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ファシリテーション (効率的会議進行技術)

メルマガ再録 (2006年2月27日 第13号)


ファシリテーションとは、その場で与えられた課題について衆知を集め、最高の意見を採用し、解決策を考えるための効率的会議進行技術です。

< ファシリテーション >

1.本題に入る前に

 私は議事録主義者です。
 そんな主義あったっけ?・・・ありません。
 私が勝手に言っているだけです。
 私は、コンサルタントになる前から議事録を書いています。
 コンサルタントになってからの議事録の数は、月間15回×15年分=2700回、それまでも含めると余裕で3000回は超えています。
 平均A4で2ページとして、6000ページは書いています。
 それだけ、会議に出席し、会議進行にかかわってきました。
 その中で培ったノウハウを今回は公開します。

2.ファシリテーションとは?

 あるホームページに上手くまとまった文章があったので引用させてもらいます。
<ここから>
 ファシリテーション(facilitation)
 グループ活動が円滑に行われるように、中立的な立場から支援を行うこと。またはそのための技術のこと。協働促進と訳する向きもある。
 facilitationという語は、(物事を)容易にする、円滑にする、促進することを意味する。
 一般にファシリテーション・スキルは会議のための技法ととらえられることが多く、狭義には「ミーティングが円滑に運営されるように働きかけること」とされる。また、「ビジネス・ファシリテーション」「プロジェクト・ファシリテーション」といった用法もあり、この場合は「組織やチームが目標を達成するために、創造や変革、問題解決、合意形成、学習などを体系的に支援し、プロセスを促進させること」となる。
 ファシリテーションの基本スキルとしては、次のものが挙げられる。
   <1>質問、発言、要約
   <2>話を聴く・話を引き出す
   <3>記録
   <4>グループ調整
   <5>コンセンサス、意思決定プロセス
<ここまで>
 大体お分かり頂けましたでしょうか?
 では、どの様にして答えを出していくのか、そこが知りたいですよね。
 ということで、「谷口式ファシリテーション」の本題に入りましょう。

3.ファシリテーション・メソッド概要

 基本的には5W1H、PDCA、KJ法、NM法といった思考法と同じ様なステップですが、私のストーリーはもっと実践的です。
 全体の流れは以下の通りです。
 ステップ1・・課題のキーワードを定義する。(キーワード)
 ステップ2・・大項目をリストアップする。(シチュエーション)
 ステップ3・・小項目をリストアップする。(アイテム)
 ステップ4・・理想型を掲げる。(ディフィニション)
 ステップ5・・現状の問題点をアナログ表現で書き出す。(プロブレム)
 ステップ6・・アナログ表現で改善策を考える。(アイデア)
 ステップ7・・A→D変換で実行プランを立てる。(アクションプラン)
 ステップ8・・フォロープランを立てる。(フォロープラン)
 では次に、それぞれの内容を説明します。

4.ファシリテーション・メソッド詳細

 ステップ1「課題のキーワードを定義する」

 ・大体の会議において、まずこれが出来ていません。
 ・課題(テーマ)に対する合意形成が出来ていないから意見が出ないのです
 ・今、「チームワークを良くしたい」というテーマがあったとします。
 ・この時に、いきなり「チームワークを良くするために意見はありますか?」とやりがちです。
 ・これでは沈黙です。意見は出ません。
 ・次の様に進めます。
 ・「チームワークを向上させることがサロンの成長につながると思います。今日のミーティングで、その取り組みを具体化したいと思います。では、自分が考えるチームワークが取れている状態とはどんな状況だと思いますか? 例えば、楽しいとか、信じ合えているとか、気持ちが落ち着くとか、、、、」
 ・意見「○○○が良いです。」「△△△が良いです。」
 ・そうですね。では、これらの意見の主旨をまとめると「□□□」ということになるので、今回は「お
  互い信頼感を持って支えあえるチームワーク作り」というキーワードに決めましょう
 ・これで、取り組みの背景と、どんなテーマかが明確になったので会議への参加意欲が高まります。
 ・このステップが、事前に出来ていないと、ミーティングは必ず暗礁に乗り上げて座礁してしまいます。だからこの前置きの部分が絶対重要なわけです。
 ・人間誰しも、「何で?」ということにこだわります。
 ・理由が分からないと前進出来ないからです。
 ・させられるのは嫌です。したいのです。受身でなく、能動的でありたいのです。
 ・そういう心理状態をよく考え、「君達の意見を聞かせて欲しい。それがサロンを良くするんだ!」という前提条件・雰囲気を作らないと、スタッフは心を開かないのです。
 ・ここまでくると人間学・心理学の世界ですが、それが忘れられて、「さあ、意見を出せ!」では意見が出ないのは当然です。
 ・メンバーを信じ、皆で作っていくというこちらの気持ちが相手に伝わらないと意見は出ないと言うことを肝に銘じてください。
 ・だからリーダー次第で会議は、沈黙したり踊ったりするのです。
 ・この項目に力を注ぐことにより、会議は動き出すのです。

 ステップ2「大項目をリストアップする」

 ・次は大項目(主な場面)の分析リストアップです。
 ・チームワークに関連する大きな項目を皆で意見交換しながらリストアップします。
 ・「コミュニケーション」「心構え」「仕事」「志の共有」などの意見が出ます。
 ・この時一緒に小項目も出ますが、より上位の項目を大項目とします。
 ・特性要因図、マインドMAPなどを利用するとより分かり易いですね。
 ・サロンの場面分析では、MOT(Moment Of Truth、真実の瞬間)という手法を使ったりすることがありますが、これはまた別の機会に紹介しましょう。

 ステップ3「小項目をリストアップする」

 ・次は小項目の分析リストアップです。
 ・大項目の中での細かい項目を考えます。
 ・「コミュニケーション」=「意思の疎通」「報告」連絡」「相談」等、「仕事」=「確認」「フォロー&アドバイス」「責任ある行動」等がリストされるでしょう。
 ・意見が出尽くしたと思ったら適当に止めて下さい。
 ・いつまでもこの辺りで時間を使っていると、時間内に検討が終わらないので、議事進行が必要です。

 ステップ4「理想型を掲げる」

 ・小項目のリストアップが一応終了したら、次は理想型を考えます。
 ・これは、小項目に対する定義・目的・希望というここと同じです。
 ・大項目「コミュニケーション」、小項目「意思の疎通」、理想型「自分の意見や想いを伝え、相手の意思も確認できる場が定期的にあればよい」ということになります。
 ・ここで十分意見を交換し、相手・メンバーが何を考えているかを把握します。
 ・一人の意見に偏(かたよ)るのではなく、全員に意見を求め、相手の意見を尊重して、聞き届けてあげることが大切です。
 ・通常は、このステップ4を飛ばして問題点に行きやすいのですが、それはいけません。
 ・このステップで理想型を話し合うことにより、方向性・ベクトルをまとめて行くという重要な要素があるので、欠かせないステップです。

 ステップ5「現状の問題点をアナログ表現で書き出す」

 ・理想型が出来れば、現状は分かり易いですね。
 ・しかし、個人個人が見ているポイントは違う可能性があります。
 ・「えっ!そんなところ気をしてたの!」「それは気がつかなかったなぁ!」という意見は貴重です。
 ・この項目では「~~が出来ていない。」という表現方法を使います。
 ・アナログ表現の良さを生かして、さらに否定形を使うことで、より問題点が強調されます。
 ・「意思の疎通」の場合の問題点は「今、志、夢が語り合える場が無い」ということになります。
 ・アナログ/デジタル表現、A→D変換については、本メルマガ第10号を参照して下さい。

 ステップ6「アナログ表現で改善策を考える」

 ・次は、ステップ5で検討された問題点の改善策を考えます。
 ・これは、考え方によってはめっちゃ簡単です。
 ・例としては、「今、志、夢が語り合える場が無い」という問題ですので、肯定形にひっくり返すだけです。
 ・つまり「今、志、夢が語り合える場がある(あればよい)。」です。
 ・「なんだ!」と思われるでしょうが、ここがミソです。
 ・こうすることによって、問題が課題になります。
 ・問題は嫌だが、課題は楽しいのです。前向きなテーマだからです。
 ・「夢が語り合える場を作ろう! それにはどうするか?」を検討することになります。
 ・ここでは、ブレーンストーミングがいいですね。
 ・否定なしで意見交換して、楽しくアイデア出しします。
 ・その中から、すぐに使えるもの、時間の掛かるもの、費用の掛かるもの、将来したいものなどに区分して、評価します。
 ・当面すぐ出来ることからリストアップします。
 ・この場面では、まだアナログ表現なので、アクションプランとしての答えを急ぐ必要はありません。
 ・「意思の疎通」の改善アイデア例は、「サロン外で語り合える場を作る」ということになります。

 ステップ7「A→D変換で実行プランを立てる」

 ・さて、次はいよいよ実行プランに入ります。
 ・ステップ6で出た改善アイデアをA→D変換して、アクションプランに落とします。
 ・「意思の疎通」の実行プラン例は、「定期親睦会をスタートさせる」ということになります。
 ・この辺りに来ると、意見はスムースに出るようになります。
 ・そのプランの実行責任者、実行期限を決めます。
 ・ここでは、勢い余って、無理な計画を立てがちなので、他項目とのバランスを見ながら日程調整します。

 ステップ8「フォロープランを立てる」

 ・最後に、フォロープランを立てます。
 ・これが実行の歯止めとなるので、重要な要素です。
 ・つまり、ステップ7で実行プランは立てたものの、実行されていなかったというケースが多いものです。
 ・これでは何のために検討したか分からないし、こんなことが度重なれば「会議は無用だ!」という声がでて、逆に嫌なムードを作ってしまいます。
 ・会議で決めたことの実行率を向上させるためには、フォロープランが大切です。
 ・通常のファシリテーションでは、この辺りがあいまいになりがちですがここに力を入れないといけません。
 ・実行結果なくして、会議は意味がありません。
 ・ということで、実行責任者に対して「出来ますか?」「出来ましたか?」のチェックを入れる役目がフォロー責任者です。
 ・これは、下のスタッフでも構いません。
 ・「改善項目をしっかり実行する」「何事も、決めたことは絶対やる」と言う風土、習慣を根付かせることにより『伝統』を作ります。
 ・これがサロンの信頼と成長の基盤になります。

 ・以上が、谷口式ファシリテーションの8ステップです。
 ・理解できましたか?

5.最後に

 どうでしたか?
 リッツカールトンでは、「従業員への約束」と言うクレドがあります。
 3つの項目ですが、従業員(スタッフ)に対して会社(サロン)が約束ごとを明記しているのです。
 お客様へのことは一生懸命ですが、まずスタッフを大切にする風土を作ることが優先されるべきです。
 その意味からも会議で決めたことは必ず実行するということは不可欠な要素であると思います。
 またそのことで次の会議の意欲をかき立て、素晴らしいサロン作りが展開されることになるでしょう。
 ファシリテーションは、そんなことまで含んだ重要な要素・ノウハウです。
 是非是非、勉強されることを願っています。
 今回の内容で、ハッと気が付かれた方は、メールでも下さい。
 そろそろOFF会でも開催して、ノウハウ交換したいですね。

6.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は、「ワークショップ(自己改革→気付き)」です。
 ファシリテーション技術を使いながら、ワークショップをいかに展開し、気付きを与えるかについて考察します。
 では、お楽しみに!

ではまた次回お会いしましょう!


コーチング (自主性を引き出すトーク技術)

メルマガ再録 (2006年2月13日 第12号)


コーチングは、対象者に対し気付きと勇気を与え、自らの発言において自主性を引き出すトーク技術です。

< コーチング >

1.コーチングって何のこと?

 コーチングとは、そのテーマのパフォーマンス(出来栄え)を向上させるためにコーチングにより対象者を勇気付け、質問等のテクニックによって本人の気付きを引き出し、自発的かつ主体的取り組みによって、問題解決や知識・スキルの習得・向上を図る技法です。
 また、コーチングとは、会話や人間としてのあり方を通じて、対象者が、本人の望む目標に向かって、本人の満足のいく方法で進むことを促進する環境を生み出す技術でもあります。
 人を成長させることは出来ません。
 コーチングは花を育てることに似ています。大事なのは、花が咲くための土壌、環境を整えることです。
 人は誰でもそれぞれに素晴らしさがあり、無限の可能性を持っています。
 全ての人々は、自分の本当の力を解放・発揮させてくれる機会や援助を待っています。
 ほとんどの人は自分でも良い仕事をしたいと思っています。従って本人がより良いやり方に気づくように支援したら人々は悪いやり方をしません。
 コーチが行う質問やコーチのあり方によって、対象者のアウェアネス(自覚)、選択、信頼という3つの要素が高まり、その結果、パフォーマンスや学習、喜びを妨げる要因が克服されます。

2.コーチングのメリット

 コーチングのメリットとしては次の様なことが考えられます。
   1)問題の発見や軌道修正を早めに行うことが出来る。
   2)生産性の向上が図れる。
   3)コミュニケーションの流れが良くなる。
   4)メンバーの士気が高まる。
   5)業績の向上が見込める。

3.コーチが使用する言葉の例

 コーチが話す(使用する)言葉の主なものは次の通りです。相手をリラックスさせ、対象者の主体的な言葉を上手く引き出すように言葉を選んで会話し、自発性を持った行動計画を立てさせることが目的です。
 1)状況を聞く
  ・「今の仕事の状況はどう?」
  ・「具体的に聞かせて?」
  ・「何か問題はないの?」
 2)問題を特定するために聞く
  ・「成果を上げるために問題になっていることは何ですか?」
  ・「今、うまくいっていることは何ですか?」
  ・「なぜそうなっていると思いますか?」
  ・「うまくいっていないことは何ですか?」
  ・「それをするのに難しいことは何ですか?」
 3)学習目標を聞く
  ・「その成果をあげるために何を学習したらよいと思いますか?」
  ・「今日は何を身につけたいのですか?」
 4)フォーカス(焦点を定め)させるために聞く
  ・「どの点に注意をするとよいと思いますか?」
  ・「どうなっているとうまくいっていることが分かりますか?」
 5)アクションプラン(行動計画)を聞く
  ・「どういう手順で進めていきますか?」
  ・「もう少し詳しく聞かせて下さい」
  ・「次には何をするのですか?」
  ・「どんな問題が起きることが予想されますか?」
 6)評価を聞く
  (前置きとして、「これからいろいろ質問しますが、別に緊張する必要はないし、正解を言わなくてもいいですからね。」といっておくことが大切です。)
  ・「やってみてどうでしたか?」
  ・「最初の目標に対して何パーセントくらい達成したと思いますか?」
  ・「他にどのようなやり方が出来たと思いますか?」
  ・「何か気がついたことはありますか?」

4.コーチングの例

 では、サロンにおいて、山田マネージャーと村田チーフのコーチング例で、テーマを「経費節約」として考えて見ましょう。
 山下MG「元気にやってる?」
 村田CF「まあまあですね。」
 山下MG「先日、TOPの方から課題が出たよね。経費削減について。」
 村田CF「そうなんですよ。」
 山下MG「何か、具体的に動き出せそうかな?」
 村田CF「まだなんとも。」
 山下MG「そうか。なかなかテーマが大きくて絞り込めないよね。」
 村田CF「そうですね。どこから取り組んだらいいのか分からなくて」
 山下MG「スタッフを巻き込んで自分達で出来る改善が良いよね。」
 村田CF「そうですね。」
 山下MG「とすると、どうかな? テーマは?」
 村田CF「やっぱり材料費の削減ですね。」
 山下MG「そうだね。いままでもいろいろ取り組んで来たけど、やっぱり材料費は大きいからね。」
 村田CF「そうですね。前回取り組んでからスタッフもかなり入れ替わっているので再度取り組んでみましょうか?」
 山下MG「そうだね。じゃあ、どうやって検討する?」
 村田CF「まず、主だったメンバーを集めて協力を得ます。そして全員で取り組めるように案を練ります。」
 山下MG「そうだね。じゃあ、いつそのミーティングを行うかな?」
 村田CF「来週のレッスン日に声を掛けてみます。」
 山下MG「そうだね。じゃあ、よろしくね。分からないことがあったらまた相談してね、」
 村田CF「よろしくお願いします。」
 ――――――――――――――――――――――――――――――――
 山下MG「会議、どうだった?」
 村田CF「協力は得られたんですけど、今でも削減の努力はしているって言うので、次に進まないんです。」
 山下MG「そうか。困ってるんだな。」
 村田CF「そうなんです。」
 山下MG「で、チーフはどう思っているの?」
 村田CF「まだまだ改善の余地はあると思います。」
 山下MG「そうか。でも、自分ではどうしたら良いか分からないんだよね。」
 村田CF「そこなんですよ。だから進まないんですよ。」
 山下MG「学習のポイントって分かるかな? 困った時に自分は何を学習する(学ぶ)ことによってその壁を乗り越えることが出来るかって事なんだけど。」
 村田CF「さて・・・」
 山下MG「つまり、自分にとって何が足りないのかを考えるんだ。どんな能力があればこの問題を解決することが出来るかを追求することなんだ。」
 村田CF「はぁ。」
 山下MG「ここのところを習得できれば、君はワンランクアップ出来るんだよ。」
 村田CF「もう少し具体的に教えて下さい。」
 山下MG「そうだね。う~~ん、こんな感じで分かるかな? 社内だけではなく、他のサロンがどんなことをして材料費を下げているかの情報をもらって勉強する。」
 村田CF「なるほど。」
 山下MG「つまりこれは、『自分の情報収集能力を向上させる』と言う学習テーマなわけだね。」
 村田CF「そういうことですか!」
 山下MG「じゃあ、何か思いつくことはある?」
 村田CF「そうですね。親しくしているディーラーさんがいるから、その人に他店情報を聞いてみます。」
 山下MG「そうそう、それだよ!」
 村田CF「明日、納品に来た時に聞きます。」
 山下MG「そうしてみて!」
 ――――――――――――――――――――――――――――――――
 山下MG「チーフ! ディーラーさんとは会えたかな?」
 村田CF「ええ、会えました。でも、今は手元に資料が無いので詳しいことは言えないけど、材料費削減をして成果を出したプロセスを書いた資料を会社に持っているので次回持参してくれるって言ってました。」
 山下MG「そうかい。それはよかったね。それを入手して次はどうする積りだね?」
 村田CF「そうですね。上には上のサロンがあることを説明し、実際にその成果資料を見せてメンバーに取組み意欲を沸かせます。」
 山下MG「そうそう!」
 村田CF「それから、具体的に取り組むための行動計画を立て、全員を巻き込んで成果を出したいと思います。」
 山下MG「そうだね。もう一つ、アドバイスすると、成果の先に楽しみが欲しいよね。」
 村田CF「そうですね。何かリクエストしてもいいですか?」
 山下MG「成果相当であればオーナーも許可してくれると思うよ。」
 村田CF「そうか、じゃあそれも相談します。」
 山下MG「頑張ってね。」
 村田CF「頑張ります。」

5.まとめ

 どうでしたか・
 「学習」って言葉、あまり使わないですが、大切なキーワードでしょ?
 つまり、この学習した内容が使いまわしの利くノウハウとなるわけです。
 このケースでは、『自分の情報収集能力を向上させる』というのがそのポイントです。
 ディーラーさんとのコミュニケーションで、外部情報を仕入れる会話・折衝により、情報収集能力・外部ネットワーク技術が習得・向上出来るわけです。
 人間は、給料・地位も求めますが、自分の知識・能力向上にはそれ以上大変興味・欲求があるものです。
 だから、このコーチングというテクニックはそれを満たすと言うことにおいても非常に重要な役割を果たすものです。

6.最後に
 人々の価値観・目標・行動に関する「内的変化」と、プロセス・戦略・手法・システムに関する「外的変化」を組み合わせた根底からの変革が、今世界中で求められています。
 コーチングによってもたらされる学習は、単なる情報の蓄積ではなく、自分自身の可能性の発見にあります。こうした発見が喜びを生み出します。
 自分自身の可能性の発見は、組織の可能性の発見でもあり人類の可能性の発見でもあります。
 「私にこれだけの可能性があるのなら、私たちが力を合わせれば、素晴らしいことが出来るかもしれない!」という希望と予感の訪れです。
 そのような希望を現実のものとするためのひとつの鍵は、チームとしてともに考え、共に働く力を育てていくことです。
 いくら個々人の能力が高まっても、組織の中に調和や一体性がなければ、組織の能力は高まりません。
 そういう意味では、サロン全体としてコーチングに取り組み、それを活かせる体質作りが重要でしょう。

7.次回案内

 今回の内容によってもっと深く勉強したいと思われた方は、本を買って独学で勉強されるもよし、世間にあるコーチングのコースを受講されるも良しです。
 次回は、「ファシリテーション技術」です。
 ファシリテーションってあまり聞かない言葉ですよね。
 効率的会議進行のテクニックとでも言うものです。
 私はこの技術を体得したので、コンサルタントとして長年続けてこられたものと思います。その真髄をお話します。
 では、楽しみに!

ではまた次回お会いしましょう!


OJT/OFFJT (効率的教育のツール)

メルマガ再録 (2006年1月23日 第11号)


効率的な社員教育を行なうには、このOJT/OFFJTの手法を知ること。目標を持ち働きながら教育するOJT、集合でレベルアップを行なうOFFJTの教育手法を学ぶ。

< OJT/OFFJT >

1.OJT/OFFJTって何のこと?

 今回のテーマについては、既にご存知の方は多いでしょう。
 確認のために説明すると、OJT(オージェイティ)は、オン・ザ・ジョブ・トレーニング(on the job training)で、仕事中の指導訓練を意味します。OFFJT(オフジェイティ)は、オフ・ザ・ジョブ・トレーニング(off the job training)で、営業外での集合講習等を言います。

2.OFFJTについて

 職場を離れて職務遂行の過程外でおこなわれる教育・訓練のことで、集合教育、通信教育、講習会などがあります。職場外訓練とも言います。
 長所は体系的、専門的指導で効率的に教育できることです。
 集合として一堂に会する長所を利用し、全体に一度に同じ事を徹底することが出来るという利点を生かすことです。つまり、聞いた、聞いてないが無くなります。
 短所は費用がかかることや、単に知識だけが与えられることです。個人のレベルが分からないので、同じ言葉をどこまで理解出来ているかなどの課題が残ります。
 集合OFFJTとしての例は、会社年度計画発表会、入社式、各店ミーティング、技術講習会、モチベーション教育、レクレーション等々が考えられます。
 また、個別OFFJTとしては、個人別面談など、営業外で個人的に指導育成する場面が考えられます。

3.OJTについて

 OJTは、管理者や先輩が,職務遂行を通して,「①組織メンバーとして成長するための布石,②仕事に必要な知識や技能,取り組み姿勢,③仕事をすることの価値や達成感等々を,部下や後輩に,どう効果的にかつ有効に身につけさせるか」等、意識的に取り組む育成・指導の活動をOJTと呼びます。
 OJTは、社員教育方法の1つで、実際の仕事を通じて、必要な技術、能力、知識、あるいは態度や価値観などを身に付けさせる教育訓練のことです。
 人事・研修の世界でいう正規のOJTは、職務遂行を通じて管理者が部下に対し、意図的/計画的な指導・育成をマンツーマンで行うことと定義され、能力要件のリストアップや訓練予定表の作成といった方法論が語られますが、一般には必ずしも上司が行わない場合や、計画性が薄い場合等を含めて、もっと広義な“職場指導”という意味に使われることが多い様です。

4.OJTのケースワーク

 ではここで、OJTを前提としたA店長と小林君、およびB店長のやり取りを考えてみましょう。
A店長「小林君、B店が忙しいのでヘルプに行って欲しいんだけど?」
 小林「はい、かしこまりました。」
A店長「小林君、折角他店にヘルプに行くのだから、何かテーマを持って行った方がいいね。」
 小林「そうですね。でも、僕まだアシスタントだから何もできないし・」
A店長「アシスタントでも出来ることがあるよね。と考えるとテーマ見つかるよ。」
 小林「そうですね。挨拶はできますもんね。だったら、お客様全員に挨拶します。」
A店長「それはいいね。で、どんな風に挨拶する?」
 小林「どんな風にって?」
A店長「挨拶で大切なことは?」
 小林「笑顔で、元気良くです。」
A店長「そうだよね。それをやってみよう。じゃ、一度やってみて!」
 小林「いらっしゃいませ! おはようございます! こんにちわ!」
A店長「いけるやん。じゃあ、がんばってね。」
 小林「行ってきま~~す。」
 ――――――――――
A店長「B店長、今日小林をヘルプに出したので、教育よろしくお願いします。」
B店長「了解しました。で、小林君のポイントは?」
A店長「そうですね、ちょっと引っ込み思案の感じがあるので、そのあたり挨拶のテーマでちょっと教育して欲しいかな?」
B店長「OK、OK、任して下さい。」
A店長「よろしくお願いします。」
 ―――――――――
B店長「今、小林君、帰りましたよ。」
A店長「ありがとう。様子はどうでしたか?」
B店長「やっぱり、元気が少し足りないかな?それと積極性。」
A店長「そうですか。それで、何か指導してくれましたか?」
B店長「まず、到着時に今日のテーマを確認して、それを頑張るように言いました。」
A店長「そう、それで・・・」
B店長「頑張りますってしっかり言ってました。それで様子を見ていたんですが・・・」
A店長「うんうん」
B店長「やっぱり、どうしても手元の仕事に気が行って、お客様全員に挨拶に行くということを忘れがちになりましたね。それから、挨拶の次の会話がつながらない。」
A店長「はい、はい」
B店長「で、アイサツの意味を教えました。ア=相手を見て、イ=いつも、サ=先に、ツ=続けて一言いうこと。この「ツ」の意味をしっかり認識しないと挨拶の言葉だけで終わってしまうので次が続かない、ということを説明し、積極性を促しておきました。」
A店長「そうですか。ありがとうございます。」
B店長「で、相談ですが、明日も来させてもらえませんか?ちょっとヒントをつかんだみたいなので、同じ環境で続ける方が良いように思いますので・・・どうですか?」
A店長「そうですか。願ってもないことです。ではまた明日よろしくお願いします。ありがとうございます。」
 ―――――――――
 小林「只今!」
A店長「お帰り、ご苦労様でした。で、どうでしたか?」
 小林「まあまあでした。」
A店長「そう。まあまあだったの。自分では何点くらい?」
 小林「70点くらいかな?」
A店長「そう。70点ね。どこが良かったの。」
 小林「朝のうちは出来たんですが・・・・全員には出来ませんでした。」
A店長「そう。忙しくなるとなかなか行き届かないよね。笑顔はできたかな?」
 小林「初めは店の雰囲気にもなじめなくて緊張しましたが,徐々に笑顔で出来ました。」
A店長「そうか。それからB店の店長が明日また小林君を指名でヘルプを依頼してきたんだけど、どうする?」
 小林「僕、行きます!」
A店長「そうか。じゃあ、今日出来なかったことを明日きっちりやれるように考えてみて!」
 小林「はい。今晩考えて、また明日頑張ります。」
A店長「そうだね。期待しているよ。また、報告お願いするね。」
 小林「はい、わかりました。ありがとうございました。」

5.まとめ

 上記は、今考えて作ったストーリーですが、いろいろとヒントがありそうでしょう?
 A店長→小林君にはコーチングテクニックを使っての自発性を促す指導トーク、店長間では本人の育成に関して細かくフォローする上司間のチームワーク(店間共同作業)など、OJTには欠かせない要素です。
 ということは、教育指導する側のレベルが高くないと人は育てられないということですね。
 勉強不足な上司が部下を育成できるわけがありません。
 また、自分のレベルを超えて欲しくないなどと思っている上司から教育を受けたくもありませんよね。
 ということで、結局は教育を施す側のレベルが問題であると思います。
 だから、OJTを考える時は安易な指導ではなく、会社レベルの取り組みがなされて初めて、しっかりした育成指導が出来るものと思いますので、そのあたりを踏まえてOJTに取り組んで下さい。
 今回はどうでしたか?
 えらく長文になってしまいましたが、ケースワークが分かりやすいという声があったので、ストーリー仕立てにしました。
 ということで、OJTについて少しは分かってもらえましたか?

6.次回案内

 次回は、「コーチング」です。
 今回のケースワークも完全にコーチングトークを使用しています。
 そのコーチングの粋を次回はお話しましょう。
 お楽しみに!

ではまた次回お会いしましょう!

A→D変換 (実践行動に置き換える技術)

メルマガ再録 (2006年1月9日 第10号)


A→D変換とは、観念的なコミットメントを、誰にも結果が見える様に実践行動表現に置き換えるノウハウのことです。

< A→D変換 >

1.A→D変換って何?

 Aはアナログ的思考、Dはデジタル的思考を言います。
 従って、A→D変換は、アナログ的思考をデジタル的思考に変換することです。
 アナログ的思考方法は、気持ちの部分です。
 デジタル的思考方法は、行動の部分です。
 これで分かりましたよね。
 つまり、頑張るという気持ち(アナログ表現)は分かるけど、何をするの?(デジタル表現)って聞きたくなることがありませんか?
 これは、A→D変換に慣れていないスタッフの表現パターンです。
 この言い回し(アナログ表現が先に来ること)は、当然といえば当然なんですね。
 「これについて、何をします」とデジタルに言わせる様に、習慣化させる工夫を随時指導することが大切です。
 A→D変換が出来ないと、考えただけ、思っていただけで終わってしまい、実績を残すことが出来ません。
 ということで、考えを行動に置き換えるスイッチがA→D変換そのものですので大変重要な項目です。

2.A→D変換のポイント

 では次に、A→D変換のポイントについて考えます。
 1)数字を入れる
  行動アイデアに数字を入れることです。これが一番簡単で明瞭です。
  この数値化を考えることが、実行上のアイデアを引き出します。
  これが出来れば、かなりの確率で実行成果が出ます。
  多分これが出来なくて前進しないと悩んでいることが多いと思います。
  だから、初めのうちは一緒に考えてあげて、何回も繰り返し訓練することが必要です。面倒ですが、結局はこれが近道です。
 2)実際に行動している場面を想像する
  いつ、どんな時に、何回くらい、実行しているのかを想像してみることです。スタッフは想像力が不足しています。もっともっと想い描く力を付けさせることが必要です。その訓練にもなります。
 3)チェックマンを作る
  数字の入れられない項目は、その項目をやったかどうか、どの様にすればチェック出来るかを考えます。
  チェックマンの任命、報告&チェックのタイミングを明確にします。
 4)報告会とフォロー
  必ず、やったかどうかのフォロー会を行います。
  デジタルにしたから完璧に出来るとは限りません。
  後は、それを実行する人の根性の問題です。
  ということで、実行した結果報告を聞きます。出来た場合は出来た理由、出来なかった、中途半端だったらその理由を聞き、どうすれば完全に出来るのか自問自答、あるいは他からのアドバイスにより話し合います。
  そして、再度挑戦します。
  この環境が、良循環の体質を作る全てです。
  その場面は、責任追及という厳格なムードではなく、「こうしたらええやん!」という柔らかく、かつ真剣に話し合いましょう。
  これが演出出来る様に、指導者は心掛けましょう。

3.A→D変換の実例

 あるテーマをA→D変換しなさいと言われたら、慣れていない者は考え込みますよね。
 では、A→D変換の例を挙げてみましょう。
 「レッスンします」→「一週間に2回します」
 「本を読みます」→「毎日10ページ以上読みます」
 「感性を向上します」→「鑑賞に行ったレポートを月末に提出します」
 「テンションを上げます」→「朝礼でゲームリーダーをします」
 「ハンティング・ポスティングに行きます」→「今月は千枚配ります」
 「チラシを作ります」→「原稿は15日までに作成します」
 「報告します」→「明日営業終了時に、Aさんに報告します」
 「単価アップします」→「6000円を6500円にします」
 「定着率を向上します」→「70%を2ヶ月後に80%にします」
 「売上を上げます」→「指名売上80万円を、来月は90万円にします」
 「頑張ります」→「頑張っている姿をAさんに毎日10段階評価してもらい、グラフにします」
 どうですか?
 周囲から見て、判断しやすいですよね。
 また、デジタル表現を周知事項にすることにより、周囲の協力を得ることが出来ます。
 あの人はこのテーマについて努力しているので、この情報を持っていってあげよう等の協力・助け合いが始まります。

4.指導要領

 こういう考え方を、机上でまず行える様に指導することです。
 だから、あやふやな答えをした時は、すかさず「で、いつ?どれくらい?」と質問しましょう。
 計画書等の書類にも、担当者、開始日、完了日、フォロー担当者などの項目を記入しておき、それらを必ず一緒に考えるクセを付けさせましょう。

5.まとめ

 今回はどうでしたか?
 まず、考えを行動に移す前に、よく事前処理を頭の中でやっておくことの大切さが分かったと思います。
 特に、新人の子達にはこの仕組みを分からせておいて下さいね。
 これがサロンのレベルを決定付けますからね。

6.次回案内

 次回は、「OJT/OFFJT」というテーマをお話します。
 OJT(オンザジョブトレーニング、仕事中の指導訓練)、OFFJT(オフザジョブトレーニング、営業外での集合講習等)について学びましょう。
 お楽しみに!

ではまた次回お会いしましょう!

けったくその反骨精神 (本気のスイッチの入れ方)

メルマガ再録 (2005年12月26日 第9号より)


「けったくその反骨精神」とは、自分の本気にスイッチを入れる方法です。
本気になると周囲はみんな協力者になってくれます。

<けったくその反骨精神>

1.けったくその反骨精神って何?

 この言葉は私のオリジナルです。
 つまり、スイッチが入るか入らないかのターニングポイント(分岐点)での思考を私なりに表現した言葉です。
 「やるのか? やらんのか?」と問い詰められた時、「う~ん、困ったなぁ」・・・「やります!」って言う時にスイッチがポンと入るわけです。
 「困ったなぁ」と思っている時点ではリスクを先に考えているので、出来ればしたくないという保身の考えが頭をよぎっているわけですね。
 だけど、「します」と言ったほうが長い目で見れば自分にとって良いことだとも分かっているので、いわゆるジレンマに陥っているわけです。
 そのしたくない理由を克服(クリヤー)出来ればその先に良いことが待っていると分かっているので、その両方が頭の中を駆け巡って、損得を瞬時に考えているわけです。
 で、その時、そのマイナス面とリスクを「ええ~い!」とばかりに気合で振り切って、「も~分かった、やったるぞ~~頑張ろう!」と瞬時に思える思考法が、この「けったくその反骨精神」なわけです。

2.故事にならう

 人間、居直ると凄い力を出します。
 その例を故事にならって勉強しましょう。
 (1)「窮鼠猫を噛む」(きゅうそねこをかむ)
  聞いたことありますよね。追い詰められたネズミは、「もうだめだ!これでは食われる!」と思った瞬間、逆に猫を襲います。絶体絶命になれば弱者が強者を破ることもあるという例です。
 (2)「火事場のくそ力」
  これは、自分の家が火事になって、中に子供などが閉じ込められている場合、不思議な力が働いて、普段なら担げないタンスでも動かしてしまい子供を救出した、なんてことを聞きます。
  後からそのことを振り返っても、絶対無理ということをなぜそんなことが出来たのか、分からないと言う様なことがあります。要するに、潜在能力は凄いパワーを秘めているということです。
 (3)「背水の陣」(はいすいのじん)
  川や沼などを背にして陣を作り、兵士が後ろに逃げられない様にして必死に戦わせるようにし向ける陣形のことです。
  漢の国の王の劉邦(りゅうほう)の元に名将として名高い韓信(かんしん)という武将がいた。この韓信(かんしん)が趙(ちょう)の国と戦った時にこの方法を利用して、見事に勝利を収めたということからこの語ができた。後が無いと思うと、その集中力によりパワーが最大限に発揮されるということですね。
 (4)瓶割り柴田(かめわりしばた)
  六角軍の勢いに劣勢だった柴田勝家は日を期して城を打って出ることとし、その前日、籠城戦と食料の欠乏のため、ゆるんだ志気を高めるために、勝家は城兵を前にし、長刀の柄で最後の水を貯めた瓶を割って見せた。つまり、このままむなしく死を待つか、それともここを先途と打って出て活路を開くか、この決断を促したのである。
  翌日未明、総勢800余名を引き連れた勝家は城門を開くと、山を揺るがすばかりの鬨(とき)の声をあげて六角軍の本陣をめがけて、打って出た。不意をつかれた六角軍は総崩れとなって、300余名が戦死したという。
  死ぬ気になれば、凄い力が出るということですよね。

3.本気になる

 要するに、「居直り」です。「本気モード」です。
 考えている内は建前です。やることが本音、本気です。
 そのスイッチをパチンと入れるのに、「くそったれ!やったらええねんやろ!」と居直ることです。
 人間、本気になるのが恐いんです。
 本気が続くかどうか、自分自身を疑っているんです。
 続かなかったら、周囲から「やっばりなぁ」と非難されるのが恐いんです。
 要するに、自分に自信が持てないことの裏返しが、「でも~~」であったり、「ええ~~!」であったりします。
 そこで、「けったクソ精神」の出番です。
 「やります!」と、ノー天気に言うのです。
 後は、どうにかなるんです。
 ここが吹っ切れない!
 目をつむって、清水の舞台から飛び降りるのです。
 自分に解決できない問題は与えられないんです。
 それを言ってしまえば、後はメチャメチャ楽です。
 「はい、わかりました。それもやります、これもやります。」と言うことです。
 ウジウジしていないので、スッキリします。気持ち良いですよ。
 「それもするの?」なんて言わない。「それもします。」これ一本槍です。相手のためにするのではありません。自分への挑戦です。
 自分のレベルを上げる、学習する、ノウハウを身に付けるために、たったこの「くそったれ精神」「けったくその反骨精神」が、全て前向きに変えてくれます。
 「ええ~~?いやだぁ!」なんて言ってれば、なりたい自分にはなれません。一歩、いや半歩踏み出せはいいんです。
 その勇気を持ちましょう。
 それが、心と技のあいだの第1歩です。
 やり方が分からないので踏み出せない人は、今まで発行してきたメルマガのバックナンバーを読んだり、これから発行する行動の仕方についてのDOHOW(ドゥーハウ)を、しっかり勉強して下さい。

4.まずYES、そしてBUT

 「YES、BUT」の法則がありますね。
 どんなことを前にしても、まずYESと肯定して、BUTと出来ない理由を言います。
 通常はここで終わりですが、賢い読者の方はもうお分かりですよね。
 これだけで済ませてはいけません。その依頼に対して、こうすれば出来ると思いますという、提案を添えなければ一人前ではありません。
 これも、まず受け入れるということからのスタートですよね。
 そして解決策を考える。
 これも結局は「くそったれ精神~けったくその反骨精神」と同じです。

5.まとめ

 いかがでしたか?
 今回のこの「けったくその反骨精神」。
 そういえばそうやなぁ!と思った方は、早速やってみて下さい。
 人生、劇的に変わりますから。
 やってみて、具合が悪いなら、メール下さい。アドバイスします。

6.次回案内

 今回から、心構え系に入ってきました。
 今までとは少し感じが変わったでしょう!
 こちら寄りのテーマの方が文章的には面白いと思いますが・・・・
 えっ!一緒? おもろない? ・・・失礼しました。
 次回は、「A→D変換」というテーマをお話します。
 アナログ的発想・表現を、行動に移すための重要テーマです。
 お楽しみに!

ではまた次回お会いしましょう!

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