作業であるということです。
 その作業が、情緒を向上させることになるということです。
 ということで、ヒントが見つかったので、ではこれらについて具体的に
考えて行きましょう。

6.マインドレベルの向上

 最初に焼き付けられた教育内容は、根強く残ります。
 だから、「ファーストプリント」といって、行動・言動・態度・店の考
え方などを入店の時に徹底して教えます。
 そうして、最初の刷り込み作業を行います。
 狼少年の話など、そのものです。人間のあかちゃんが狼に育てられて、
狼の様に育つという物語です。最初に教育を受けた内容は忘れないという
ことです。
 さらに、マインドレベルを向上させるには、行動・言動・態度などにつ
いて個人向けカリキュラムを組む必要があります。
 この、各人の情緒については固有の振動数があります。
 こちらから提案・提供する、どの周波数に共鳴・共振するか分からない
ので、いろいろ手探りしていくことです。
 そのうちに、きっとこれだというものに突き当たります。
 そういう気持ちで教育していけば、きっと、個人対応のプログラムが作
れるでしょう。
 それでは次に、全体としてのマインドレベルの向上について考えてみま
しょう。
 一例としては、読書があります。
 共通の課題本を読んで、それについて感じたこと、実行してみたことに
ついて話をするということです。
 なかなかの気付きがあるものです。
 感動物語などの映像も良いでしょう。
 これも、同じ時間を共有するということで有効な方法です。
 さらに、共通の感動体験なども良いですね。より苦しい、より辛い体験
を同時に行うことにより、心のレベルは凄く向上します。

7.レベルアップストーリー

 さて、まとめとして、一般のサロンのスタッフがリッツカールトンスタ
ッフの様に、先読みのサービスが出来るまでにはどのようなステップが必
要か考えてみましょう。
 A.「マインド」コンピテンシー評価シートを作成する。
   みんなが見て妥当な評価シートを作成する。
   実例を記載すると分かりやすい。
 B.現状のマインドレベルを知る
   まず、自分のレベルをどの位置付けまでアップするのかを自覚する
   作業です。
 C.マインドデザインを行う。
   より高い次元に引き上げるための認識を行います。
   一挙にはアップできないので、評価シートを参照して1ランクアッ
   プの目標を持ちます。
 D.行動計画を立てる。
   行動・言動・態度等について、どの様な項目をどの様に取り組むか
   の具体的行動計画を立てます。
   この時、必ずA→D変換を行います。A→D変換自体が訓練であり、
   この時に考えるエネルギーにより、成功に近づきます。
   さらに、効果測定についても同じ様にデジタルで表現します。
 E.実行&フォローする。
   実行とフォローを繰り返し、目標レベルに到達するまで粘り強く行
   動します。
 F.次の段階へ
   目標が達成できたら、次の段階に対し、Bのステップから繰り返し
   ます。
 上記は改善の普通のサイクルですが、この手法はオールマイティーです。
 この間に、いろいろなレベルアップに関する補助的な情報の提供や、O
FFJTを行うことは言うまでもありません。

8.「マインド」コンピテンシー評価シート

 マインドレベルの評価シートを私なりに考えてみました。
 項目   「マインドデザイン(心の持ち方)」
 定義   「自我に目覚めて心の働きを知り、周囲に好影響を与
       えていく。」
 レベル-1「人生を投げている」
 レベル 0「前進することが大切であることに目覚めていない。」
 レベル 1「前向きに生きることに対して、言われた時だけ気がつくが、
       すぐに戻ってしまう。」
 レベル 2「自己啓発し、積極的に前進しようとしている。」
 レベル 3「自己の成長に目覚めて、前進する力がみなぎっている」
 レベル 4「成長が著しく、常に独創的な進化を継続している」
 レベル 5「本人の存在が全ての人に光を与えている」

9.最後に

 心・情緒の意味を調べ、マインドデザインについてを考え、マインドレ
ベルアップという改善の取り組みまでを整理してみました。
 頭書、マインドデザインとは、ワークデザインを参考にして、マインド
(志)の高さを認識して、より高次元に位置づけることであると考えてい
ましたが、これで自分でもはっきりしたので、モヤモヤした気分はスッキ
リしました。
 取り組んだ甲斐がありました。

10.次回案内

 今のところ、ノーアイデアです。
 ネタ探しします。
 では、また次回お会いしましょう!

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