| 考え方の技術
コアとフレーム (原因と現象について)
メールマガジン再録 (2005年10月10日、第4号より)
コア(核)は、欲求・目的・原因・真因です。その他はフレーム(枠)全てコアを取り巻く、因子です。それらを認識することにより、問題が明確化します。
1.コアとフレームとは?
私の名刺には、この言葉が一番に書いてあります。
何故かというと、この言葉一つでコンサルタントをやっている様なものですから、すごく大切なキーワードな訳です。
私の名刺には、この言葉が一番に書いてあります。
何故かというと、この言葉一つでコンサルタントをやっている様なものですから、すごく大切なキーワードな訳です。
コアは文字通り核(原因)、でフレームは枠(現象)という意味です。
テーマの取り組み、問題の改善において、「本当の原因は現象の向う側にある」あるいは「核は現象に隠されている」ということをよく認識して取り組むと意外に解決の糸口が簡単に見つかります。
これって、どうやって会得するのか?・・・簡単です。
現象から原因を追求するキーワードは『なぜ?』です。なぜを数回繰り返すことにより原因に突き当たります。
次に、原因に対しての対策は『そのためには?』を数回繰り返すことです。繰り返せば繰り返すほど、具体的に行動すべき項目が見えてきます。
2.機能分解
コアに入れば、そのことが持つ機能を徹底的に分解します。
「何のためにこの物はあるのか? その物はどういう機能を持っているのか? 本来の機能は何なのか?」等々
その機能が明確になったら、「それが本来の機能だったら今のやり方でなくても良いのではないか? 他のやり方もあるだろう! もっと良い方法を考えよう!」という展開になります。
現状打開力/改善力が弱いのは、コアを見つける姿勢、コアを見つめる力が弱いということであり、現状にしがみついて同じことばかりしているということです。
この機能分解を徹底すれば、発想の転換が会得できます。また、考え方のスピードが飛躍的に速くなります。
「柔軟な頭を持て!」と言われますが、今までの習慣やなれがあってそう簡単にはいきませんが、上記の様な考え方をマスターすれば簡単に出来ます。
3.メモ術
コアとフレームを応用した「メモ術」とは、以下の様なものです。
発言する人は、自分の言いたいこと(主旨・コア)に砂糖をまぶす様に周辺の言葉(フレーム)を並べて意見を言います。よくいますよね、「結局何が言いたいの?」って人。
メモを取る時は、このコア(キーワード)を聞き取ることさえ出来れば、それでよいレポートが書けます。
このメモを取る時に相手のキーワードを聞き取るというテクニックは、相手の言っていることを本当に理解できないと書き取れません。
そのためには、相手の目を見て、真剣に聞き取る動作と努力が必要です。この動作を繰り返していると、相手の言おうとしていることが、だんだんピンと来るようになります。
何よりも、こちらが真剣に聞いているという態度を示せば、さらに相手から良い意見を引き出すことが出来ます。
メモ一つからいろいろな発展があり、自分形成に大変役に立ちます。
4.目的と手段
では次に、サロンにおいての具体例を上げて、目的と手段について考えてみましょう。
「今度の秋の集客は、チラシにしよう!」ということで、どんな内容にするかを考える場面を見かけます。
これって、正しいでしょうか?
つまり、「今回の集客の狙いは何か?」「なぜ集客をしなければならないか?」についての話し合いがなされず、手段から入ってしまうからです。
そういう意味では、コアは目的であり、フレームは手段ということが言えますよね。
で、ジュニアーアシスタントのデビュー前の集客であるなら、その本人に集客努力させるべきだし、新メニュー提案・新スタッフ加入・感謝セールなら顧客様へのDMで良いわけだし、店舗リニューアルのお知らせなら幅広く新聞折込チラシが効果的だし、新しい地区開拓ならポスティング用ツールを作るべきだし・・・・・
と、この様に、パッと手段を決めるのではなく一度立ち止まり、コアを考える時間を持つべきです。ここがポイントです。その心の余裕を持ち、一瞬の考えをコア(目的)に引き戻すことで、展開(手段)の可能性は格段に広がるのです。
つまり、目的にマッチした手段を考え、それから中身を詰める作業をすべきだと言う事です。
5.まとめ
このコアとフレームを活用するには、日常のミーティングで次の様な質問をしてみて下さい。
「それは何のためにするのですか?」
少し理屈っぽいですが、これを繰り返していると、自然に目的主義になってきます。
あなたのサロンでも、これを実践して、より目的に合った手段を実践して素晴らしい人材を育て、サロンの繁栄に結び付けて下さい。
6.次回案内
今回はどうでしたか? 役に立ちそうですか?
次回は、ホッパー図について考えます。
ホッパー図なんて、聞いたことのない言葉ですよね。
これがまた、シンプルに効くんだなあ。
お楽しみに。
ではまた次回お会いしましょう!