このページの本文へ移動

リンクの達人 その2 (ヒントを得る)

メルマガ再録 (2009年1月26日) 第82号


今回のリンクテーマは「6.チャンイーモー、7.孟子、8.ガラスの法則、9.コンビニ」です。

          < リンクの達人 その2 >

1.はじめに

 さて、前回のテーマは「リンクの達人 その1」で、次の5つの題材を
取り上げました。
   1.ワークシェアリング
   2.那覇マラソン
   3.ミステリーショッパー
   4.ツノちゃんハートマーク
   5.中小企業定年退職者の再雇用
 私の顧問先でも、リンクをテーマに勉強をしました。
 皆でリンクアイデアを探すのはなかなか楽しい作業ですよ。
 あなたの店でもやってみて下さい。

 そんな中で分かったことがあります。
 これは、強制的に数多く発見する必要があるということです。
 数を多く出さないといけないということで、何でも良いのでリンクさせ
ようという意識が働き、視点が変わってくるのです。
 これって、体質になったら、凄いことが生まれますよ。
 何でもネタですからね。
 人生、こんな美味しいことはないって思えてきますよ。

2.「リンクの達人」とは

 前回を読んでいない人のために、少し説明します。
 リンクの達人とは、「アナロジカルシンキング」「ベンチマーキング」
の様に、何かを見て、それを自分または会社に生かすというアイデアをイ
マジネーションすることです。
 単純に表面的にパクる(利用する)のではなく、きっちり実用できる形
にして落とし込むことが大切であることは言うまでもありません。
 こちらがリンクする視点・能力をしっかり持って、大いに頂いちゃいま
しょう。
 では今回は「その2」として、また数個のテーマを考察してみます。

3.今回のリンクテーマ

   6.チャンイーモー
   7.孟子
   8.ガラスの法則
   9.コンビニ

4.「6.チャンイーモー」

<説明>
 ご存知、中国の大巨匠映画監督です。
 昨年夏の北京オリンピックの総指揮監督として活躍されたことは記憶に
新しいでしょう。
 先日、メイキングシーンとインタビューをまじえた映像をTVでやって
いました。
 その準備の凄さたるやビックリギョウテンでした。
 チャンイーモーさんにとって、もしこれが失敗に終れば、自分の手腕が
問われるだけでなく、国家の威信にもかかわる一大事です。
 そのプレッシャーたるや物凄いものがあったことは想像にた易いでしょ
う。
 何年も前から映画撮影を断り、オリンピックのこの演出1本に絞り込ん
で集中されました。
 「妥協は許さない」「よいアイデアはどんどん使う」「思いついたらや
ってみる」・・・こんな現場でのやり取りは、真剣そのものです。
 開会式で、活版印刷の活字が上下する演出で、演技が終って中から人が
顔を出して手を振るシーンがありましたね。
 全く正確な動きで、見ているものを不思議の世界に引き込みました。
 チャンイーモーさんは、あの演出が一番気に入っているそうです。
 全員イヤホンをつけてその指示通りに動くわけです。
 ちょっと考えられない演出を見事にこなし、私たちには記憶に焼きつく
開会式となりました。
<活用>
 この事例から何を学び、何をリンクできるのか考えました。
 まずは、そのテーマに対する目的・期限が決まっていると目標ターゲッ
トが明確になるので、せざるを得ないという士気が高まる。
 これをサロンに置き換えると、発表の場を事前に作ることをすべきとい
うことでしょう。
 そういう場が事前に用意されていると、火事場のくそ力が発揮されて、
飛躍的な成長が見込めるというものです。
 また、リーダーの姿勢にも学ぶところが多いですね。
 困った時にいつも、目的意識が強いチャンイーモーさんが素晴らしい意
見を出すのです。
 これを見ていると、「責任感は目的意識の強さに比例する」ということ
が見えてきました。
 これを活用するには、「なぜ」「なぜ」という他問自答、自問自答を常
に繰り返し、認識を深めるという行為を習慣付けることですね。
 行動の原動力は、その認識が溢れた途端に、強力なパワーとなって推進
するのでしょうから。
 もう一つは、実行のチームワークですね。
 凄いアイデアがあってもそれが実現できないのでは意味がありません。
 チャンイーモーさんが出したアイデアをすぐに具体化、具現化するチー
ム力が際立っていました。
 美容室でも、方向を示すリーダーの下がしっかりしていて、チームワー
クが良ければ、そのサロンの成長のスピードは確実で早いでしょうね。

5.「7.孟子」

<説明>
 孟子曰く「天の時は地の利にしかず、地の利は人の和にしかず。」
 TV番組の「ROOKIES」で言っていたセリフです。
 気になったので調べたら、孟子の言葉でした。
 孟子は言う。
 「天の時は地の利にしかず、地の利は人の和にしかず。本城が三里(約
1.2km)、外郭を加えた総構が七里(約2.8km)の城があるとし
よう。これを包囲して攻撃しても勝てないときがある。だが包囲戦をして
いる間には、必ず天の与えたチャンスがいつかはあったはずだ。なのに勝
てないのならば、その理由は天の与えたチャンスは地の利(「地形の勢い」
という意味だが、もっと一般的に「トータルな客観的状況」と考えてもい
いかもしれない)を覆すことができない、ということだ。さらに、城壁が
高いわけでもなく、堀が深いわけでもなく、兵も精鋭でなくて武器も強力
でなく、その上兵糧も充分でない。それなのに敵が包囲を解いて退却せざ
るをえないのならば、その理由は地の利は人の和を覆すことができない、
ということだ。ゆえに、『人民を留め置くのに国境を封鎖する必要はない。
国を守るのに山谷の険阻を頼みにする必要はない。天下を威服させるのに
兵の精鋭と武器の強力は必要ない』と言われるのだ。仁義の道を得ている
者には助けが多い。一方仁義の道を失った者には助けが少ない。助けが少
なくなった極みには、親戚までもが離反する。一方助けが多くなった極み
には、天下までもが従う。天下が従う者が、親戚までも離反する者を攻め
る。必勝だ。だから、君子は戦わないのを尊ぶが、いざ戦えば必ず勝つ。」
 まとめてみると「天の時(チャンス)をうまく掴んでも、地の利を覆す
ことはできない。地の利(トータルな客観的状況)を充分に利用しても、
人の和(人の心の団結力)を覆すことはできない。」
<活用>
 サロン作りにおいては、かなり耳の痛い話のようですね。
 「助けが少なくなった極みには、親戚までもが離反する。」という箇所
を解釈すると、スタッフが辞めていくのはスタッフのせいではなく、国す
なわちサロンの助けが少なくなっているということですよね。
 これには大変重要なキーワードがあります。
 サロンにおける「助け」とはなんでしょう?
 いくら国境の壁を高くしても、国の助けが少ないと逃げる者は逃げると
いうことを認識して、良く考えてみて下さい。
 ここでいう「助け」とは、安心して働ける環境であったり、技術の修得
の場であったり、人間的成長の場であったり、発表の場であったりという
「場の提供」といえるのではないでしょうか。
 それからチームワークの重要性も説いていますね。
 天の時より、地の利より、人の和(チームワーク)が一番強いと言って
いるわけですから、そういう店作りをすべきと言うことです。
 売上、売上と言って店の成長を目指すのか、チームワークを作っていく
ことを優先していくのかはオーナー次第です。
 長い目で見て、どんなサロン創りをすべきか、よ~く考えてみましょう。

6.「8.ガラスの法則」

<説明>
 「ガラスの法則」って私のオリジナルワードですが、こんな体験はあり
ませんか?
 部屋の掃除をして、ガラスを磨きます。
 A面を磨いていて汚れが取れないので、これはきっとB面に付いた汚れ
なのだと思い、B面を拭いてみるが汚れは落ちない。よく見てみると汚れ
はやっぱりA面に付いていた。
 あるでしょ! こんな経験。
<活用>
 これって、すぐに相手のせいにする自分と似てませんか?
 私はこの感覚を、鏡の法則ならぬ「ガラスの法則」と呼んでいます。
 鏡は反射でモノを写しますが、ガラスは素通しで、向こう側が見えます。
 それだけに汚れがどちらに付いているのかが分かり難くて厄介です。
 こちら側の汚れを相手のせいにして、こちら側を磨かない。
 自分が間違ったり、行き届かなかったりすると、すぐに間に入った人に
「なんでわからんかったんや」と言いたくなります。
 これでは自分の成長がないわけです。
 相手も、「なんでそんなにきつく言われなあかんねん」ということで、
身に付きません。
 そういう時は、ぐっとこらえて怒らず、自分の至らない部分を分析して
ここを直そう、次回はこうしようと考えて実行することです。
 そうすると、間に入っている人もそれを見習って、成長できるというこ
とです。
 「相手のせいにしない」・・・いつもガラスを見て、そう思って下さい。

7.「9.コンビニ」

<説明>
 コンビニ売上が百貨店を抜いたというNEWSが一面に出ていました。
その理由
(1)たばこ自動販売機の成人識別カード「タスポ」がなくても買えるコ
   ンビニに立ち寄る中高年層が増えた。
(2)その人たちがコーヒーなどの「ついで買い」をするようになった。
(3)弁当・飲料も好調。
(4)1人単価600円という気軽に行って買える便利さがある。
(5)おにぎり、おでんなど和食メニューもある。
(6)ATM、公共料金のお金の出し入れもできる。
(7)チケット等の購入も出来る。
(8)スーパーしか置いてなかった野菜、生鮮食品、洗剤などもあるので、
   高齢者も利用できる品揃えが増えてきた。
(9)小分けの商品揃えもある。
(10)ポストがあり、郵便を投函できる。
 ファミリーマートは、「ファミマフレッシュ」で低温保存の生肉も販売
品目に入れていく予定で、内食に向う需要を喚起すると意気込んでいます。
 コンビニは文化さえも変えていく力を持っているようです。
 「遠くのスーパーより近くのコンビニ」の意識も定着してきました。
 またそれに答えようとしてコンビニ側も進化しているという相乗効果で
まだまだ発展していくコンビニに学ぶ点は多いと思います。
<活用>
 これらの事例を見ていると、コンビニはリンクの宝庫ですね。
 コンビニが生き残っている最大の要素は皆さんもお分かりのように、変
化に即応しているからです。
 進化論を唱えたダーウィンは著書「種の起源」で、「この世に生き残る
生き物は、最も力の強いものか? そうではない。最も頭のいいものか?
そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」と言っています。
 私たちのサロン業界において、どうでしょう。
 そこまで、変化を気にして対応しようとしているでしょうか。
 「デザイン志向の業界だから、サロンの主張が優先する」という硬い考
えはありませんか?
 良いものを考えて提案しても、受け入れられないでは意味がありません。
 そこは柔軟な姿勢が大切でしょう。
 主張と変化への対応のバランスを考えて、もっと市場を見る目、分析す
る目、対策・対応できる力を持ちましょう。

8.最後に

 自分辞典でもそうでしたが、だんだん文章が長くなるんですよね。
 で、今回は、4テーマしか書けませんでした。
 次回も、しつこく、リンクの達人その3をお届けします。
 皆さんも、是非これをやってみて下さい。
 しっかり物事を観察して、自分の仕事に活かせる目が養えますよ!

 では、また次回お会いしましょう!

リンクの達人 その1 (ヒントを得る)

メルマガ再録 (2009年1月12日) 第81号


リンクとは、何かを見て、それをヒントとして取り込んで、自分または仕事に生かせるように噛み砕いて落とし込むことです。簡単に言うと「パクる」ことです。初回の内容は、「 1.ワークシェアリング、2.那覇マラソン、3.ミステリーショッパー、4.ツノちゃんハートマーク、5.中小企業定年退職者の再雇用」です。

         < リンクの達人 その1 >

1.はじめに

 「リンクの達人」とは、臥龍(角田識之)先生が本気塾で使っておられ
る造語ですが、これはいけると思い、使わせて頂くことにしました。
 私は先生から直接この指導を受けたわけではないので要領は違うかも知
れませんが、以下、私なりの解釈で説明します。
 「リンク」とは、私の言う「アナロジカルシンキング」、俗に言う「ベ
ンチマーキング」のことです。
 何かを見て、それをヒントとして取り込んで、自分またはサロンに生か
せるように噛み砕いて落とし込むことです。
 簡単に言うと「パクる」です。
 しかし、表面的にパクるのではなく、きっちり応用できる形にして落と
し込むことが大切であることは言うまでもありません。そうでないと上滑
りになって逆効果になるので注意が必要です。
 リンクとは、アナロジカルシンキングの、本質・機能を重視して利用す
るというよりももっと気軽に「あっ!これ使えるかも?」という様な感じ
でヒントにして、つなげていくという発想法です。
 こちらがリンクする視点・能力を持っていれば、見るもの聞くもの全て
ヒントです。
 ということで、リンクの達人を目指して実例を挙げてみます。
 気が付くもの手当たり次第という感じなので、脈絡はありません。
 そんなんあり?、無理やりやなぁ?というものもあるでしょうが、頭を
柔軟にして読んで下さい。
 ひょっとしたらマジ使えるかも?というヒントがいくつかあれば幸いで
す。

2.今回のリンクテーマ

 1.ワークシェアリング
 2.那覇マラソン
 3.ミステリーショッパー
 4.ツノちゃんハートマーク
 5.中小企業定年退職者の再雇用

3.「1.ワークシェアリング」

<説明>
 現在、金融危機のせいで世間は大混乱の状況です。派遣などの臨時雇い
はもちろんのこと、正社員のリストラも相次いでいます。
 社員を辞めさせず、経営危機を乗り越えるという考え方の中に、ワ-ク
シェアリングという考え方があります。
 ワークシェアリングとは「従業員同士で雇用(仕事)を分け合うこと」
です。
 臥龍先生のメルマガに以下の文章がありましたので引用させて頂きます。
 「これを聞いた松下幸之助氏は「解雇は絶対にだめだ」と反対し「ひと
りも解雇せず、工場での労働時間を半分にし、賃金は減らさない代わりに、
休日を返上してでも全従業員全員が力を合わせ、在庫を売り切る」という
方針を示します。この方針を伝え聞いた従業員の士気は文字通り燃え上が
り、その旺盛な販売力に支えられた「大量生産コストダウン」で、さらに
市場を拡大したのです。」
 これって逆境に強い思考法ですよね。
 減った仕事量を現状の人数で再配分して組み直す。解雇はしない。
 但し、全体としての収入は減っているので、その方も会社全体で見直し
て我慢するという考え方です。
 松下幸之助さんは、ワクシェアリングをするだけに留まらず、さらに逆
境をバネにして会社の成長につなげたというお話は、さすがに経営の神様
としか言いようがありませんね。
<活用>
 バグジーの久保先生は言います。
 「私のサロンでは、スタイリストは手が空いていたらアシスタントの仕
事をどんどん手伝います。昔のように、「後はやっといてな」と言って奥
でタバコを吸っているというサロンは繁盛しません。今は、仕事を全員で
こなすという姿勢が必要です。」
 皆様のサロンでも、仕事の分担、責任範囲、会議のあり方などを再考し
てみてはいかがですか?

4.「2.那覇マラソン」

<説明>
 京都の美容室クンクンルーホー(KKLH)が、スタッフ全員15名で
12月の繁忙月にもかかわらず、那覇マラソンに参加しました。
 前日、当日、翌日の3日間は店を閉めなければなりません。12月の忙
しい時期に、ちょっと信じられないイベントを敢行したものです。
 当日のビデオを見せてもらったのですが、お客様の寄せ書き一杯の旗(
のぼり)を持ったミヤティ(オーナー夫人)の姿を見て感動しました。
 寄せ書きをされるということは、お客様からの直接の応援です。
 つまり、頑張ってきてねというメッセージです。
 実際に走ったスタッフの声を聞くと、やはり「お客様の応援や関係者の
支援が大きな支えとなり、完走できました」ということでした。
 帰ってからも、ブログでの各人感想報告や、お客様が来店されての会話
が弾む弾む。もうみんな、英雄扱いです。そのためだけに来店されるお客
様も多くあったそうです。
 本当に愛されているサロンなんだなあと、感心しきりです。
<活用>
 これを見て感じたのは、「サロンを休まない」ことが大事なのではなく、
お客様は、そのサロンが何をしようとしているのか、サロンの姿勢、志向
性を見ていて応援されるのではないかということです。
 つまり、このKKLHに見る例として、感動は共有するものであり、皆
で作り上げていくものなんだなあと思いました。
 当然、ここまでのサロンになるには前振りがかなりあったはずです。
 その前振りを考え、実行し、小さいイベントを企画し、実行し、徐々に
大きなイベントに持って行くというプロセスをここで学ぶべきだと思いま
す。
 信用が集まり信頼になり、お客様は熱烈ファンになって行きます。
 ここに一つの成功店事例を見ることが出来るのではないでしょうか!

5.「3.ミステリーショッパー」

<説明>
 ミステリーショッパー調査とは、「訓練された調査員」や「一般の消費
者」がお客さまの立場で、実際にサービスを体験することにより、現場で
の改善課題を明らかにしようとするものです。いわゆる「覆面調査」の一
分野です。
 ミステリーショッパー調査には下記の特長があります。
 当該サービスに精通した調査員が担当することにより、各拠点ごとの具
体的な改善課題が明らかになります。
 一般の消費者(弊社のモニター)を使用することにより、より消費者に
近い視点からサービス水準を評価することもできます。
 調査を開始するにあたっては、予備調査をおこない評価基準を統一する
ので、各拠点のサービス水準が客観的に把握できます。
 定期的に実施することでサービス水準の時系列比較が明らかになります。
 また、競合他社比較も可能です。
 モニタリング結果を表彰制度などにいかすことで、各拠点間に良い意味
での競争意識が芽生え、サービス水準の全体的な向上がはかれます。
<活用>
 これはもうその通りで、美容室として必要なことでしょう。
 覆面調査なしに、自店のサービスレベルを他店と比較することは大変困
難です。
 そんな時に、このミステリーショッパーを活用することで自店の分析が
出来ます。
 サロン側がお客様に直接するアンケートなどは、なかなか正直に答えて
もらえないという傾向があるので、この調査の方が正味の内容を知ること
が出来ます。
 また、生身でやってもらえて、プロ、または素人の目で感想が聞けるの
で、改善課題を見つけるには良い方法だと思います。
 そんな会社ともお付き合いがあるので、要望の節はお知らせ下さい。

6.「4.ツノちゃんハートマーク」

<説明>
 熊本県西原村の観光施設「阿蘇ミルク牧場」で、額にハート形の模様が
あるホルスタイン牛「ツノちゃん」(雌、4歳)が人気を集めています。
 入園者から「ハートマークがある牛はなんという名前?」と指摘され、
施設側も気付きました。
 今年の干支の丑(うし)にちなんで、年賀状用の写真にと人だかりが出
来たそうです。
 広報担当者は「ツノちゃんの担当になった後、結婚した飼育係もいる。
触るといいことがあるかも知れません」とPRしています。
<活用>
 ほんわかした話題ですね。
 ただ牛がいただけでは話題になりませんが、たった額(ひたい)の部分
にハートマークの白い柄があるだけで、テレビざたになるわけです。
 こんなことやったら無理やりでもありかと思います。
 以前、小説で読んだのですが、道路にしみがあり、それがキリストの処
刑の時のシルエットに似ているということで、勘定高い連中が、それを観
光地にしてしまうというものでした。
 そんなことを考えると、何かにこじつけて、それをアピールしまくれば
宣伝になるということかもしれません。
 要するに、その強烈な根性があるかないかでしょう。
 あなたのサロンのネタ探し、やってみては?

7.「5.中小企業定年退職者の再雇用」

<説明>
 先日、NHK-TVの再放送の「ルソンの壺」で東海バネ工業(渡辺良
機社長)を取り上げていました。
 どんなバネでも1個からオーダーメードで作るという「多品種微量生産」
で業績を伸ばしてきたという経営方針にも感心しましたが、さらに驚いた
のは、技術を持って定年退職した人を技術指導のために再雇用していると
いうことです。
 しかも、その人には若手に技術を教えるだけで、絶対に生産にタッチし
てはいけないというのです。それが社長の方針だからです。
 余談ですが、「ルソンの壺」はモノ作りに関係している方には必見の番
組ですね。プロジクトXの小型版みたいな感じです。
 http://www.nhk.or.jp/luzon/schedule/backnum/index.html
<活用>
 これはもうリンク見え見えですね。
 そうです。美容経験者を再雇用するということです。
 現場に入ってもらうというのもいいですが、この会社のように技術を教
えるだけの目的で採用するというのもありだと思います。
 問題なのは、技術、特にスタイルは日進月歩で、一度現場を離れた美容
師さんの泣き所は、流行に付いていけていないということです。
 であれば、ベーシック技術や接客マナー、心構え、フロント業務、バッ
クヤードでの仕事などを手伝ってもらうというのもありだと思います。
 経験者だから教える必要もないし、手際は良いわけです。
 そうすれば、ベテランのノウハウが継承できていくことになるでしょう。
 そんな候補者をリストアップしておくと、いざと言うときに役に立ちま
すよ、必ず!

8.最後に

 このリンクの達人は、また何回かのシリーズで書いてみます。
 やりだしたらこれって無限にありますよね。
 どれだけ本当に活用・実用する気があるかですね。
 洒落心で一つ、やってみては?

 では、また次回お会いしましょう!

DOHOW (実践上のノウハウ)

メルマガ再録 (2008年9月22日) 第74号


実行ロスをなくすための工夫のことです。プラン時点で確実に実践に結びつくA→D変換手法や、上手な報連相の方法、効果策定の方法などについて言及しています。

          < DOHOW >

1.はじめに

 DOHOWは行動上の実行効率を向上するためのノウハウのことです。
 意外や、過去のメルマガタイトルの中で取り上げていなかったので、今
回はこのタイトルにしました。
 また、9月6日に開催したIDL個人能力開発講座でこの「DOHOW」
をテーマとしたこともあり、丁度タイミングも良いので、その時に説明した
内容にちょっと味付けして考察してみます。

2.PLAN

 まず、PLAN(計画)時点での注意点から考えてみます。

(1)目的・目標が明確に分かっている<継続性向上>
 ・目的がしっかり理解できて、目標が明確になっていることです。
 ・目的は、すべてのことに優先し、それがモチベーションの継続につな
  がります。
 ・目標は、自分の行動レベルまでしっかりブレイクダウンされているこ
  とが重要です。

(2)計画書を作成している<書面化>
 ・計画は必ず書面にします。
 ・出来るだけシンプルに、分かり易く作成します。
 ・骨子(要項)の部分をTOPに持ってきてインパクトを与えるなど、
  資料作りの工夫に付いて少し勉強が必要です。
 ・資料は一人歩きすることを考えて、社外秘などにする場合もあります。
 ・数字などの部分には特に注意を払って記載してください。

(3)テーマを実行レベルに落とす
 ・全体としての計画は分かるが、自分自身は今からすぐ何をすべきなの
  かが分かっていないというケースをよく見掛けます。
 ・ありがちなパターンです。
 ・改善のアイデアが出たらそれで出来たと思いがちです。
 ・ここが大きな落とし穴になっています。
 ・ここが成功するかどうかの分かれ道です。
 ・もっともっと掘り下げて、行動に落とさなければなりません。
 ・この部分にもっと時間を割り当てて、徹底的に行動に落とします。
 ・その時に必要なのがA→D変換のテクニックです。
 ・必ず数字を入れた表現にすることです。
 ・どうしてもデジタル化(評価できる形)に出来ない場合は、周囲のア
  ンケートを取って評価を得るなどの方法まで考えます。
 ・行動計画表の最終欄には、行動日程~フォロー者~効果測定という項
  目を作って記入するようにしましょう。

(4)結果を図れる共通のモノサシを作る<効果測定>
 ・結果の測定は、実績が出たから評価するのではありません。
 ・目標との照らし合わせが必須です。
 ・結果の評価とは、目標(行動の具体化)と実績の差を知る作業なわけ
  です。
 ・実績自体が物語るのは、事実のみです。
 ・その事実を評価するには、対象となるしっかりした目標があってこそ
  評価になるわけです。
 ・そこのところを良く考えてください。
 ・だから比較できるように最初から仕組んでおくことが肝心なわけです。
 ・それが共通のモノサシであり、効果測定項目です。

(5)晴曇雨対策を事前に考えておく<コンテンジェンシープランニング>
 ・計画は上手く行くということを前提に考えがちです。
 ・計画通り進んだらこんな楽しいことはありませんね。
 ・しかし、現実は厳しいものがあります。
 ・必ずと言っていいほど、予想しなかったことが発生します。
 ・その時が勝負です。
 ・その時にあたふたしないように、事前にそのリスクと対策までを考え
  ておくと言うのがこの「コンテンジェンシープランニング」という考
  え方で、リスクマネジメントの一つの手法です。
 ・リスクマネジメントは、一般に保険と言う考え方ですが、この考えは
  あくまでも中間時点での対応策を事前に計画に織り込んでおくという
  ものですので、サロンでもしっかり計画に入れて下さい。

3.DO

 意外に難しいのがこの実行中のフォローです。
 では、実行中のDOHOWについて説明します。

(1)見守る<メンター>
 ・実行している時は本人の自主性に任せるしかありません。
 ・ということは、その自主性をフォローアップしてあげることについて
  指導者側はもっと考えるべきではないでしょうか。
 ・そう考えた時に参考になるのがメンターです。
 ・メンターは、このメルマガでも取り上げましたが、福島正伸先生がな
  んと言っても第1人者でしょう。
 ・メンターとは、心の師匠とも言うべきその対象者のメンタル面の良き
  理解者であり、良き指導者であるということです。
 ・安心して伸び伸びと仕事に取り組める環境こそ、その本人の成長を促
  すものはありませんからね。

(2)教育に生かす<コーチング/OJT>
 ・現場は最高の教育の場です。
 ・意外にこの場をスルーしている上司が多いですね。
 ・と言うのは、しっかりしたOJTテクニックを身につけていないから
  です。
 ・単に注意するというだけではOJTではありません。
 ・報告を聞いたときに、次の課題をその場ですぐさま与えることがポイ
  ントです。
 ・だから、常日頃、対象者本人の長所・不足点を認知し、どの方向に導
  いて行くかについて指導要領をまとめておき、咄嗟に対応するという
  ことをしていくことが出来ないといけないわけです。
 ・しかし、それが強制ではなく、コーチングテクニックを使って、自主
  性を引き出していくというのは言うまでもありません。

4.CHECK

 成果を出すにはこのチェックは欠かせないものです。
 では、効果的で上手なチェックについて考えてみます。

(1)中間チェックを義務付ける<場の設定>
 ・計画の時点で、中間チェックのタイミング、報告様式を決めておくこ
  とをお勧めします。
 ・報告日程を決めておくことにより、そこまでの内容を充実させようと
  するという気持ちが高まって、成果にもつながります。
 ・年度計画の中間チェックなどは、後半の目標修正や行動の見直しなど
  があるので、きっちりやりましょう。
 ・月間や年間の見直しは、3分の1経過時点くらいで見直すと、後半の
  作戦見直しと実行が出来て効果が期待できるので早めに行いましょう。

(2)中間報告をさせる<報連相>
 ・報連相はなかなか難しい仕事のようです。
 ・タイミングよく、きっちり報告できる人材はなかなかいません。
 ・というのは、上司がそれを強く求めていないからです。
 ・してくれるだろう、という安易な気持ちが野放しになる原因です。
 ・だから、習慣になるまで徹底的に求めることです。
 ・そして、それが出来るようになったらより高度なことを任せていくよ
  うにすれば、その本人のスキルも向上します。
 ・「報連相のタイミングが分からない」という質問を受けたら、何でも
  いつでもいいから伝えてくださいとアドバイスして下さい。
 ・そしたら、だんだん様子が分かってくるので、適度なところで出来上
  がります。

5.ACTION

 このアクションという項目は、チェックによって発生した修正の行動を
いいます。
 目標を必達するためには、このアクションがすぐさま有効になるように
心掛ける必要があります。
 ここでは、少し解釈を広げて、忘れ防止、リスク対策などのサブ的要素
も含めて考えてみます。

(1)決めたことを必ず実行する<議事録>
 ・会議の3悪「会して議せず、議して決せず、決して行わず」にあるよ
  うに、決めたことを実行しないということは、何のための会議だった
  か分からなくなります。
 ・折角時間を使い、アイデアを絞って練り上げた案を、皆が認知せず、
  実行しなかったら、全く意味のないものになってしまいます。
 ・そのために、議事録を作成して、決めた内容を徹底して実行するよう
  にします。
 ・議事録の効果としては、その会議に参加しなかった人にも、企画の場
  に参加してもらったように感じてもらえるので、協力度が増します。
 ・全員参加での取り組みで、持てる力を集中することが大切です。

(2)忘れさせない<フォロー者をつける>
 ・よくある話ですが、「あの件はどうなりましたか?」という質問に対
  して、「すっかり忘れていました」という答えがあったりします。
 ・なんと情けないという状況ですが、忘れる本人も本人ですが、中間チ
  ェックしていない方も同罪ですね。
 ・こういうことを無くすのに、実行のフォロー者を初めから決めておく
  ことが良いでしょう。
 ・また、ちょっとした逆風ですぐに挫折して諦めるということがあって
  は、実行の効率は上がらないし、結果が出せません。
 ・継続するためのモチベーションの保持に関しても、フォロー者はアド
  バイスしていくことも大切なことです。

(3)コミュニケーション<レクレーション>
 ・実行効率を向上するには、チームワークは欠かせない要素です。
 ・チームワークを作るには、コミュニケーションを活発にすることがあ
  ります。
 ・コミュニケーションを活発にするには、レクレーションを活用するこ
  とです。
 ・結構これが現場のDOHOWだったりします。
 ・定期的なレクレーションを企画して、楽しい職場を作りましょう。
 ・「明るい職場は、レクレーションから!」

(4)リスク対策を考えておく<保険>
 ・中間でのリスク回避については、コンテンジェンシープランニングで
  決めた行動を実行します。
 ・その際には、目標必達の心構えで臨むことはいうまでもありません。
 ・さらに、目標期間が終了して目標に達しなかった場合の対策・処置も
  準備しておかないといけません。
 ・翌年にどう持ち越すか、あるいは年度内でどのように処置するか 等
 ・月間目標に対しても同じ様なことがいえます。
 ・目標の精度は、ピッタリ当たることにこしたことはありませんが、大
  概は実績が目標に届きません。
 ・目標の誤差の精度ですが、10%以内といわれています。
 ・期間の中間で大幅なズレが生じた場合は、上方又は下方修正をします。
 ・そしてまた100%超えを目指して頑張ります。

6.必要な資質

 DOHOWとして実行効率を向上するのに必要な資質を考えてみました。

(1)継続力
 ・冒頭の部分でも書きましたが、やっぱり目的・目標が明確に分かって
  いるということでしょうね。
 ・それと、周囲のサポート。
 ・粘り強く目標に向って働きかける力は周囲を巻き込む力を発揮するも
  のです。

(2)集中力
 ・物事を達成する瞬間には何らかのオーラが出ていると思います。
 ・「集中すれば火もまた涼し」という言葉がありますが、集中力を発揮
  することにより、まさに達成のエネルギーが発揮されます。

(3)判断力・決断力
 ・判断する力は行動には付き物です。
 ・行動は、細かく言えば判断と実行の連続です。
 ・2者択一の選択をしてきて、今の姿があるわけです。
 ・つまり、これからの判断の基準を少し変えれば、人生変わってくると
  いうことです。
 ・現在は過去の未来です。
 ・だから、未来を作ろうと思えば、今を変えれば良いのです。
 ・判断力に自信のない人は、今から勉強を重ね、感性を磨いて、少しづ
  つでも未来の自分を築いて欲しいと思います。

(4)統率力・指導力
 ・目標を達成するには、一人の力では不足です。
 ・チームワークを発揮し、不可能を可能にしていく姿勢が不可欠です。
 ・それには、チームの力を結集し、燃える集団に変えていくリーダーシ
  ップが求められます。

7.最後に

 こんな感じの内容がDOHOWとしてのポイントでしょう。
 全体として目的を自分のものとし、目標意識を高く持ち、必達するとい
う執着心を全員で発揮することが出来れば、目標は達成できます。
 いわゆる計画が絵に描いた餅にならないように、真剣にDOHOWを研
究して、成果に結びつけて下さい。

 では、また次回お会いしましょう!

場の提供 (ステージング)

メルマガ再録 (2008年9月8日) 第73号


その人にマッチしたステージを与えることによって、自発性が発揮され、その本人は飛躍的に成長します。効果的にその場を与えるにはどうすればよいのかについて考えました。

        < 場の提供(ステージング) >

1.はじめに

 今回のテーマは、本メルマガNo.69の第8項で取り上げた内容をヒン
トに、さらに掘り下げて書いてみます。
 そこのところを思い出すために、第8項「場を与えると人は成長する」
から抜粋掲載してみます。
<ここから>
 場の活用をもっとすべきだと思います。
 目的・目標は設定しますが、一般的に、場の設定が足りていません。
 なぜなら、場が人を成長させるのです。
 そこには発表があり、そこには賞賛があり、それによって学びがあり、
 成長があります。
 もっと、「場」を研究し、結果から手順を作るという手法を開発して、
 現場に生かす方法を考えるべきだと思います。
<ここまで>
 場は、英語に代えると「ステージ」がピッタリですね。
 場を提供するとはステージを与えることです。
 その人にマッチしたステージを与えることによって、自発性が発揮され
その人は飛躍的に成長します。
 それは、そのステージで良いところを見せたい、期待に応えたい、自慢
したいなどという深層心理が働き、さらにそれは自分でするしかないとい
うことに気付いて、自主的行動が促されるという心の働きが発揮されるか
らです。
 では、効果的にその場を与えるにはどうすればよいのかについて考えて
みましょう。

2.アウトプットの効果

 もう少し説明すると、アウトプットすることにより、インプットがより
効率的にノウハウとして身に付くことになります。
 人に言ったり、教えたりすると格段にその内容は、スピーディーに自分
のものになります。
 このことは多分皆さんも実感されていると思います。
 ということで、先にアウトプットする場(ステージ)を設定しようとす
るのがこの「場」の考え方の基本です。
 では次の6つの「場」の活用について考えてみましょう。
  A.意見の場
  B.提案・企画の場
  C.計画の場
  D.実践の場
  E.結果発表の場
  F.交流の場

3.「A.意見の場」

 意見を求める時に、発表しやすい場がないと、特に下の人は意見を言い
にくいものですよね。
 これが、きっちりした発表しやすい「場」を作ってあげると、じゃんじ
ゃん意見を言うようになります。
 この差は大きいですよ。
 意見を言うことによって、自分身そこに参画したという意識が働きます。
 つまり、そこで決定される内容に付いて自分の意見も含まれているとい
う感覚です。
 この感覚は、参加意識といいますが、参加意識が自主活性に直結してい
ます。
 だから、意見を言える場、より言いやすい場、言わせられる場の作りが
必要であることは明白ですよね。
 これについては、上手なファシリテーション(議事進行)を研究・勉強
して、実践できるようにしましょう。

4.「B.提案・企画の場」

 次は提案・企画の場について説明します。
 これも意見の場の変形です。
 資料による意見も同じと考えてください。
 自分の提案・企画が通ったら、凄く嬉しいですよね。
 この感じを多く体験させて、自主性を引き出すということです。
 提案するということは考えるということです。
 提案がどんどん出てくる個人も、組織も素晴らしく発展します。
 そういう場があるということは、積極的に考え、サロンを良くしようと
する意識が高いので、是非提案制度、企画の勉強などをしてみて下さい。

5.「C.計画の場」

 計画の場と言うのは、年度計画などで、計画した内容を、全員および対
外の方をお呼びして発表させるという状況を作るということです。
 だから、年度計画発表会の日程を先に決めなければなりません。
 この日程があることにより、締切があるので、追い込みます。
 また、個人的な豊富なども短い時間でよいので、一人ひとり発表させる
ことにより、参画意識が生まれます。
 発表の時の緊張感が必要なわけです。緊張感を演出することはとても大
切なことです。
 これを継続的に実践することにより、良い伝統が培われます。

6.「D.実践の場」

 実践での場では、報連相でしょう。
 仕事の状況やOJTの中間報告、緊急連絡、困った時の相談などの報連
相がしやすいように、門を開けておく必要があります。
 これはリーダー側の姿勢が問われます。
 言ってもらえないのは、言い難いオーラを出しているからです。
 リーダーは、「言ってもらいやすい雰囲気とはどんなものか」について
勉強しなければなりません。
 セミナー受講などの外部講習を受ける時は、報告書の提出を求めること
を事前に伝えておきます。
 そうすることによって、「報告しなければ!」という意識が働き、数段
吸収率が向上します。
 会議の中でもこの方法は使えます。
 後で、「~~さん、これについて感想を言ってもらいますから」と事前
に伝えておけば、注意して聞き、メモも自然に取るようになります。

7.「E.結果発表の場」

 長期計画や年度計画の結果発表、外部勉強してきた内容のサロンへの落
とし込み報告などの場は、事前に計画することが出来ます。
 出来れば、年度計画そのものに発表報告会の日程を入れておくことです。
 そうすると、決まっているものには間にあわさないといけないというC
型カーブ(直前仕上げ)の取り組みが始まり、なんとか出来ます。
 本来は事前に準備して余裕を持ってやっていくことがいいのですが、そ
れが出来ない状況は多くあります。
 だから、その心理を逆利用して、C型カーブを多く設定しておくという
のがこの裏技な分けです。
 要するに、細かく報告・発表を求めることによって、実践効率を上げ、
吸収率を向上させようと言うのが、この場の狙いだということです。

8.「F.交流の場」

 レクレーションは定期的に準備します。
 リクレーションの場を上手く設定することが出来れば、仕事の効率は素
晴らしく向上します。
 3ヶ月に1度程度の定例レクレーションと、臨時のイベントを組み合わ
せます。
 意志の疎通が出来ている職場は、効率も品質も良くなります。
 そういうことを意識して、明るいサロン、意見の通りが良いサロン、打
てば響くサロンを作りましょう

9.最後に

 今回はシンプルにまとめてみました。
 ちょっと野菜サラダを頂いた感じで、すっきりしましたね。
 これくらいのボリュームなら完読で来ますよね。
 言いたいこともまあまあ書き切れたのでよかったです。
 では、また次回お会いしましょう!

効率的ワーク (向上心を持つ)

メルマガ再録 (2008年6月23日) 第68号


限られた時間内でいかにすればワークの効率を向上できるのかについて考察しています。結局、効率的ワークとは「向上心を持つ!」ということと同義語になるのではないでしょうか?

           < 効率的ワーク >

1.はじめに

 今回は、効率的ワーク方法について考えてみます。
 効率的という場合、「限られた時間内で」という前提ですよね。
 時間は、人々に均等に与えられている権利です。
 しかし、なかなか有効に使っている人は少ないようです。
 では今回は、どうすればその時間内でワークの効率を向上できるのかに
ついて考察してみましょう、

2.効率的ワークの必要性

 そもそも、「時間を有効に活用する必要があるのか?」という命題につ
いて考えてみます。
 「別に、そんなに気張らなくてもいいじゃんか!」という考え方もあり
ますね。スローライフというか、まったりと過ごしたいという方、またそ
ういう時間は、それはそれで良いでしょう。
 しかし一般的にいって、サラリーマンや美容師さんなどにとって、仕事
をしている人は、少なからず、いや必ず効率を考えなければなりません。
 スローライフだって、お花を育てるのに同じ失敗を何回も繰り返すより、
きっちり来年も咲かせるようにする方がいいですよね。
 ということで、どんなケースや場面にしろ、効率的ワークの方法は全て
に必要な要素であるということが言えると思います。

3.有限な人生

 人生は極端に言うと、カウントダウンです。
 有限の中で、自分の与えられた役割を果たすべくこの世に生を受けてき
ているのです。
 これは、まぎれもない、誰もが認めざるを得ない事実です。
 そこには、時間と言うカウントが刻まれています。
 だから、「人生の自分の任務(ミッション)を見つけた人にとってすべ
きことは山とあり、人生はあまりにも短すぎる」といわれるのです。
 逆に、何の目的も持たず、ダラダラと過ごしても一生は一生です。
 あなたはどちらを選びますか?

 おや? 宗教の呼び込みの文句みたいになってきましたね。
 いかん、いかん。

4.効率的ワークのポイント

 まず考えるべきは、「1度あることは2度ある」ということです。
 1度目は、初回なので何が何か分からず、結構あちこちで頭をぶつけて
手間取るものです。
 しかし2回目となると、ストーリーがほぼ分かっているので、スムース
に事が運ぶことになります。
 しか~し、2回目なのに、また1からやっているという光景を見かける
ことがあります。非効率ですよね。
 駄目な人は、また1からやる人です。
 ましな人は、前回のことを覚えていて、対処する人です。
 賢い人は、前回のことを反省してちゃんと記録し、次回に備えて資料化
している人です。
 どうでしょう、「1度あることは2度ある」ということを肝に銘じて、
しっかり基盤固めしながら進むことが大切であるということが分かります
よね。

5.1日の過ごし方

 今日の予定がありますね。
 今日は、これとこれをこなすという1日のラフな目標を立てます。
 目標達成を願うなら、それをやり切るまで寝ないと決めることです。
 しかし、必ず4つの障害が出来ます。
   1つ目は、「割り込み」です。
   2つ目は、「データ不足」です。
   3つ目は、「環境設定」です。
   4つ目は、「自分への甘え」です。
 この4つをクリヤーすると、1日の効率が格段に向上します。
 上記内容については、私の個人的内容かも知れないので、読者の方々は
自分に当てはめて考えてくださいね。
 では、この1つづつを検証しましょう。

6.割り込みの対処

 これ、ありますね。
 予定外の仕事が割り込んできて、今日予定していた仕事が進まない。い
らいらしますね。
 これまた都合の悪いことに、割り込み仕事の方が仕事の優先度が高いと
きます。
 しかし、ここはグッと我慢して、その割り込み仕事を先に片付けること
です。
 メールでの依頼も多くあります。
 メールは、とにかく一瞥(いちべつ・さっと見ること)します。
 最優先の割り込みを消化して、今継続中の仕事に戻ります。
 が、ちょっと後でも良いという事は、後回しにします。後回しにした仕
事は、1日の予定を出来るだけ前詰めにして完了させてから片付けます。
 このあたりの優先順位の付け方によって、大きく仕事の効率は変わって
きますのでやってみて下さい。

7.データ不足

 仕事に取り掛かろうとして始めても、どうもはかどらないということが
ありませんか?
 それは、仕事の機が熟していないのです。つま、必要なデータがまだ不
足しているのです。熟していないから食べられない(仕事にならない)の
です。
 そうしたデータ不足を解消するには、日常からそのテーマについて常に
気を配っておかないといけません。
 日常の何気ない中にヒントが落ちていることが多いのです。常に考える
習慣、視点を持つようにしましょう。
 そういう良いクセが身に付くき、真剣にそのテーマを考えていると、脳
が勝手にその情報を探してくれるようになります。
 例えば、「今日の出勤途中に何人の赤い服を着た女性に会いましたか?」
という質問をいきなりされても、面食らって答えられないですよね、
 しかし、「明日朝報告してもらいます」と言われたら、しっかりその課
題を自分が認識すれば、翌朝の朝礼で人数を答えられるということになり
ます。
 もう一つ、妊婦さんに「今日は何人の妊婦さんに会いましたか?」と質
問すると、大概正確な人数を答えます。
 それは、意識せずとも自然と同じ体験をしている人を探しているのです。
 インターネットでの情報検索も欠かせないものです。
 そのようにいろいろな手段を使ってデータを集めますが、データが満た
ってくると、自然とその仕事は効率よくはかどるものです。
 そのあたりに気をつけて、効率的ワークを行いましよう。

8.環境設定

 3つ目は、環境設定です。
 夜遅くなってしんどい時、お昼でも眠い時は仮眠でクリヤーします。
 しんどくてダラダラ仕事してもはかどりません。
 体験上、15分程度の仮眠が有効です。と言っても、昼寝できる環境は
ないでしょうが・・・・・まあ、運転中の休憩は是非お早めに!!
 爪を摘む、ドライアイ対策の目薬を差す、室内の照明・空調を調節する・
資料を揃えるなど、体調管理や仕事の準備に関することは、意外にワーク
の効率に関係しています。
 また、デスク周りの配置を工夫する、ファイリングを明確にする、細か
い連絡系の仕事は先に済ませて置く、なども効率的ワークには欠かせない
要素です。

9.自分への甘え

 そして4つ目は、”まっいっか!”という自分への甘えです。
 例えば、「テレビとの戦い」です。
 面白いお笑い番組やドラマを、途中で見るのを止める勇気はありますか?
 多分、それをするには物凄い勇気と思い切りと、エネルギーがいると思
われます。
 人間は、流されやすいものです。
 学校・会社から宿題を持って帰って、それをしようとしてもなかなかテ
レビを消すことが出来ない。
 風呂に入ることも、億劫(おっくう)になる・・・ありがちです。
 ここで登場する言葉が「克己心」(こっきしん)です。これは「自分の
欲望をおさえる心。自制心。」という意味です。
 その自制する心を持つのはなかなか大変です。
 なので、工夫をすることです。
 まず、TVは録画することです。その間にダッシュで仕事を仕上げます。
 早くそれを見たいので、仕事もはかどるという一石二鳥になるわけです。
 そんな工夫で、自分への甘えを軽く克服しましょう。
 お風呂は、ぶっちぎることです。
 私もお風呂は苦手です。入れば気持ちよいのに、なかなか入るきっかけ
がない。簡単なことなのに出来ない。
 しかし、ここに大変なヒントであります。多分、ここで吹っ切れてサッ
とお風呂に入る克己心が持てる人は、素晴らしい人です。
 さあ、今から、「セルフブッチギリ」をやってみましょう。
 意外に、楽しいですよ。
 この良い例が、中村文昭さんがいう、0.2秒の返事です。
 何を言われても「はい!」の返事を0.2秒でするなんて、ブッチギリ
以外の何ものでもありませんよね。

10.準備と集中と集約

 まとめてみると、効率的ワークを考える場合、準備と集中と集約に尽き
ますね。
 準備はデータ準備、環境設定。
 集中はそれらの具材を使って構想から仕上げまでを一時にやり上げる。
 集約は、整理整頓。つまりノウハウ資産としていかに取り出しやすく再
利用できるようにするかということです。
 これが記録であったりファイリングであったりするわけです。
 ノウハウを資産として残す。これは自分だけのものではなく、次の世代
に受け継いでもらうという意味で、大変有意義なことです。

11.最後に

 今回はデスクワーク中心の考察になってしまいましたが、現場などでは
もっといろいろなことが考えられますね。
 例えば、2~3つ先のことを考えながら動くとか、全体を把握して指示
するとか、予習をしておくとか。
 まあこれも準備を怠らないと言うことでしょうかね。
 結局、効率的ワークを考えるということは「向上心を持つ!」というこ
とと同義語になるのではないでしょうか?
 効率的ワークの心構えとしては、向上心・克己心を持って事に当たると
いうことですね。
 皆さんも、常に効率的ワークを心掛けることにより、人間的な成長もあ
るということを心において日常の仕事に励んでください。

 では、また次回お会いしましょう!

▲このページの先頭へ戻る