このページの本文へ移動

継続力 (続けるチカラ)

メルマガ再録 (2008年2月11日) 第59号


靴を揃えるでも、洗面所の鏡を磨くでもいいのです。それが習慣になったら次のものに取り組むということを繰り返します。習慣化の練習です。それがやがては、継続につながります。

           < 継 続 力 >

1.はじめに

 何をしても3日坊主。続けることってなぜ難しいのでしょうか?
 続けると良いのは分かっていても中途半端で終わってしまう。どうすれ
ばいいのでしょう?
 こんな悩みをよく聞きます。
 大成する人の話を集約すると「志と継続」という言葉がキーワードとし
てよく出てきます。
 そんな悩みの解消のヒントとして、今回は、どうすれば継続することが
出来るのかについて考えてみます。

2.忘れ防止の工夫

 「忘れる。」
 これって、意識が薄いとしか言いようが無いですね。
 このレベルの人には「継続」以前に、「何を考えてんねん!」と言いた
いですね。
 まっ、このタイプの人にアドバイスするなら、「忘れない工夫をせよ!」
ということですね。
 メモを書いて目立つところに貼る。事前に準備しておく。出発時にメモ
に従いチェックする。
 こういうことをすれば忘れることはないのですが、それがなかなか出来
ない。
 以前にも書きましたが、要するに「人間は忘れる動物である」と定義す
ることを再認識すべきです。
 「人間は覚えている」というのと、「人間は忘れるものなんだ」という
前提では、まったくすべきことは変わってきますよね。
 ということで、忘れない工夫を各人、もっともっと真剣に考えてやって
みてください。

3.大分析

 継続に関して、まずは大きく考えてみました。
 大きくは、次の4つに区分できるのではないでしょうか?
 1.内的要因
  1-A 止めたいという要因
  1-B 継続したいという要因
 2.外的要因
  2-A 継続したくないという外的要因
  2-B 継続しなければならないという外的要因
 ではまず、内的要因から考えてみます。

4.内的要因(1-A)

 まず、「止めたいという要因」からです。
 止めたいという気持ちは、自分が続けるのがしんどいという継続に対す
るプレッシャーからの逃避ですね。
 止めると楽になれる――――楽になるには止めるとよい。
 という短絡した気持ちで止めてしまうのです。
 こういうタイプの人は、しんどいのが嫌なわけです。毎日のことが負担
になるわけです。
 ですから、逆に考えると、しんどくなければ続くということなので、し
んどくない方法を考えれば良いわけです。
 まっ、どんなことでも、続けることが楽であることに越したことはない
ので、この方法を模索してみましょう。
 「続けるのにしんどくない方法」ですよね。
 旅行などでもしばしば使われる言葉の「安近短」はヒントでしょう。
 まず、「安く出来ること」です。費用がかさむことは辛いですよね。安
くて良いものを探すことです。安いということは経済的にも負担が少ない
ので続きやすいということです。
 次に「近い」ことです。ダイエット運動で、スイミングプールやスポー
ツジムに毎日車で出かけないといけないなどは、社交場としていく人は別
にしてなかなか続かないものですよね。先日なんか、俳優のI井雅之のお
父さんのエピソードをTVでやっていました。お父さんは増築マニアで、
母屋にお風呂があるにもかかわらず、さらに別棟にお風呂を増築したので
すが、たった7~8mしか離れていないその場所も、結局「遠い、面倒く
さい」という理由で、1~2回使っただけで、今は物置になってしまいま
した。遠くても続けられるものと、近くても面倒くさいことってあるんで
すよね。
 それから「短かい」ことです。言い換えると「簡単であること」でしょ
う。複雑な処理や時間の掛かることはなかなか続けられないです。だから、
簡単であって答えが出る工夫をすることです。日記は、一生懸命その日の
出来事を細かく書こうとするから続かないのです。いい加減に2~3行で
いいわけです。それがなかなか分からないみたいですね。
 そんな「安近短」な工夫をしてみて下さい。
 
5.内的要因(1-B)

 次は、「継続したいという要因」について考えます。
 これは、自分の中から出てくる続けたいという熱い気持ちのことです。
 これには、「志」「本気」「やる気」「~~したいという気持ち」「信
念」などの言葉が上げられますね。
 私が一番重視しているのは、「~~したい」という根幹から湧いてくる
素直な気持ちWANT(ウォント・欲求)です。
 WANTは、なぜそうなるのか、湧き上がるのかは、私には分かりませ
ん。しかしそれは自然な発生であり、継続の泉となるのです。
 「この人が好きである」という気持ちは、一時も忘れようもないし、ど
んどん中から湧き上がってくるものです。際限なく湧き上がる泉の様です。
 一方、「志・本気・やる気」というものは、自分の使命がそこにあると
認識してからスタートするものの様に思います。
 なぜかというと、WANTは自分の本心からの発生ですが、「志・本気・
やる気」は、生まれてから以降に発見する様な気がするからです。
 だから、本当の「継続したいという要因」は、WANTから発生するも
のが優先すると思います。
 しかし、その次に来る「志・本気・やる気」も同じくらいウエイトが高
いので、継続のエネルギーとしては同等に強烈です。
 「志・本気・やる気」をより磨き上げ、より実践することで、継続する
という意識はWANTレベルまで高まるものです。

 新しいことをスタートさせる時は「瞬発力」が必要ですが、続けている
ことを中断した時、再開するには、これまた凄いエルネギーが必要ですよ
ね。これを「再開力」って言うらしいです。
 確かに、いったん中止した作業を再開するには大変ですね。なぜかとい
うと、それまでの経過をおさらいして思い出し、中断した時と同じレベル
まで引き上げる必要があるからです。
 新規で始める場合は今から考えることなので意外にイマジネーションが
湧いてくるものなのですが、それまでの経過を思い出そうとする作業は、
既成事実としてあるものを再現させようとする作業なので大変難しいこと
になるわけです。
 だから、一度始めたことは出来るだけ中断しないということが前提条件
で始めることが大切です。

 長期にわたる場合は、区切りをつくることです。
 いわゆるマイルストーンですね。
 中間チェックを入れたり、途中経過を報告したりする行為も継続の要素
になります。
 また、期限を決めることも大切です。
 「いつまではやる!」と終わりを決めればいいわけです。それならそこ
までは出来そうでしょう。はじめは短く、そして徐々に長くしていけばい
いんです。
 継続するということは、終りがあればそこで終了ですから、そんな工夫
も考えれば、あなたにも出来るかも??

6.外的要因(2-A)

 3つ目の要因は「継続したくないという外的要因」です。
 トラブルが発生した時など、その障害を乗り越えられる信念とスキルと
パワーを持っていないと、挫折してしまいますよね。
 どんな問題が降りかかってくるか分かりません。しかし、その全ての事
象を先読みして、準備しておくわけにはいかないわけです。
 ではどうすれば良いのか?
 それは、自分を鍛えておくことです。自分の信念とスキルとパワーを充
填して、さらに大きな問題・課題をクリアーできるだけの準備をしておく
べきだと言う事です。
 特に、スキルの面では、DOHOW(ドゥハウ、行動ノウハウ)の習得
が必要です。
 これをマスターしておけば、発生するトラブルにも対応できます。
 そのポイントは、問題に対して全員で対処するという構えです。そうす
るには担当者本人だけではなく、サロン・会社全体として取り組んでいる
んだという日常からのワーキングスタイルが問われます。
 そんな、体制で取り組むことをお勧めします。
 そういった考え、体制が日常化したときにそれは習慣になり、やがては
伝統となって、そのサロン・会社の空気となります。
 そうなれば、もうそのことは「継続する」という意識なしに当たり前に
なっているということです。継続の最高レベルは、「当たり前」というこ
とですよね。

7.外的要因(2-B)

 最後は、「継続しなければならないという外的要因」についてです。
 一番ポピュラーなのが、いわゆる有言実行というやつですね。
 これは、皆さんご存知の通り、皆に公言することにより、そのことの継
続・達成を約束することで、中止しにくくするという自分にプレシャーを
掛けるやり方ですね。
 まあ、それでも、止めるという人がいますが、それは周囲も悪いですね。
 そんなこと言ってたかなあ?なんて感じで、その人のことを気に掛けて
いないという、どうしようもない状態も見受けられます。
 継続させられない周囲の空気、これはもう共犯ですね。だから、しっか
りチェックする体制を作るというのが、継続・目標達成については必要な
ことだということです。
 他には、このメルマガみたいに、みんなから発行を期待されていること
に応えなければという使命感・責任感がありますね。
 そういう外的なプレッシャーにより、良い意味で継続せざるを得ないと
いうところに追い込まれると、やり続けなければならなくなるということ
です。
 こんなことも上手く利用して、継続性を高めましょう。

8.継続のポイント

 私は、かなりしぶとい性格のように思います。
 それには、持論があります。
 「何かにこだわる」ということです。
 人生何もしなくて良いと考えている人は少ないでしょう。
 それであれば、何かをすることになります。
 何に決めようか迷って続かないということを良く聞きます。
 まっ、取り掛かりは何でもいいわけですよ。
 とにかく、目の前のことを一つ見つけて徹底的にやりこむことです。
 本を3日に1冊読むでも良いし、日記を毎日付けるでも良いし、ボーリ
ングでアベレージ150が出るまでやりこむでも良いし、ブログを毎日発
信するでも良いのです。
 もっと手身近な話として、靴を揃えるでも、洗面所の鏡を磨くでもいい
のです。それが、習慣になったら次のものに取り組むということを繰り返
します。習慣化の練習です。
 それがやがては、こだわりを持ち継続するというところまでつながって
いくのです。

9.最後に

 また、長々となってしまいました。
 工夫も必要ですが、結局は、本人の本気度、根性、熱意、信念などに勝
るものは無いわけで、熱く燃える心を持ち続けて、そのエネルギーで継続
の動輪を回し続けるということが大切であるということです。
 私も、まだまだメルマガ、続けるぞう~~~~!

 では、また次回お会いしましょう!

笑いのパワー (元気の源)

メルマガ再録 (2008年1月28日) 第58号


笑いの何の部分がビジネスに有効で、それをどの様な場面でどの様に活用すればどの様になるのかを考察しています。ゲーテ曰く、「何を笑うかでその人の性格が分かる」

          < 笑いのパワー >

1.はじめに

 「笑いのパワーを仕事に生かすには?」というテーマで、今回は考えて
みたいと思います。
 笑いの何の部分がビジネスに有効で、それをどの様な場面でどの様に活
用すればどの様になるのかを考察してみます。
 さて、どの様な展開になるのやら・・・・

2.「笑う」の身体的側面

 まず、笑うとは、身体にとってどの様な効果があるのかを考えてみます。
 ネットからの引用です。
 「笑うと、肺に多くの空気が取り込まれます。肺を大きく膨らませると
気道の末端の肺胞壁からプロスタグランジという強力な血管拡張物質が分
泌され、血圧を下げ、怒りのホルモンといわれるノルアドレナリンの分泌
を抑えます。ストレス一杯の人は呼吸が浅く、早い傾向があります。大笑
いすると免疫力が高まるということで、医療にも取り入れられています。
生きるとは「息をする」が縮まった形です。」
 人間、生きてなんぼです。
 「生きるとは息をすることである」とすれば、しっかりした息をしない
と、しっかり生きられないわけですね。

3.格言より

 ゲーテ曰く、「何を笑うかでその人の性格が分かる」

4.日経連の提唱したストレス防止8ヶ条(1987年版)

 第1条 ひとり暮らしは避ける
 第2条 ハードスケジュールを避ける
 第3条 生活の変化に気を付ける
 第4条 頭痛・胃痛などの症状が現れたら、状況・原因などを書き留め
     ておく。
 第5条 毎日30分以上運動する
 第6条 物事はポジティブに解釈する
 第7条 {笑う}
 第8条 性生活を疎遠にしない

5.笑いの効果

 笑うことによる効果を自分なりにリストアップしてみました。
   1.笑うと、緊張がほぐれる。
   2.笑うと、リラックスできる。
   3.笑うと、体調が良くなる。
   4.笑うと、嫌なことを忘れる。
   5.笑うと、なごむ。
   6.笑うと、ほっこりする。
   7.笑うと、やる気になる。
   8.笑うと、元気になる。
   9.笑うと、勇気が出る。
  10.笑うと、エネルギーが湧いてくる。
  11.笑うと、前進できる。
  12.笑うと、楽しくなる。
  13.笑うと、幸せになる。
  14.笑うと、相手も笑う。
  15.笑うと、打ち解けられる。
  16.笑うと、本音で話せる
  17.笑うと、許せる。
  18.笑うと、仲間になれる。
  19.笑うと、長寿になる。
 まだまだあるでしょうが、ざっとこんな感じでしょう。
 こんな効果のある笑うという行為は、もっともっと日常もビジネスの場
でも活用すべきですよね。
 まだ、「笑いのビジネス活用」という分野の研究は進んでいないと思う
ので、これから開拓して行きたいと思います。

6.笑うの反対は泣くか?

 笑うの反対を考えてみました。一瞬、「泣く」だと思いました。
 しかし、待てよ! 泣くのは「嬉し泣き」もあるので「泣く」ではない
と考え直し、ネットで調べると、ある人の日記に「笑う」の反対語は「怒
る」であると書いてありました。
 なるほど。
 よく考えると、そうですよね。
 参考までに、「寂しい」の反対語は「賑(にぎ)やか」、「愛」の反対
語は「憎しみ」であるとも書いていました。
 反対語の「怒る」をもっと突っ込んで調べると、「笑う」のことももっ
と分かってくるのでしょうが、ここはPASSします。

7.笑いの疑問(ネット引用)

 その1「笑い過ぎたらどうなるの?」

 「笑い過ぎてほっぺやおなかが痛い」という経験はありますよね。
 笑うときには胸やおなか、腰、背中などさまざまな部分の筋肉を使って
います。これは筋肉トレーニングにもなります。この運動量は、早歩きほ
どではないですが、運動不足の現代人や、高齢者には効果があります。
 また、笑い過ぎて涙が出たことがある方も多いのではないでしょうか?
涙は副交感神経の作用のみで出るといわれています。笑いには自律神経を
活性化し、さらに副交感神経の働きを優位の状態にする効果があるのです。
大笑いした後、ゆったりとしたリラックスした気分になるのは、この副交
感神経のおかげなのです。

 その2「作り笑いでも効果はあるの?」

 同じ笑いでも、無理して笑う作り笑いはどうなるか気になりますよね。
実は作り笑いでも同じように身体が活性化され、ナチュラルキラー細胞の
働きが活発になるそうです。ただ、できれば無理矢理笑うのではなく、喜
んだり楽しんだりするなかで自然に笑えるといいですね。

 その3「笑いすぎるとシワができるの?」

 いくら笑うことが良いとはいっても、笑ってばかりいると女性にとって
大敵であるシワが気になります。しかし、実は顔には表情筋が20種類以
上あり、シワを気にして使わないでいると筋肉が衰えて、かえって肌のハ
リやツヤに悪影響を及ぼしてしまうのです。
 人間は怒ったり強いストレスを感じると、脳からノルアドレナリンとい
う強い毒性を持っている物質が分泌されます。ですから、すべてプラス発
想で考えて、いつも前向きで笑顔でいたいものです。自分の体の中からベ
ーターエンドルフィンなどの物質を作り出すことによって自分自身の魅力
を何倍も引き出して、心身に癒しと元気を与えてくれます。
 毎日はつらつとした笑顔でいきいきと過ごすことによって、いつも若々
しく健康で、病気に無縁で長生きできるのです。
 年を重ねるごとに笑顔に磨きをかけ、自分自身が光り輝く存在になりた
いですね。

8.笑いを誘う会話

 ビジネスの場で、特に初対面の方との話の場は、なかなか緊張感があり、
笑うどころではないですよね。
 笑いを誘う会話のポイントは、こちらが微笑んで話すことです。
 冷たい表情で接すると相手も当然同じ様なペースになり、盛り上がりま
せんが、こちらがニコニコして話すと、相手もつられてそうなります。
 スタッフとの個別面談の時なども、相手の緊張をほぐさないと、なかな
か本音を言ってくれません。
 こちらから微笑み掛けて、ゆったりした感じと抱擁感あふれる雰囲気を
作って話をスタートさせましょう。
 初対面でのグループセッションなどは、第55号の当メルマガでもテー
マ化しましたが、「アイスブレーキング」の手法が効果的です。会議初め
の冷たく白けた雰囲気を笑い飛ばすことで、熱気のある雰囲気に変えるこ
とができるアイスブレーキングゲームなどをリーダーとしては習得してお
くべきでしょうね。

9.笑いを作る

 テレビを見ての受動的な笑いから、自分から発信する能動的な笑いに変
える努力が必要ですね。
 全てを笑い飛ばす力を付けると、人生、怖いものがなくなります。
 その点、中村文昭さんは出色ですね。
 伊那フォーラムで語っておられた文昭さんのセリフの一こまですが、「
なんぼ困ったこと、不幸なことがあっても、それを話のネタにするんだ!
と思って観察しています。」と言われていました。
 他の出席者の人は、「そこまで?」ってな感じでしたが、私は「凄いな
!」っと素直に感心して、また文昭さんのファンになりました。
 本当に豪快で、豊かな人は、何事にも動じない精神力を持っていますね。
 ということで、自分の心・考え方次第で、物事は悲観的にも、楽観的に
も両面見れるということなんですね。
 そうすると、楽観的に笑い飛ばすくらいの度胸で言った方が人生楽しい
し、またその効果で、どんどん人生が良くなるということが言えるのでし
ょう。
 そういう笑いを作り出す心の持ち方を学びましょう。

10.最近笑ったこと

 昨日は笑いましたね。
 弟子メンバー達との会話で、こんなのがありました。
 なぜか葬式の話になり、「喪主の挨拶はお通夜に限る。だって翌日の葬
儀の挨拶は2番煎じだから!」という話に引き続き、「骨上げに言った時、
箸でお骨をつかむのはなかなか難しいものである。親戚のおじいさんが何
回もつかもうとしてつかめないのを見て笑ってしまい、関係者の人に叱ら
れた。」と言ったかと思うと、「確かにすべる。それならトングにしたら
どうか」とか、「スプーンが良いのではないか」という意見が出て、「や
っぱり箸ははずせないでしょう」ということで、左手にスプーン、右手に
箸がベストだろうということになり、その形をシミュレーションして、大
笑いになりました。
 これって、アイデアにアイデアをどんどん積み重ねることで、新しいア
イデアにつなぐというブレインストーミングなわけですね。
 元のテーマに戻ることなく、どんどん発展させて話を続けると言うこう
いう話の持って生き方を「パペポな流れ」であるという説明を受け、私と
しては新しい言葉「パペポ」を習得したわけです。
 (スペースの関係でパペポの言葉の由来は省略します)
 どんどんエスカレートしていく笑いは、留まるところを知らないので、
メチャメチャ笑えますよ。

11.最後に

 日常でも、会社でも、サロンでも、笑いは足りていますか?
 笑える環境って、素晴らしいですよね。
 心底笑うには、悩みが無く、信頼感やチームワークやおもいやりなどの
前提条件がしっかり整っていないと、しっかり笑えないですからね。
 それこそ、「わが社の経営理念は『笑う』である」と言い切る企業があ
ってもおかしくないですよね。
 笑うの5段活用です。
  未然形 笑わない、笑おう
  連用形 笑います、笑って
  終止形 笑う
  連体形 笑うこと
  仮定形 笑えば
  命令形 笑え
 CKEN社は、ビジネスにおいて、もっと「笑い」を導入し、「笑わす」
ことにより、本音で話し合えて、よりスムースで成果の上がる進行を促進
することに努力して行きたいと思います。
 これは多分、ライフワークですな!!

 では、また次回お会いしましょう!

人間の尊厳 (人を敬う気持ちの根源)

メルマガ再録 (2008年1月14日) 第57号


普通の生活の中にある、平凡ではあるけれども、安らかな平和を皆で共に分かち合いたいとする願い。人が人を思いやる心、それを大切にして行こうとする意思が人の尊厳だと思います。

          < 人間の尊厳 >

1.はじめに

 今回はお正月ということもあり、少し厳かなテーマをと思い、「人間の
尊厳」などという大それたテーマに取り組むことにしました。
 実は、1月3日から連載されている読売新聞の第1面に「日本の知力」
というシリーズがあります。
 この第3回の「封印された驚異の才」という記事を見て、ハッとするも
のがあったので、このテーマにしようと思ったわけです。
 これについては、第3項で記事をそっくり転載します。
 まっ、そうヘヴィーにならないで、CKEN流に軽くアプローチしてみ
ましょう。

2.尊厳とは

 広辞苑で調べました。「とうとくおごそかで、おかしがたいこと」
 他人の意見を参考にしたかったので、インターネットでも探してみまし
た。まあテーマがテーマだけに各種の見解があり、一つに絞るのは難しか
ったですが、この文が一番分かりやすかったので採用しました。
<ここから>
 人の尊厳とは何か
 ここで「生命の尊厳」と「人の尊厳」は違うと申し上げておきます。似
てはいますが、前者は全ての生命に普遍的に内在するものであるのに対し、
後者のそれは、あくまでも「人」に限定されます。
 「人の尊厳」はやがて「生命の尊厳」に通じるものですが、始めから持
っているのではなく、人生の課程において獲得するものです。
 この世に自分ひとりしか居ないとなれば、人の尊厳もへったくれもあり
はしません。他者との係わり合いの中でこそ「人の尊厳」が成り立つので
す。
 旅先で美味しいものを食べたとき、それをお土産に持って帰り家族や友
人にも味わって貰おうと考えるのは、決して哀れみや施しではありません。
 同じ感動を共に分かち合おうとする衝動が、自然に生まれるのです。そ
の思いを何処まで広げることが出来るかということです。
 普通の生活の中にある、平凡ではあるけれども、安らかな平和を皆で共
に分かち合いたいとする願い。人が人を思いやる心、それを大切にして行
こうとする意思が人の尊厳だと私は思います。
 (中略)
 人間の尊厳は、与えられるものでも、要求するものでもありません。築
き上げるものです。
 「厳かにして尊い」ものを自己の中に築き上げて行くことは、決して弱
者に対する施しや、哀れみなどではありません。「我は人なり」と宣言す
る資格を得る為のものです。
 それが出来ない者は、「姿かたちは人であっても畜生に等しい。」と、私
はそう思います。
<ここまで>
 相手を思いやる気持ちそのものが、人の尊厳であるということですね。

3.サヴァン

 この項は、1月4日の読売新聞朝刊の記事より抜粋です。少々長いです
が、非常に重要な要素を含んでいると思うので、記事の全体の5分の3ほ
どですが、しっかり転記しました。
<ここから>
 「封印された驚異の才」
 「野良犬ウイスキー飲んだ。ふらふらしてどうなる?13億6747万
3723.75。まむしは猛毒?2億7349万4747・・・」。男性
(33)がとりとめのない話を間断なくしながらボードを数字で埋めてい
く。彼が「大きい数」と呼ぶ9~11ケタの数と大好きな「0.0625」
との掛け算だ。
 愛知県内の授産施設で働くこの男性を30年近くみてきた神野秀雄・愛
知県教育大教授(障害心理学)は、人並み外れたこの計算能力の正体を「
記憶」と見る。3~9桁と1桁の掛け算も1~2秒で即答でき、「計算に
しても反応時間が短すぎるから」だ。
 記憶だとしても驚異的だ。「9桁×1桁」の問題は約90億通り。神野
さんは「人間がこんなに記憶できると言い切る自信はない」。男性の口か
らその奥義が説明されることはない。
 「こんな才能は25年の臨床経験で1人だけ」。次郎丸睦子・聖徳大教
授(発達心理学)は、1999年、6歳の男児に出会った。4歳でピアノ
を始め、幼児向けの「アイネクライネ・ナハトマジーク」を一度聞いただ
けで弾きこなした。
 3週間後の演奏会。幼児向けの楽譜に見向きもせず、母親が前夜にCD
で聴かせた大人向けのバージョンを弾き、周囲をあぜんとさせた。

 電光石火計算、再現演奏など狭い分野で得意な才能を発揮する人々を「
サヴァン」と呼ぶ。
 [サヴァン(Savant)]
  賢者、博識などの意味するフランス語で、特異な能力を持つ知的障
  害者を指す。放浪の画家・山下清もサヴァンとみられる。物理学者
  アインシュタイン、作曲家モーツァルト、発明王エジソンなど、奇
  行やアンバランスな性格を伝えるエピソードに彩られた天才は多い。
 これらの才能は孤立しており、創造性の発露は見られないのが普通だ。
対人関係が苦手で、自閉症などと診断されケースが多い。
 サヴァンが広く知られるようになったきっかけは、驚異的な能力を持つ
サヴァン男性をダスティン・ホフマンが演じた88年の米映画「レインマ
ン」だ。モデルの男性は9000冊もの本を写真のように忠実に記憶して
いる。
 サヴァンは知的障害が「あるにもかかわらず」ではなく、「あるからこ
そ」能力を発揮する。アラン・スナイダー豪シドニー大教授(脳学者)は
「人はみな同様の能力を潜在的に持つが、普段は封じ込めている」とみる。
サヴァンの場合は障害のため鍵が外れ、脳がのみ込んだ情報を抽象化も取
捨選択もしていないナマの状態で出し入れできると言うわけだ。実際、脳
機能の一部を抑える実験でサヴァン的才能が現れた。
 ニコラス・ハンフリー英ロンドン大教授(進化心理学)は「進化の過程
で人類はサヴァンのような能力を積極的に放棄した」と考える。人類は集
団を形成するようになったが、社会生活を送るうえで「あまりに大きな能
力」はかえって邪魔になる可能性がある。人類は、より抽象的で総合的な
言語能力、対人能力を優先させたというのだ。

 絵画の才を示すサヴァンもいる。幼児自閉症とと診断されたイギリスの
人気画家スティーブン・ウィルトシャー氏(33)は2005年に来日。
六本木ヒルズ屋上から東京を30分ほど眺めて頭に焼き付けるとスタジオ
に1週間こもり縦1m、横10mの細密なパノラマ画をサインペンで描き
上げた。
  
  上記トップページの下段の方にあるTOKYOの青い文字をクリック
  すると、その絵画の全容が見れます。(谷口追記)
 膨大な記憶力、細部へのこだわり、忠実な再現力は現代の科学者や熟練
技術者や芸術家にも有利な資質だ。人並み外れた資質が人類の知的遺産の
創造に寄与してきた側面もある。
 仁平義明・東北大教授(認知心理学)は言う。「だが、人間が作る社会
は実に多様な能力を人間に要求する。大切なのは異なる能力間のバランス
なのだ」

 人間の脳は言葉を話し、聞きかつ読み書きもできる。一方、特定分野に
突出した能力を持つ「サヴァン症候群」の人たちにとっては、この聴覚と
視覚の間の連携がうまくいかない。だから音楽(聴覚)、絵画(視覚)な
ど単体で飛び抜けた能力が現れる。コミュニケーションとは違うものをつ
なぐ能力だ。当然、他人とのコミュニケーションがうまくいかない。言葉
もうまく出ない。
 サヴァンの脳は異質な部位の連合ができないだけで、恐らく特別なもの
ではない。脳の能力をフルに使えば、あれだけの驚くべき能力が出るとい
うことだ。
 (後略)
<ここまで>
 人間の能力を考え直す上で、必要な情報だったでしょう?

4.個性の違いの解釈

 上記2項の「尊厳とは」と、3項の「サヴァン」は、文献からながなが
と引用しました。
 特にサヴァンの記事は、凄く心に響くものがあったので、これだけボリ
ュームのある文章を引用させてもらいました。
 私の説はこうです。
 元々は人間は、神(サムシング・グレイト)が作られたものである。
 その神の意思を果たすように、個々が違う役割を担わされ、全体として
一つの役目を果たすように仕組まれている。
 この仮説が、どうしても頭から離れません。
 そうでないといろいろとつじつまが合わないように思えます。
 各自が違う顔を持ち、違う個性を持ち、違う行動をするという理由を正
当化するにはそれしか考えられないのです。
 そうでないとすれば、この微妙な違いは何なのでしょう。誤差なのでし
ょうか?何かの手違いなのでしょうか?
 神に手違いはないでしょう。全知全能なのですから。
 そこで、このサヴァンという存在が重要なヒントになります。

 山元加津子さんの映画「4分の1の奇跡」でも取り上げられている、ど
んな疫病にも掛からない遺伝子を持った人がいるから人類は滅びずに生き
続けてきているというメッセージも、このサヴァンのお陰だと認識します。
 サヴァンが特殊なのか、抑制の効いた、何の特徴も無い、現代の平均的
人間が特殊なのか?
 この質問の答えは、もう分かってきましたね。
 つまり、元々人類はサヴァンであり、進化の過程でただの人になってき
たという説は、誠にそうだと納得できるものです。

5.私の考える人間の尊厳

 そこで人間の尊厳について私なりに考えてみるならば、サヴァンという
存在がもともとの人間の姿であり、後天的に今の平均的人間になってきた
と言うことを前提とする限り、「サヴァンに敬意を表さずにはいられない」
という気持ちは自然なものでしょう。
 元々の能力を持ったサヴァンに敬意を表さずして、何に・誰に敬意を表
すべきでしょうか?
 そういう様に考えてくると、全ての人類に、人間に敬意を表すべきだと
言う心が沸々と湧き上がってきます。
 それが人間の尊厳の根幹であると思います。
 その尊厳以上に大事なものって何がありますか?
 お金、地位、名誉、そんなもの関係ない!
 と、今回の記事の内容で、人を敬う気持ちの根源を考えさせられました。

6.最後に

 今回は引用80%という感じでしたが、引用なくして語れないと言う重
要な要素を占めていたのでお許し下さい。
 年初にあたり、深く静かに考えてみました。
 人間の尊厳とは・・・・・?
 各自、これをきっかけに自分が生きている意味を考えてみて下さい。
 きっと、あなたの人生の歯車がきちっと合ってくるでしょう!

 では、また次回お会いしましょう!

夢のアプローチ/ライフリスト (喜多川泰氏に学ぶ)

メルマガ再録 (2007年10月08日) 第51号


「なりたいこと」(夢ライフリスト)は、実は結果として自分の手に入るものであり、「行動ライフリスト」は夢を実現させるための「すべきこと」です。

        < 夢のアプローチ/ライフリスト >

1.はじめに

 今年の7月の末に、(株)ヒューマンフォーラムの出路社長から1冊の
本を頂きました。
 それが「君と会えたから」(喜多川泰著、ディスカバー出版)でした。
 しばらく置いていたのですが、何気なく少し読んでみると、グイグイと
喜多川氏の世界に吸い込まれていき、一気に読んでしまいました。
 そして、その時、今度時間のある時にこのエッセンスをマニュアルにし
て皆が使えるものにしたいと思い、まとめたのが今回の内容です。
 この本文と連動した実際の資料は、さらに2ページの記入用紙を追加し
て完成させました。
 今月19日(金)に喜多川先生の講演会がヒューマンフォーラム無目的
ホールで行われるので、この資料を持参してみようと思っています。
 お断りとして2点あります。
 今回のメルマガは、多分に喜多川先生の文章を引用させて頂きましたの
で、その点を充分ご理解の上お読み下さい。
 また、私の意見と先生の文章を混在させることにより、原文と違った解
釈になっている恐れもありますのでその点もご注意下さり、各自の見識に
より解釈頂きたいと思います。
 今回の内容で興味を持たれた方は、是非本を購入してご自身でお読みに
なることをお勧めします。

2.実践マニュアル

(1)「夢ライフリスト」の作成

 まず、1枚目の「夢ライフリスト」を準備します。
 ライフリストの形式はA4サイズで、上段に「夢ライフリスト」のタイ
トル、その下に氏名と記入日を書くスペースがあって、次に記入すべき内
容の説明文を少し入れて、さらにその下に20段の枠を左右2列に配置し
表です。
 そこに次の内容などの夢の項目を記入します。
 1.自分が行ってみたい所
 2.出来る様になりたいこと
 3.将来やってみたいこと
 4.将来達成したいこと
 5.ちょっと興味があること
 6.こうなるといいなあと思うこと
等、どんな大きな夢でも小さな夢でもいいので、40ヶ書き出します。
 本では60ヶと書いていますが、時間短縮とそんなに書けないのでは?
という懸念から40ヶにしました。(ひょっとしたら喜多川先生に叱られ
るかもしれませんが・・・)

(2)「行動ライフリスト」の作成

 2枚目の「行動ライフリスト」には、自分の人生の中で他の人にやって
あげたいことを書き出します。
 1.人にやってあげたいこと
 2.達成させてあげたいこと
等をリストアップします。
 このリストの形式は、上記の「夢ライフリスト」と同じで、タイトルと
説明文を替えただけの表です。

(3)各リストの意味

 1枚目の「夢ライフリスト」は、自分がしたい、なりたいことの個人的
な内容のものです。
 このリストの内容は、自分の人生において欲しいものであり、あくまで
も自分自身を知るために書くものです。
 しかし、このリストに記入した「自分の欲しいものとか、行ってみたい
所、やってみたいこと」というのは、実は結果として自分の手に入るもの
なのです。決して、それを目標にして日々生きるためのものではありませ
ん。
 これに対し、2枚目の「行動ライフリスト」は、1枚目の夢を実現させ
るための具体的行動をリストアップしたものであるということです。
 このリストに書いた項目を実現する様な毎日を送ることによって、1枚
目の「夢ライフリスト」の内容を同時に達成することができるということ
なのです。
 簡単にいうと「行動ライフリスト」に書いてある内容を実行すれば夢は
叶うというで、この2つのリストは完全に裏表で「対」になった関係のリ
ストといえます。

(4)投げたものは返ってくる

 1枚目はTAKE(つかむ)のリスト、2枚目はGIVE(与える)の
リストということです。
 自分が人から何かもらうことがあったとしたら、先に自分からその人の
ために何かをした時だけであると言われています。
 北川八郎先生も同じことを言われていましたし、確かに私も実感として
それは感じます。
 自分からのアプローチ、それが「行動ライフリスト」が意味するものか
もしれませんね。
 但し、TAKEを前提にしたGIVEは嫌味になります。
 ひたすら純粋にGIVEして行くことが望まれます。ひたすら繰り返す
ことにより感動を与え、その溢れた分が自分に返ってくるのです。

(5)リストのメンテナンス

 2枚目の「行動ライフリスト」は毎日眺めているだけではなく、気付い
た時に内容を増やしたり、書き換えたり、修正したりと手を加えてどんど
ん新しいものに変えていくことが大切です。
 1枚めの「夢ライフリスト」も、年々書き換えてよいのです。
 書き換えても良い?と不思議に思われるかもしれませんが、書き換える
という行為は、あきらめるということにはならないからです。
 最初に書いた時点での「夢ライフリスト」の項目は、浅い解釈しか出来
ないので大抵フレーム(外枠)を書いているのです。
 つまり「そうなりたい本当の理由」はもっと深いところにあるのです。
 年齢を増したり、勉強したり、智恵が付いたりしたことにより、また違
った角度からアプローチの方法が見えてくると、本当にしたいこと(コア)
はこれであるということがよりはっきり見えてきます。
 私がいつも言っている「コアとフレーム」の関係をしっかり知ることが
大切であるということがここでも分かると思います。

3.目的と手段

 野球選手になりたいという夢は、よくよく考えるとあくまでも手段です。
 「なんのために野球選手になりたいの?」って聞かれたらなんと答える
でしょう?
 この様に、もう少し突っ込んで考えると、プロ野球の選手になれたとし
ても、それは形だけのものであり、本当に自分が手に入れようとしたもの
が満たされたわけではないということです。
 つまり、職業を夢と考えない方がよいということです。
 ある職業に就くということは、自分の夢を実現するための1つの手段を
手に入れるということでしかありません。

4.諦めない

 1つの手段がダメでも、全てがダメというわけではありません。
 また別の手段を使って自分の夢を実現する方法を考えればよいのです。
 飛行機に乗れないからといって、目的地に行くこと自体を諦めないこと
です。
 多くの人は昨日まで出来なかったことを理由に、自分は一生それが出来
ない人間だと決めつけてしまうことがあります。
 しかし、昨日まで出来なかったという事実が、今日も出来ないという理
由になんかならないのです。
 そう決め付けてはいけません。
 人間は日々成長して変っているのですから。

5.最後に

 あれっ? もう終り?
 いつもなら、6000文字数くらいの長編ですが、「今日はすっきりこ
れくらいにしといたろ!」っ感じ?
 私は、この話は目からウロコでしたね。
 重ねて確認すると、「なりたいこと」=「夢ライフリスト」は、実は結
果として自分の手に入るものであり、「行動ライフリスト」は夢を実現さ
せるための「すべきこと」である。
 このことは、薄々は感じていたのですが、ビシっと書かれていて、本当
に参りました!って感じです。
 喜多川先生には10月19日にお会いできるので、また様子を報告しま
す。お楽しみに!
 なお、この「君と会えたから」をお読みになった方には、マニュアルを
差し上げますので、是非メールを下さい。
 また、本の購入に際しては、京都御幸町ヒューマンフォーラム1階の「
にこちゃん商店」でお求め下さい。他にもいい本が一杯置いてあるので、
まだ行ったことがない方は、是非一度お立ち寄り下さい。「谷口さんから
の紹介で来ました。」と言えば、何かプレゼントが頂けるかも?
 最後になりましたが、こんなに良い本に出会えるきっかけを作って頂い
た出路さんに本当に感謝します。ありがとうございました。

6.次回案内

 さて次回は「心と技のあいだ実現チャート」と題して、心の持ち方で課
題は解ける!ということを、検証してみたいと思います。
 ではまたお会いしましょう!        

全てに主となる (無責任でないこと)

メルマガ再録 (2007年4月23日) 第40号


「全てにおいて責任を持つ」ではしんどすぎるので、「無責任でない」「関心を持つ」くらいのトーンでいいでしょう。1つ1つのことに対して興味と関心をもって接することで多くを学ぶことが出来ます。

           < 全てに主となる >

1.はじめに

 以前、ラポットカンパニー&ウッディチキン代表の伊藤豊先生から行徳
哲男先生の「随処に主となる」というCDを頂いた時から、この言葉はず
っと気になっていました。
 行徳哲男先生とは、昭和8年福岡県生まれ、日本BE研究所所長、著書
「随処に主となる」致知出版社等を出版さている著名な先生です。。
 その言葉を自分では「全てに主となる」とずっと思い込んでいて、今回
のタイトルにしてしまったわけです。
 一度深く考えてみたい内容だと思っていたので今回のテーマにしました。

2.「随処に主となる」の解釈

 気になるのでインターネットで「随処に主となる」で検索したところ、
以下の様な内容が見つかりました。余りにも良く出来ている文章なので掲
載します。
 細かいことですが、行徳先生は「随処」と書かれていますが、下記文章
では「随所」となっていて「所・処」の字が違いますが同じ意味と解釈し
ます。
<ここから>
「随所に主となる」とは、自主独立の精神を説いたものです。この言葉は
『臨済録』という禅宗の教えからきています。「なんじ、すべからく、随
所に主となれば、たちどころに皆真なり」がそれです。“独立者はどこに
立っても周囲と調和していける”これがその意味するところです。これを
主人になるとか、中心になるととると、丸反対に解釈してしまうことにな
ります。この「随所に主」という考え方は、仏教の根本原理である「諸法
非我」(「諸法無我」ともいわれる)の立場と符合するものです。それは
“万物は相互関係によって存在している”ことを述べたものです。さて、
その「随所に主となる」ために、ここに次の二点を提唱したいと思います。
   「いつも円満である」
   「決してグチをいわない」
相互に確認し合うために対句になっています。言葉は簡単でも実行はそう
容易なものではありません。何はともあれ、私たちの毎日は不断の前進で
なくてはなりません。そのためには、積極的によい言葉に置きかえる工夫
が求められます。必ずしも妥当な表現とはなっていないかも知れませんが、
次にいくつかその例をあげてみました。人間の言葉と感情の関係は、交互
の“はね返り”であることがわかります。
   ぶしつけ     → 開放的
   不親切      → てきぱき
   おしゃべり    → ほがらか
   いいかげん    → 幅がある
   うるさい     → にぎやか
   ずさん      → 大らか
   出しゃぱり    → 気がつく
   優柔不断     → 慎重
   あつかましい   → 積極的
   欲ばり      → 意欲的
   怒りっぽい    → 率直
   ほら吹き     → 博学
   うすのろ     → ひかえめ
   うぬぼれ     → 頼もしい
   軽薄       → 気さく
   癖がある     → 個性的
   おっちょこちょい → 活動的
   神経質      → 繊細
   恥しらず     → たくましい
   いばってる    → 貫禄がある
 このような言葉が臨機応変に出てくれば、その時がまさしく「随所に主」
となった状態といえます。
<ここまで>
 これって結局は、プラス思考であったり、リフレイミングであったりと
言うことに他なりませんね。
 しかし、この右側の言葉がなかなか頭に浮かばないですよね。
 「随処に主となる度の向上」には一度これをテストしてみればどうでし
ょうか?

3.無責任でないこと

 では、私なりに「全てに主となる」を考えてみたいと思います。
 私が言いたいのは、どんな場所、どんな場面においても「無責任でない
こと」です。
 「全てにおいて責任を持つ」ということは、どう考えてもヘヴィー過ぎ
ますよね。余りにも理想的過ぎるし、「そんなん、しんど過ぎる」と言う
声が聞こえてきそうです。
 だから、「無責任でないこと」でいいと思います。
 この「無責任でないこと」のポイントは、小さいことを無視しない、1
つ1つを大切にするということです。
 相手の話を聞くときに、無責任なら空返事をしてしまいます。しかし「
無責任でない」という態度は、相手の話をきっちり聞く姿勢を持っている
が、その内容に対しては責任が取れるとは限らないよという姿勢です。
 自分には関係ない事柄も、「私には関係がないから」と無視するのでは
なく、姿勢としては関心を持つが、「自分にはまだそれが出来ないのでち
ょっと待って下さい」ってな感じですね。

4.全てに主となる

 先ほどのホームページからの引用文に、「独立者はどこに立っても周囲
と調和していける」「これを主人になるとか、中心になるととると、丸反
対に解釈してしまうことになります。」とありました。
 私が考える「全てに主となる」とは、自分の内部の問題であると定義
しています。つまり、「私ならこう考える」という主体性をもった視点、
姿勢を持つことを言います。
 先ほどの項目で書いた様に、全てに責任を負うというのではなく、あく
までも自分の頭の中で、「私ならこうする」「もっとこうすればよくなる」
「これはヒントになる」等のように、「見る」ではなく「観る」、「聞く」
ではなく「聴く」と言うように、積極的に受け入れるということです。
 例えば、パーティに招待されたという場合、会場の設営や進行などを観
察することです。セミナーに行ったら、受付の方法や進行の状況、時間配
分などを観ることです。会議に参加すれば、議長がどの様に進行している
か、議題がどの様に処理されていくかの流れを把握することです。
 こういう考え方・観察の仕方が出来るようになると、雪だるまのように
自分の幅が出来てきます。
 そりゃそうですよね。
 今までぼ~~として見ていたことを主体性を持って注意深く観ることに
なればより幅広い知識が習得出来るし、より細かく聞くことが出きれば今
まで聞けなかった声が聞こえるようになってきますね。
 そうすることによって、人格が格段に向上します。
 これが「全てに主となる」の極意です。

5.中心軸を持つ

 しかし、糸巻きの芯がないと巻くことが出来ないように、自分の中心軸
をしっかり持っていなければ、主となって聴いたことも、観たことも、動
いて感じたことも積み重なりません。
 「自分の中心軸を何に置くか」という命題は、非常に重要です。
 「~~に生きる」とタイトルを決めれば分かりやすいかもしれませんね。
 「誠心誠意に生きる」「利より信に生きる」「優しさの中で生きる」等
と考えてみれば、自分の生きる道が見えてくるのではないでしょうか?
 それが見つかれば、それを中心軸として、全てに主となって考え、行動
していくことで、自分が磨き上がっていくことでしよう。
 私は若い頃、そうですね、30歳くらいの時かな? パートのおばさん
たちに非常に受ける存在でした。
 しかし、その時、私の言った不用意な一言がその人を深く傷つけ、それ
以来私を避けるようになり、まずい空気が流れる様になってしまいました。
 私はリカバリーに努めましたが、一向に関係はよくなりません。それ以
来その人は軟化することはなくそんな暗い関係が固定してしまったのです。
 相手を傷つけたことは言い訳のしようもありませんが、私もひどく心が
痛み傷つきました。
 こんなことが起こった原因は、先の言葉の置き換えにもあった、マイナ
ス系の言葉で人を笑わせて人気を取っていたことのしっぺ返しだったので
す。
 それ以来、笑わせる時はプラスの言葉で笑わせようと反省し、決心しま
した。これが中心軸が定まった瞬間です
 そこから私は明るい笑いに気を配るようになり、トラブルはなくなりま
した。
 私は若い頃、非常識人間として通っていました。
 しかし、今は常識人と思われて、「こんな時どうするんですか?」なん
て質問をよくされます。常識って難しいですよね。
 ある人にとってはAが常識だが、別の人にとってはBが常識だったりし
ます。
 まして、若い頃は中心軸って言われても、そんなもの知ったことかとい
う感じです。
 中心軸は、常識ということではありません。自分の考え方の背骨です。
あくまでも「自分の」というところが主体です。
 ということで、私の例からして、それを忘れず積み重ねていくことによ
って、それが常識と擦り合わさって、共通の領域に来るんだと思います。

6.見栄を張らない

 もう一つ、中心軸が定まった瞬間がありました。
 それは、私が事業を失敗した時のことです。
 「会社を興したのだから世間並みにしないといけない」という囚われた
観念がありました。そこで、社名入り封筒を作ったり、会社のロゴラベル
を作ったり、接待などをしました。
 今考えると全く滑稽です。其の時は真剣にそうしないといけない、そう
するものだと思っていました。そんなもんなんですね。形に囚われて、自
分を見失っていたのです。
 それで事業が失敗し気付きました。
 「本当にすべきことは何なのか?」「自分が出来ることは何なのか?」
を真剣に模索し、今のスタイルを再確立してきました。
 見栄を張るという行為は、結局は弱いものが自分を大きく見せるため、
また競争の原理で、比較してしまうという囚われから来るものです。
 それがなくなり、見栄を張らなくてもよいようになった時点で開放され
ると自分らしさが復活し、中心軸が見えてきます。
 そんな、生き方を見つけて、早く自分を確立して下さい。

7.最後に

 「全てに主となる」という内容は理解できましたか?
 ベンチマーキングやアナロジカルシンキングは、ひょっとしたらこのテ
ーマに近いものがある様な気がします。
 今回のテーマは、目にする全てのもの、耳にする全てのことに関して吸
収効率を向上することで、人間性を向上しようと言う提案でした。
 と言ってもシャカリキにならないこと。
 マイペースで結構ですよ。
 しかし、この視点を持っているといないとでは、先に置いてえらく違っ
てくることは間違いありませんからね。
 人生の先輩が言うのだから、間違いない!

                 ではまた次回もお会いしましょう!

▲このページの先頭へ戻る