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企画書の書き方 (企画書を作成する)

メルマガ再録 (2006年10月23日) 第28号


企画書は、その企画内容に対して上司が判断してOK、NGを出すという資料ですので、書く側の論理ではなく、読む側の立場で書くというのが最大のポイントです。

< 企画書の書き方 >

1.はじめに

 本メルマガの第19号「企画開発技法」の項目で、企画書の必要性、要素、作成のステップ、およびその効果等に付いて書きました。
 今回は、企画書のさらに詳細な部分について、見本を示しながら書いてみます。

2.福島正伸流企画書

 福島先生は、「通らない企画はない!」と言われます。
 それは、通るまで粘るからです。
 その例として、自分が提案したい内容を自分なりに企画書にします。それは、完成度をわざと低くしておきます。
 そして、その企画書を他人に見せます。見せられた人は「こんな企画じゃ通らないよ!」と言います。すかさず「どこがいけないんですか?」と質問します。すると、その人は「これこれこう書いた方が良い」と教えてくれるのでその様に改良して、また違う人に見せます。そんなことを何回も何回も繰り返すのです。
 そして、それを提出します。提出して「だめだ!」と言われても又修正して持っていくのです。
 相手より熱意で負けない。そうすれば必ず「どんな企画も通ります!」と福島先生は言い切ります。
 皆さんもそういうことを意識して、企画書の書き方を学びましょう。

3.企画書の様式(装丁)

 様式は、A4サイズ、縦長、横書き、左綴が基本の形です。
 外表紙はハードカバー、透明カバー、色紙等を使用すると良いでしょう。
 綴じの順番は、外カバー、表紙、目次、本文、添付資料の順です。中表紙として、添付書類の先頭部分に本文と区別するための中間タイトルを用意するとさらに良いでしょう。
 表紙に書く内容は、「企画書」の文字~企画書タイトル~企画者名~提出日があれば結構です。
 次は目次です。本文の項目タイトルとそれに対応するページを書きます。小項目がある場合は、段落して見やすく配置します。添付書類の目次は、本文目次の下側に「添付書類」と明記して、本文項目のようにページを書きます。この時、添付書類のページは、「1ページ」から始めます。
 本文は、企画の詳細を記載します。添付資料との関連性を書くことが必要です。(添付資料○○ページ、資料No.○○参照)の様に書きます。
 最後に添付資料です。これが結構やっかいです。
 添付資料は、本文と連動して添付資料№を通番で付けます。本文の番号を変えて添付資料№と合わないというケースが良くあるので要注意です。
 A3などの大きな用紙を添付する場合は、A4にたたみ込みます。A3サイズで縦長仕様の場合のたたみ方は次の通りです。上方を綴じ側にして、中央を谷折り、そして重ねた方の紙を中央で山折りで開けば出来上がりです。図面などの大きな用紙も特殊なたたみ方がありますので、左を綴じたままで開ける様にたたみます。
 提出には、基本的には1部で良いですが、場合に応じて必要部数コピーします。マスターはこちらで管理します。

4.企画書に記入する要素

 本文に記入する項目を例を挙げて説明します。
 新発売のトリートメントを導入したいというスタッフの立場で、オーナーに向けて企画書を提出するというケースで、書いてみます。
 私は、トリートメントについては詳しくは知らないのでおおよその見当ですが、こんな感じ?ということで書いて見ます。
 (トリートメントは以下Trと略します。)
 企画タイトルを「新発売Tr“AAA”の導入」としましょう。
(1)主旨
  ・当店はお客様の髪を大切に考えています。Pメーカーからこの春新発売になった、髪の毛を芯から良くするTr剤“AAA”の導入を提案します。
(2)目的
  ・お客様へは髪の健康増進、当店にとってはTr比率の向上、クリニックメニユーの新提案~定着による売上アップを目標とします。
3)背景
  ・LOHAS主流の業界において、髪の健康を考えない商品をお勧めすることは難しくなってきています。その上、現実にお客様の髪質が傷んでいる傾向は強いです。さらに技術の進歩によりメ研究が進んでいます。
   (添付資料1、資料№1「LOHASとは?」を参照)
(4)商品仕様
  ・美容メーカーの技術が近年加速度的に進歩してきており、またバイオ技術も導入されてきています。
  ・そんな中において、この春発売されたP社のAAAというTrは、今までにない独自の開発コン
   セプトを持っており、他社には例を見ない仕様となっています。概略としては、バイオ技術の導入により、たんぱく質の酸化を防ぐ効果が高いということです。
  ・商品のラインナップは、シンプルな構成になっており、在庫はそんなに多く抱える必要はありません。
   (商品の詳細仕様に付いては、添付資料2、資料No.2「AAA商品カタログ2~4ページ」を参照)
(5)商品特徴・効果
  ・Tr液の浸透性が早く、短時間で施術が出来ます。
  ・仕入原価が安い。
  ・結果がその場で分かります。(サラサラ、ツヤツヤ、ハリコシ、よい匂い等)
  ・持続性が良い。(サロン施術で最低3週間は効果が続きます。スタッフ間でサンプル使用をしましたが、効果は確認済みです。)
   (効果測定結果に付いては、添付資料3、資料No.3「AAAに関する効果測定アンケート報告書」を参照)
  ・ホームケア剤を付ければ、さらに効果が長持ちします。(さらに1ヶ月は持ちます。・・・これに
   ついては継続経過調査中です)。
(6)商品価格
  ・今までのディーラーから通常通りの仕入れとなります。
  ・業務用の仕入れ原価率は、○○%である。
  ・店販用の仕入れ原価率は、○○%である。
(7)商品販売価格
  ・メニユー価格は、メーカー指導では3000円~5000円の価格帯でお勧めできるということです。
  ・当店に合わせた場合、4000円くらいが適当と思われます。
(8)期待効果
  ・今までの商品と同じ価格帯ではあるが、即効性があり効果が早く感じられるのでが「満足感・良かった感」が大きいので、リピートが期待出来ます。
(9)メリット・デメリット
  ・デメリット
    ・今までの商品との位置付けをどうするか?
    ・新しい商品なので、定着までに時間がかかる。
    ・お客様への認知の工夫が必要。
  ・メリット
    ・メーカー講習で試してみたが、今までにない「手触り」「ツヤ感」「匂い」で、大変満足した。
    ・サロンTrは、その場で実感出来るので、お勧めがしやすく、今までのTrから移行してもらえると感じるので、単価が高く頂ける。
    ・健康志向にマッチしているので、売り出しやすい。
    ・クリニックコースに組み込むことにより、セットメニューも作れるので、客単価を上げることが出来る。
(10)Tr導入プロジェクト結成
  ・結成
    ・スタイリストA&B、アシスタントC,D,Eの5名でTr導入プロジェクトを結成し、導入部分の実務を担当します。
  ・新Trのネーミング
    ・プロジェクトの仕事の一つとして、新Trのネーミングを行います。
  ・メニュー化検討
    ・店販商品の販売方針、クリニックメニューのコース作り、導入~定着等を考えていきます。
(11)技術導入手順
  ・今のところ導入に関して考えている草案は次の通りです。
  ・技術習得
    ・導入承認後、2週間以内にメーカー講習を全員で受けます。
    ・その後、店内で相モデルで、数回体験を行います。
    ・その結果を共有します。
  ・販売トーク技術
    ・その後、トークマニュアルを作成し、ロープレで徹底します。
    ・販売トークを手助けするサブ資料を2部作成します。
    ・見やすく分かりやすい技術資料的なものとします。
(12)お客様へのお知らせ
  ・ミニチラシを作成
    ・専用のお知らせ用のミニチラシを早急に作成します。
    ・文面は、プロジェクトを結成して、そこで検討します。
    ・配布の方法は、デビュー1ヶ月前よりレジにてお渡しします。
    ・また、季節の折込チラシに合わせて、大きく取り上げます。
  ・POPを作成
    ・店内お知らせとしてのPOPを作成します。
    ・ミラー面に3枚を貼り付け、待合に1枚を置きます。
(13)キャンペーン要領
  ・キャンペーン期間
    ・○月~○月の2ヶ月間とします。
  ・デビュー価格
    ・待合で、定価の20%OFFトライアル券をお渡しします。
    ・この券はプロジェクトで作成します。
    ・本日でも使えることを言います。
    ・それをきっかけとして、本当に良い商品なのでとにかく1度はお試し頂きたいという事を事
     前に待合で熱を入れてお話ししておきます。
  ・サービス
    ・紹介用として、トライアル券をお渡しします。
    ・実感して頂ければ紹介につながります。
  ・感想コメント集の作成
    ・体感された方から感想を頂き、コメント集を作成します。
    ・それをさりげなく待合に置いておきます。
    ・追加メンテは、各自で書き込みます。
  ・店内ゲーム展開
    ・キャンペーン期間中の販売合戦をゲーム感覚で出来るように工夫します。
  ・キャンペーン中間チェック
    ・各人の販売目標と販売途中経過が分かる様にエクセルでグラフを作成します。これもプロジェクトチームで作成します。
(14)初期費用
  ・仕入れ初期ロット      ○○円
  ・キャンペーン関係費用    ○○円
(15)評価
  ・販売で頑張ったスタッフにオーナー特別賞を用意します。(要相談)

5.企画書の書き方のポイント

 企画書は、その企画内容に対して上司が判断してOK、NGを出すという資料ですので、書く側の論理ではなく、読む側の立場で書くというのが最大のポイントです。
 だから、読み手の立場に立って、判断しやすいようにネタを提供するということを常に考えながら書くことにより、より分かりやすく、採否の決定がしやすい資料となるわけです。
 主観を入れずに公正な立場で情報提供することに心掛けて下さい。

6.最後に

 企画書は、頭の訓練です。先を読む技術が必要です。どんどん頭を使わせることにより、アイデアが生まれてきやすくなります。
 いつの時代も、頭の柔らかさが求められています。
 企画そのものが他店との差別化にもなるわけです。
 企画をどんどん考えることによりサロンは活性化します。
 そうすることで自主活性型サロンに近づくのです。

7.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は、「信頼の経営」です。
 信頼の経営を構築する上で必要なものは? 本音と建前などについて考察してみたいと思います。さてさて、どんな内容になるのやら・・・

議事録の書き方 (会議のポイントを押さえた記録の仕方)

メルマガ再録 (2006年10月9日) 第27号


議事録とは、その会議の内容を書き留めることです。議事録の役割・機能としては、「会議内容証明」「再確認時に利用」「出席者・欠席者,及び知らせるべき人への情報の共有」「宿題の確認」等です。

< 議事録の書き方 >

1.はじめに

 本メルマガの第15号「ドキュメント技術」の項目で議事録についても書きましたが、もう少し詳しく説明して欲しいということで、今回はそのリクエストに応えて議事録のディテイル(詳細)について説明しましょう。
 そのときの内容と少しかぶると思いますが、お許し下さい。
 その前に余談を少しばかり。私の議事録歴は少々長いです。
 昭和51年~53年にかけて、当時勤めていた製造会社で品質管理を任されることになり、TQC運動を展開しました。その時から、議事録を取り続けています。
 なぜか、記録に執着するんですよね。何ででしょうね。自分でもここまでこだわるのは不思議です。
 多分、後付ですが、「その時点のことを大切にし、尊重し、時間に流されない自分と言うものを大切にしている!」ってな感じでしょうかねぇ。
 ざっと計算してみましょう。1回の議事録で平均2ページ、1週間に3回議事録を書くとすれば次の式で、書いてきた枚数が計算できます。
 52週×3回×2ページ×30年間=9360ページ
 この実績を元にして、さて説明開始です。

2.議事録の機能

 議事録は何のために作成するかと言うことを、まず良く理解する必要があります。
 議事録とは、その会議の内容を書き留める(文書にする)ことです。
 議事録の役割・機能としては、「当日の証し」「再確認時に利用」「出席者・欠席者・知らせるべき人への情報の共有」「宿題の確認」等です。
 それらの要件を満たしているものにしなければ満足な議事録とは言えません。常にこれらを念頭において、議事録作成に努力します。

3.議事録用紙に付いて

 議事録は一定のフォーマット(様式)がある方がベターです。
 毎回違う様式だと、イメージが湧かないからです。もっと言えば、専用の様式、例えばマークなどをタイトル部に付けておけば、一目でそれと分かるので良いでしょう。
 私が使用しているフォーマットは、自分で作ったものですが、次の項目から出来ています

 まず1ページ目のヘッダー部です。
 1行目、ページの表示。全体が何ページでこのページは何枚目かを表しています。Page1/2は、2ページあるうちの1ページ目ということを示します。
 2行目、《議事録》の文字です。その右には記録者の氏名を書く欄があります。
 3行目、会合名のタイトルです。「○○サロン幹部会」という感じです。
その右にその会議の個別回数を記入する欄があります。さらにその右に通算回数を書く欄があります。個別回数は、この場合は幹部会の回数です。
通算回数はそのサロンが他にも議事録を作成している場合は、サロンとしての通番を書きます。
 4行目は、開催日時です。開催日、曜日、開始時刻~終了時刻を記入します。
 5行目は、出席者です。定例メンバーで出席した者の名前を書きます。顔見知りで定例になっている場合は役職・敬称は省略可です。次に欠席者は「欠席者:○○、○○」として記載し、絶対に省略してはいけません。
複数行にわたる場合は、行を増やしても構いません。出席メンバーが多い場合は「出席者は本文に記載」として、この欄への記入を省略しても構いません。定例メンバー以外に特別出席者がいる場合も記入します。次に遅刻・中座、早退の場合の記入方法です。遅刻者は(19:30~)、早退は(~20:30)と記します。中座は(中座19:30~20:30)と書いたほうが分かりやすいです。出席者の状況を把握するのは相当難しいですよ。議事の方に気を取られて、遅刻者の参加時刻などうっかり見過ごすということがよくありますので、要注意です。
 6行目は、開催場所です。
 7行目は、配布資料です。紙のサイズとページ数を書きます。(A4-P2)と書けば、A4サイズの紙が2ページ配布されたことを示します。
 8行目は、前回開催日です。定例会議なら前回の開催日があるのでそれを記載します。その右に前回の個別回数と通算回数を併記します。
 9行目は、配布先です。出席者以外に特別配布する必要がある時にこの欄に記入します。
 以上のヘッダー部は、罫線で囲っておきます。
 次はボディ部です。
 ボディ部は、本文を書くところですが、右端の2文字ほどを記入禁止エリアにしてに宿題マークを付けるところとします。こちらは本文エリアと宿題エリアを罫線で区切って示します。この宿題マークは後ほど説明します。
 次に2ページ目のヘッダー部です。
 1行目に、会議の名称、個別回数、通算回数とページを書きます。
 ボディ部は、1ページ目と同じです。
 では、記録の取り方のポイントを説明します。

4.記録方法について

 記録の方法は各種あります。
 口頭発言をその場で筆記する方法、ボイスレコーダーまたはビデオカメラで記録して後から文字起こしする方法、パソコンにダイレクトに入力していく方法などがありますが、それぞれ一長一短です。
 筆記方法の長所はメモを取りながらその会議にも参加できます。短所は全てを筆記仕切れないところです。
 ボイスレコーダーの長所は、その場の会議に完全参加できます。しかし、後から聞き直して文字にする作業に時間がかかります。
 パソコン入力方法の長所は、その場で議事録が仕上がるというスピード感は最高ですが、会議に参加・集中できないというのが最大の欠点です。
 とまあ、いろいろ考えるのですが、最高のパターンは、その場で書いたメモがそのまま議事録になれば良いですよね。
 ということで、その解決策として最近は、ホワイトボードへの詳細記入~デジカメ撮影~清書時にそれを貼り付けるということがマイブームになっています。

5.会議別のポイント

 商品開発会議、企画会議などの場合、誰が何を言ったかと言う記録より、どんなプロセスで結論に至ったか、その企画内容とはどんなものかと言うことがポイントになります。
 プロジェクト会議では、計画のフォローとこれからの日程調整、実行計画が主になるでしょう。
 サロンの全体ミーティングでは、全体の動きを調整するために反省と目標設定が不可欠です。
 幹部会では、反省、今後の計画と責任分担などがはっきりしないと記録が出来ません。
 いろいろな会議がありますが、これらのポイントを押さえて、どの様に記録を書くことが一番適切かを事前に考えておくことが大切です。

6.メモの取り方

 では、メモの取り方を具体例に説明します。
 まず、今何のテーマについて話しているかと言うタイトルの把握が大切です。これがはっきり分からないと、結論は何なのかを聞き逃してしまい、分からなくなります。
 ホワイトボードに本日の議題(タイトル)を書きます。が、これ以外に横道にそれることが多くあります。しかし、関連事項なのですぐに元に戻せない場合は、横道にそれたなりのテーマ(タイトル)を仮に付けます。
 何に付いて話しているかが最重要です。そして、その内容をメモします。
 初心者でも、ベテランでも全部の記録を取れるわけがありません。また取る必要もありません。
 だから、まずエッセンス(キーワード)を書き取ることです。この人は何を言いたいのかさえ分かれば、その時点で本人が発言したキーワードを書き取ることです。それは最初はしんどい作業かもしれませんが、徐々に慣れてきます。それが出来るようになったら側の言葉も付け加えて行けば良いのです。
 谷口さんは速記をしているのですか?と聞かれるのですが、全然そんなことありません。普通の字です。早書きするので、誰が見てもそれが文字であることが分からないくらいですが、、、。
 字のきれい汚い、丁寧雑いは関係ありません。要するに、後から清書する時に思い出せさえすれば良いのですから。
 不思議なもので、キーワードさえあれば後は思い出すものです。思い出せないというのは、キーワードごと忘れるからです。これは長年の経験で間違いありません。
 実際に仕事がたまって、2週間くらい後に書く議事録でもキーワードさえあればほとんど再現できます。
 「人間の脳は全てを覚えている。再現できないのは、それを思い出すことが出来ないだけである。」ということを聞きます。ということで、その思い出すきっかけが、議事録のキーワードなのです。
 慣れてくると、できるだけ注意深く聴き、そのキーワードを細かくしていきます。そうすることで、詳細な議事録が出来上がります。

 ホワイトボードを使う方法が初心者にはいいかも知れません。
 記録者は進んでホワイトボードに会議の経過を記録していきます。それは参加者にもボードに集中させることにより、かなりのよい効果が期待できます。ボード会議の可能性を今後はもっと拡大して行きたいですね。
 ボードに書かれた文字をデジカメで撮影して、議事録に貼り付ければ、一石二鳥です。

 パワーポイントを使用しての会議などでは、記録が逆に難しくなります。
 多分、口頭で説明される部分がチェックポイントだと思われるので、スライドを無視し、説明部分を中心にメモします。
 そして、後からパワーポイントのデータをJPEG(データ圧縮方式)にして作者から頂き、議事録に貼り付ける方法がベターです。

7.清書にあたり

 本文最初の部分に、前回から今回までの間に、特別残しておきたい動きがあった場合は、「●経過」として特別記載することが良いでしょう。
 本文の清書ですが、検討議題はタイトルとして「1.2.3.~」の番号を付けて目立つ様にします。
 5~6文字下げで中項目のタイトル、そして、さらに5~6文字下げて詳しい内容の小項目を記載します。
 中項目と小項目は「・」中点を行頭に打ってから書き出します。場合によっては、< >などで中項目を強調することも良いでしょう。
 ホワイトボート写真や参考資料の写真なども入れると分かりやすいです。
特にボード写真は、当日の会議のものですので、臨場感がそのまま伝わるので多用して下さい。
 特に、宿題として明確になっている部分に付いては、右端の空白部分を利用して、宿題(1)(2)(3)のマークを付けておきます。欠席者は自分に関係する宿題マークは特に気を付けてチェックします。
 清書は2~3日以内、遅くとも1週間以内には書き上げましょう。

8.配布にあたり

 コピー配布の場合。大抵の資料は左綴じですので、左上部にホッチキスと8cmの2穴綴じ穴を開けておくようにします。
 メールでの配信は、定例会議の場合、宛名をグルーピングしておくと一斉にメールが出せるので便利
です。

9.最後に

 議事録は、記録でもあり情報源です。
 議事録を上手く活用することにより、会議の生産性を高めるようにしましょう。
 また、未公開の話などが織り込まれた議事録の扱いは、特に注意が必要ですので、予め配布方法、保管方法を打ち合わせておきましょう。

10.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は、「企画書の書き方」です。
 メルマガ№19で企画開発技法をテーマにしましたが、これも今回と同じ様に企画書の書き方に付いて詳細を教えて欲しいというリクエストがあったので、このテーマについて書いてみます。

コンピテンシー (行動特性分析手法)

メルマガ再録 (2006年9月25日) 第26号


ハイパフォーマー(高い業績をあげている人)の行動特性に学ぶということです。評価表を作成することで社員研修に使えるし、評価の場面、およびステップアップの教育にも使える素晴らしいツールです。

     < コンピテンシー >

1.はじめに

 コンピテンシーは、ハイパフォーマー(高い業績をあげている人)の行動特性に学ぶということです。
 私のコンピテンシーとの出会いは、3年ほど前です。
 伊藤豊先生の仕事を少し手伝うことになり、内容を聞いてみるとこのコンピテンシーのデータをまとめることでした。
 私は、コンピテンシーの専門書を読んだことはありませんが、自分なりにも研究し、サロンでも実際に使用している経験もあるので、その例を挙げながら、活用方法について考えていきましょう。

2.コンピテンシーの概要

 コンピテンシーを活用するには次の手順で進めます。
 本来、インデックス、チェックシートはサロン固有のものがあることがベストですが、そこまで必要がないとか、すぐに実施したいという場面に置いては、われわれが持っているサロンの標準的な内容のものを使えば良いでしょう。
 以下は、自店のコンピテンシーを作る場合の手順です。
 一般のものを使う場合は、この(1)(2)(3)の手順は必要ありません。
  (1)インデックス作り
  (2)チェックシート作り
  (3)評価用レーダーチャート作り
  (4)360度アセスメント
  (5)評価アドバイス
 では順次上記の内容を説明していきます。

3.(1)インデックスの作り方

 インデックスの作り方ですが、まずは全体の項目の設定から始めます。
 自店において、アシスタントランクですべき項目から始まり、最終オーナーランクですべきことの項目、例えば「志」までの項目をリストアップを行います。
 われわれが使用している項目の例ですが、25項目あります。
   1.コミュニケーション    2.時間管理
   3.積極性           4.仕事の自己完結
   5.感性            6.サービス志向
   7.他者との関係       8.技術熟練
   9.結果への責任      10.自己啓発
  11.チームワーク       12.人材育成
  13.目標設定         14.人的ネットワーク
  15.計画づくり        16.人間関係好転
  17.柔軟性          18.リーダーシップ
  19.問題解決         20.夢の共有
  21.マネー           22.意思決定(勇気)
  23.利より信        24.継承
  25.志
 この項目にこだわる必要はありませんが、全体を網羅(もうら)し、バランス良く位置されているので、この項目を参考にすることがベターではないでしょうか。
 ということで、各サロンでは、この25項目を参照し、行動特性に付いては自店バージョンを作ってもらえればベストです。

4.(2)チェックシートの作り方

 上記の各項目に付いて、レベル(ランク)別の行動特性内容を明確にする作業を行います。
 この作業が一番時間の係るところですが、粘り強くやるしかありません。
 行動特性は、通常(-1)から(+5)までの7ランクにパターン化/分類します。
  -1=阻害的(害になる)
   0=受動的(存在感なし)
   1=能動的(マニュアル的)
   2=積極的(知識的)
   3=主体的(能力的)
   4=創造的(内面的・精神的)
   5=利他的(思想的)
 良く出来る人、そうでない人をよく観察して、行動パターンを描き出します。
 では、分かりやすい例を挙げてみましょう。「挨拶」のコンピテンシーの一例です。
  -1=気付いているけど挨拶しない。不機嫌な感じである。
   0=自らは挨拶しない。挨拶されたらする。
   1=気持のこもらない挨拶は出来る。
   2=自分の関わりのある人(お客様)には積極的に挨拶できる。
   3=自ら先に店内で顔を合わせる人全てに挨拶できる。
   4=挨拶から続けて会話を展開させることが出来る。
   5=挨拶により周囲を元気付けて、活力を与えることが出来る。
 この作り込みの作業をしている時が、実は一番勉強になります。
 「こういうことをしているのはランク2でしょう」「嫌、1じゃないですか。だって、○○することのほうが上だから。」「そうか!」という具合いの気付きがあります。

5.(3)評価用レーダーチャートの作り方

 次に、レーダーチャートの準備(作り方)ですが、対象ランクのインデックス項目に限定する場合と、全体25項目を一括で扱う場合があります。
 例えばアシスタントで8項目に限定するとすればレーダーチャートの作り方は次の通りです。
  ・円を描く
  ・その円をケーキを切る要領で8等分する。
  ・その区切り線の円周外に対象項目名を記入する。
  ・中心を-1として7区分の同心円を描く。
  ・1本の直線にポイントを書く
 これでレーダーチャートは準備完了です。

6.(4)360度アセスメント

 いよいよ、実施です。
 一般的には、360度アセスメントという評価方法を行います。
 これは、コンピテンシーチェックシートを用いて周囲の人が対象者を相手に点数評価します。
  <1>本人、<2>本人の上司、<3>本人の同僚、<4>本人の部下
 この時のチェック項目は、どれにするのかは各サロンで決めて下さい。
 ちなみに、前記インデックスの25項目をランク分けするとすれば以下の区分が良いでしょう。
  ・アシスタントレベル・・・ 1~ 8項目
  ・スタイリストレベル・・・ 8~15項目
  ・リーダーレベル  ・・・15~20項目
  ・幹部レベル    ・・・20~25項目
 共通認識のある採点をしてもらうにはしっかりしたオリエンテーションが必要です。
 7段階ポイントの認識をしっかり説明しておきます。
 採点する時は、誰かが読み上げて、一斉に採点するほうがベターです。その方が、きっちりした雰囲気です統一感があります。
 そして提出されたチェックシートの点数をレーダーチャートにプロット(点を打つ)します。そして、その点を順次つなげて行きます。
 ガタガタした円が出来れば完成です。

7.評価アドバイス

 そして、このレーダーチャートを観察します。
 自分のレーダーチャートの円を見て、他人が大きく、本人が小さい場合は、謙遜型です。つまり自分はそんなに出来ないと思っているが、周囲からは結構出来るという評価ですから、本人はもっと自信を持って進んでいくべきだということです。
 次は逆のパターンです。
 他人が小さく、本人が大きい場合は、思い上がり型です。これは自分の評価より他人の評価が低いということです。他人から見たら本人が思うほど出来ていないよと言うことですので、本人はもっと謙虚にならないといけないということです。
 全体の円としてもそういう比較は必要ですが、項目一つ一つを見て評価していく人も必要です。
 基本的には、コンピテンシーは評価基準としてランク内容が統一されているので、誰が査定しても公平な評価になるというのが一つの狙いです。
 もう一つの狙いは、教育的な側面です。
 それは、自分が評価されてランク2だったとすれば、次はランク3を目指すのだなということが明確なことです。
 つまり、次の3ランクのことが出来るようになれば自分はランクアップするということが文字で示せるわけです。
 これが大きい意味を持ちます。なんとなくではなく、この方向に進むのですよという指針を与えて、指導してあげることが出来る資料であるわけです。

8.活用事例(1)

 私の顧問先のサロンでは、このコンピテンシーを幹部育成に活用したケースがありました。
 手順は以下の通りです。
  ( 1)幹部候補生をリストアップする。
  ( 2)そのメンバーに対してオリエンテーションを行う。
  ( 3)1回目のコンピテンシーチェックを実施する。
  ( 4)その結果にて、強化ポイントを面談にて指摘する。
  ( 5)その強化項目の行動計画を立てさせる。
  ( 6)日常においてその計画を遂行する。(OJTする)
  ( 7)数ヶ月後、2回目のチェックを行う。
  ( 8)TOPにてその差を吟味する。
  ( 9)昇格者と現状維持者を決定する。
  (10)幹部候補生を集めて、結果と昇格者を通達する。
  (11)現状維持者に対する追加要望を出す。
  (12)その追加強化項目の行動計画を立てさせる。
  (13)日常においてその計画を遂行する。(OJTする)
  (14)数ヵ月後、面談にて状況を把握し、その結果で昇格を検討する。
 成長~昇格させることが目的なので、TOP&本人が納得のいくまで努力を重ね、期待ランクまで上がるように努力する仕組みを作って上げることが大切です。

9.活用事例(2)

 もう一つのサロンでは、普通の5点法チェックリストにコンピテンシーの考え方を導入しています。
 チェックリストは技術ランク別に4タイプありますが、5点の各点の内容を明確にし、共通認識で採点出来るように、その点に対応する行動特性をリストアップしています。
 この方法は意外と簡単で、今まで慣れ親しんでいるチェックリスト方式なので、質問も平易で、簡単に対応することができるのが長所です。
 例としては、「お客様を親しみを込めてお名前でお呼びしていますか?」という質問に対して5段階で答えるのですが、その5段階は以下の様なものです。
  (1)覚える気がない
  (2)案内の時だけお呼びする
  (3)会話中も名前をお呼びできる
  (4)自分の名前も覚えてもらっている
  (5)漢字のフルネイムで30名以上お客様の名前を書ける
 どうですか? 分かりやすいでしょ?
 このコンピテンシーとチェックリスとをリンクさせた方法は、私のオリジナルかも?

10.最後に

 コンピテンシーって言葉は漠然として分かりにくいのですが、評価~教育には有効な考え方・手法だと思います。
 これは、結局は、本人の行動をコンピテンシーチェックリストと言う行動特性(アナログパターン)に照らし合わせて、数値化(デジタル換算)するということで、A→D変換に他なりません。
 評価とは数字にしないと分からないし比較も出来ないわけです。
 数字にならないと優劣がつきにくいのです。これが今の評価の仕方です。
 しかし、これに頼らない、優しさや、感動、サプライズなどのキーワードも評価の対象として忘れてはならないと思います。

11.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は、「議事録の書き方」です。
 リクエストがあったので、このテーマについて書いてみます。
 但し、今まで書いてきた内容とかなりかぶる部分があるかも知れないのでそのあたりは御勘弁下さい。
 次回もまたお役に立てるメルマガを目指して、作文します。
 応援よろしくです。

ではまた次回もお会いしましょう!

事務局 (情報の中心にいる係)

メルマガ再録 (2006年9月11日) 第25号


イベントやプロジェクトの中心にいて、情報や人の動きを制御する役割も果たします。事務局を経験することにより、リーダー以上のノウハウやコントロール技術が身に付く素晴らしいポジションです。

     < 事 務 局 >

1.はじめに

 「事務局ってノウハウですか?」って聞かれるんですけど、私は「絶対ノウハウです!」って答えています。
 今回は、私の経験談を中心に事務局とはどんなものかを解きほぐしていきましょう。
 思い起こせば、「私の人生、事務局に尽きるかな?」なんて思ったりするくらい延々とやっていますので、書くことは山ほどあります。
 お付き合い下さい。

2.事務局の仕事

 個人の集まりでは、幹事ですね。
 イベントの幹事を数多く実践すれば、多人数をまとめるノウハウが身に付きます。
 言い出しべえはいるが、それを実際にまとめて実行まで持っていける人って意外に少ないものです。
 ただ集めて実行するだけではなく、その集まった人に良かったという感動を与えるまでの幹事は、なかなかいません。
 会社や団体では事務局と言う役割になります。
 私は、最初に入社した会社で、慰安旅行改善委員会の幹事(事務局)に立候補しました。
 それまでのその会社の慰安旅行は、言っちゃなんですが、旅行会社任せで、古臭いタイプのおっちゃんが幹事をしていたので、旅行内容も古臭く、出席率も年々低下して冴えない旅行になっていました。
 仕事以外でのコミュニケーションの大切さを大事にしていた私はそれが我慢出来ず、「何でやねん!何とかせな!」と思い、出席率を上げることに取り組みました。
 その一歩として、慰安旅行改善委員会なるものを私設で立ち上げ、社員の皆さん、パートのおばちゃんにアンケートを行い、それで出席率を倍増させようと考えたわけです。
 事前出席率は40%くらいだったものを、アンケート結果からいろいろな工夫をして結局、80%くらいまで引き上げることに成功しました。
 その改善アイデアの例としては、「宴会で酒を飲まされるのが嫌」・・・これに対しては、ご飯を早めに出してお酒を封じ込め、全員参加型のお座敷ゲームを考えて実施しました。見事盛り上がりました。
 もう一つは、事前広告です。次回の旅行の告知パネルを作成し、行くまでに既に盛り上げるわけです。
 子どもの頃、ハイキングの前の日などメッチャ楽しかったですよね。あの雰囲気を作り出すわけです。でっかい模造紙に行き先の名産品や途中の景色などを盛り込んだ、超楽しいポスターを作るわけです。ほんま盛り上がりますわ。ちょっと掲示が予定より遅れると、「谷口さん、次回の旅行のポスターまだ?」って言ってくるくらいですからね。
 事務局は、事務的に仕事をするだけではなく、このようにそのイベントの主旨を良く理解し、狙いとするところの効果を引き出すことが重要な役割だと考えます。

 こんなこともありました。
 私が30名くらいのコンピュータ会社に勤めている時、社長が所属している協会のゴルフコンペの事務局を引き受けてきました。
 それで、私はその時は企画室の仕事をしていたんですが、「谷口君、ゴルフの事務局やって欲しい!」って言われてすることになりました。
 月間1回、第4水曜日に開催されるコンペの案内作成とその配布、成績の管理、賞品の買出し、旅行会社への手配などなどの仕事をこなしました。
 余談ですが、ある時など、仕事中に社長から電話があり、「谷口君、コンペの賞品を忘れてきたので持ってきて欲しい。」ですって。私は頭に来ました。・・・なんでやねん!
 それで、早く行かないと表彰式が終わってしまうので、高速をぶっ飛ばして走りました。しかし、運悪くインターを降りた途端にスピード違反で捕まってしまったのです。・・・クソッ!
 で、やっと届けたんですが、余りに頭に来ていたんで、社長連中にスピード違反で捕まったことを言いました。
 そしたら、そこにいたメンバー全員が1000円づつカンパしてくれて、反則金を払うことが出来ました。
 事務局とは、そんな仕事です。(どんな???)

3.事務局に必要な資質

 こんな話もあります。
 古い話で恐縮ですが、日本にパーソナルコンピュータが入ってきた頃はまだパソコンとは言わずに、マイコン(マイクロコンピュータ)と言っていました。
 そんな頃、コンピュータ会社の主催で「マイコンクラブ」が結成されると聞いて、すごく興味があったので早速行ってみました。
 しかし、そこは大学生や若いエンジニアで一杯で、30歳くらいの私は場違いな感じでした。
 会長を決めるということで、立候補を募ることになりました。私はサッと手を上げました。なんで?と思われるかも知れませんが、このときの私の心境はこうです。
 皆はパソコンが出来る。私は出来ない。しかし、私は人の世話は出来る。従って私が出来るのは会長くらいしかない。・・・僕って、変?
 つまり、世話を買って出るという資質が事務局には必要です。
 事務局は縁の下の力持ちとも言われますが、その信頼は絶大なものがあり、派手ではありませんが、ある意味その会をコントロール出来るポジションであるということも言えるのです。

 次は、私が28歳~30歳までの2年間、「TQC運動」というプロジェクトリーダーをした時の話をしましょう。
 その会社は130名くらいの松下電器の下請工場でしたが、当時私はその会社の品質管理係をしていました。その時、私は「品質は一部の部署で良くしていくものではない。全社で取り組まなければならない!」という使命感に燃えていました。
 そんな私は、TQC(トータル・クオリティ・コントロール)という全社的品質管理運動を社長に提言し、それが受け入れられたのです。
 そして、社長のお墨付きの下、運動を展開することになりました。この時の苦労話をすれば切りがないので1つだけ、エピソードを披露します。
 情報の流れを改善するために、会議の再編成を行い、会議の品質向上にも取り組みました。
 そんな中、班長レベルの人たちで組織する班長会議を招集して、各部署間のコミュニケーション改善をしていくことを主眼として会議をしていました。私は、同じクラスの人たちが集まって話し合うことに非常に意義を感じていたので、その会議は重要な要素でした。
 ある日のその会議に、上司がズカズカと入ってきました。私が議長をしていたので、「何か用ですか?」と上司に尋ねました。
 その上司は「別に用はない。どんな会議をしているか見たい。」と言いました。私は、上司に見られていては、下の者は言いたいことも言えないという事を知っていたので、「ここは班長会議です。レベルの違う人がいたら意見が言えません。だから退場して下さい。」と告げました。
 しかし、その上司は、「いや、聞かせてもらう。」と言って出て行きません。私はカッとなりましたが冷静に「もう一度言います。出て行って下さい。」。上司「いや、聞かせてもらう!」
 ここで、私の頭の中でプチッと何かが切れました。ズカズカズカとその上司の元により、胸元をつかんで、「出て行けって言うてるのが、分からんのか!」と大声で叫び、上司を会議室から引きずり出しました。
 会議に出席している他のメンバーは唖然としていました。その時の班長達の顔を今でも忘れません。私の行動にびっくりすると共に、私に対する信頼が一気に増しました。そして、その彼等が進んでその運動を底辺から支えてくれ始めたのです。
 そのことがきっかけで、私もさらに運動を真剣に取り組み出しました。
そして自分で企画した2年間のプログラムを全て完了することが出来たのです。
 この運動期間中の私のテーマは「粘り、粘り、粘り!」でした。
 その時は、漠然とこう思っていました。「今後の自分に役に立つはずだ、だからこのプロジェクトは計画の最後まで完結させる」と。
 途中、上記の様ないろいろな困難がありましたが、見事に粘って、2年間の運動を終了させました。
 この時に学んだことを列挙します。「情報は全ての人が同じ様に与えられるべきであること」「その情報を元にコミュニケーション出来れば必ず分かり合えること」「イベントは3ヶ月に1度が程度であること」「予定は事前に必ず知らせて、心の準備をさせておくこと」などなどです。
 この時に自分は、人を動かすポイントを学んだんのだと思います。
 今、この時のことが最高に役に立っています。
 ね。事務局って素晴らしいでしょ!!
 やってみると、人の何倍も学びがあるし、感動がありますからね。

4.信頼される事務局

 経営コンサルタントとして独立後ですが、平成4年から3年間ほど、内面美容研究会(海援隊)という勉強会の事務局をしていました。
 この時は、毎回きっちり議事録を取り、それを出席者、欠席者に渡していました。あるサロンに行った時、その議事録がさりげなく待合に置いありました。そのサロンの先生に聞きました。「なんで、ここに議事録が置いてあるのですか?」。そうすると先生は答えました「谷口さん、これは凄い資料ですよ。私達が勉強してきた内容が全て書いてある貴重な財産です。それをお客様に見て頂いて、一緒に勉強しているんです!」
 嬉しかったですね。議事録を取り続けてよかったと思った瞬間でしたね。

 最近の事務局話からもう一つ。
 2年半くらい前から、伊藤豊氏を代表とする全国有名美容師さんたちが集う「ウッディチキン」というグループの事務局をさせてもらっている中からのエピソードで、私がウッディの事務局に推薦されるまでの経過をお話しましょう。
 代表の伊藤先生とは、3年半くらい前に私の顧問先の合宿研修を開催された時に初めてお会いしました。
 それからその合宿のフォロー会などで数回お会いする内、私から資料を提供するなどしていたことが認めて頂けるきっかけとなり、翌年春頃からコンピテンシーの資料作りなどを手伝い始めました。
 それから、秋に全国の運営委員が集まる会合に呼んで頂いき、その場で正式に事務局を依頼されて、させて頂く事になったわけです。
 それからは、名簿作成、会則作成、年会費の集金、毎月の定例会案内作成、定例会参加受付、定例会への現地参加、定例会写真集のホームページアップ、レポート作成、サマーカレッジ等の特別イベント企画などなど、大変な作業量ですが、これをこなしています。
 ここで勉強になることは、本当にいろいろあります。
 人と人が触れ合うことで、毎回スパークが起こります。スパークとは、「あっこれだ!」という気付きの瞬間です。特に、夜の話し込みで多くの人が目を輝かせて先輩の話を聞いている瞬間にスイッチが入る様です。
 こんな出会いを準備できる事務局は、素晴らしい仕事だと思います。

 「信頼してもらえるから事務局をさせてもらえる」ということです。
 この信頼と言うキーワードについて、最近のマイブームに「応答と信頼」があります。
 今、あちこちのサロンで、言って廻ってます。
 英語で応答はレスポンス(Response)です。一方信頼はレスポンシビリティ(Responsibility)です。
 何が言いたいかと言うと、レスポンスを良くすると信頼度が向上するということです。
 このメルマガの読者だけのノウハウとして、「信頼される人間、信頼される経営とは?」という質問があれば、即答して下さい。「応答を早くすることです」と。
 この応答を早くし、徹底的に仕事をこなすためのキーワードは「すぐ・なん・とこ・でき」です。
 「すぐ」は即答、即行動。
 「なん」は「なんでもする」です。仕事の選り好みをしないことです。
 「とこ」は「とことんやる」です。途中で投げ出さず粘ることです。
 「でき」は「できるまでやる」です。あきらめず徹底的にやることです。
 皆さんも、この言葉を肝に銘じて、仕事して下さい。
 信用、信頼はすぐに構築できるものではありません。地道な日々の活動から構築されるものですからね。

5.最後に

 なんか、今回は私の回顧録みたいになってしまいましたね。
 事務局の細かいテクニックではなく、「事務局はこんなに素晴らしい仕事だからどんどん進んでやろう!」みたいな乗りになってしまいました。
 今回のメルマガを読んで、事務局をやってみたいと思われる方には、どんどんノウハウを授けますので、相談して下さいね。

6.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は、「コンピテンシー」について考えてみます。
 コンピテンシーは、ハイパフォーマー(高い業績をあげている人)の行動特性に学ぶということです。
 サロンにおいてどの様に考え、どのように導入し、活用するのかを経験談からお話します。
 次回もまたお役に立てるメルマガを目指して、作文します。
 応援よろしくです。

ではまた次回もお会いしましょう!

組織論 (目的を達成するための戦闘態勢)

メルマガ再録 (2006年8月28日) 第24号


会社組織とは、意識的で、計画的で、目的を持つ人々の相互間のつながりです。意識も無く、計画性も無く、目的もはっきりせず、相互間で協力して働こうとしないものは組織ではありません。

< 組 織 論 >

1.はじめに

 今回は、組織論というタイトルなんですが、なぜ、このタイトルが出てきたのかは、数回前のメルマガ作文中のことで忘れてしまいましたが、私ごときに組織について全てを書けるはずも無く、ではということで、私流に料理してみたいと思います。
 自分で考えといて、先行き不安・・・どうなることやら。
 精一杯頑張ります。1つでも、ヒントがあれば良しとして下さい。

2.組織とは?

 例によって、「組織」をインターネットで検索しました。
 そうすると、次の文章が出てきました。
 「バーナードは、公式組織を『意識的で、計画的で、目的を持つ様な人々相互間の協働である』と定義した。」
 なかなか深い。
 ということは、意識も無く、計画性も無く、目的もはっきりせず、相互間で協力して働こうとしないものは組織ではないということですね。
 では、本当の意味の組織をどの様に作っていくかにフォーカスを当てて考えてみます。

3.組織の形態について

 ちょっと横道にそれるかもしれませんが、「組織」イコール「システム」と解釈している人も多いでしょう。
 しかし、組織とシステムは異なります。
 システムは「個々の要素が有機的に組み合わされた一定のまとまりを持つ全体」と定義すると組織と似ていますが、「入力・変換・出力の三要素から構成される単位」と捉えると、組織と言うよりプロジェクトに近いニュアンスになりますね。
 しかし、システムって、第5号で取り上げた「ホッパー図」と全く同じ概念ですね。あらためて勉強になりました。
 組織は、あくまでも人のつながりがメインであって、機器はツールとしての扱いのみです。
 プロジェクトは一時的な組織形態です。
 プロジェクトの定義としては「期限があり、唯一の成果物(モノやコト)を生み出す仕事をするタスクフォース(仕事完遂)型のテンポラリー(一時的な)集団です。
 また、ホロン型組織というものもあります。
 ホロンの定義です。「全体の一部として機能もしているが、それ自体も全体としての機能を持っている。ホロンは、全体子ともいう。」
 例えば、人体という全体を構成する要素(部分)である細胞も臓器も、ホロンであると言えます。
 ホロン型組織は、一般企業では松下電器などがやっていた事業部制をイメージしてもらえると分かりやすいかな?
 サロンの現実的な組織形態としては「オーナー型」「独裁型」「カリスマ型」「フラット型」「運営委員会型」などがありますが、ここでは詳細説明は省略させてもらいます。

4.これからの組織について

 これからの組織は、次の要素を含んでいることが大切だと思います。
   A.組織は、自主活性型であること。
   B.組織は、支援型であること。
   C.組織は、フォーメーション重視であること。
   D.組織は、ホロン型であること。
 では、これらについて、詳しく説明します。

「A.組織は、自主活性型であること」
 個人としての力を付けるには、「自分で考える力」を身に付けることが大切でしょう。
 そのためには、「心と技のあいだ」を勉強することですね。
 個人に焦点を当て、その能力を最大限引き出す勉強をしているサロンはまだ見受けられません。CKENとしては、今後このあたりのセミナーを企画したいですね。
 その前に、サロン自体がそのことに気付く必要があります。
 サロンが、各自のパワーを引き出し、周知を集めるという方向性をまず示し、それからエンパワーメントであったり、スタッフ教育であったりをきっちり進めて行くという基本姿勢が大切です。

「B.組織は、支援型であること」
 支援型組織であるということは、スタッフが第一線でお客様に正対するポジションであり、管理職は支援職であるということが明確になっているということが前提になります。
 通常、支援型組織は逆三角形組織といわれる形態で、お客様が一番上にあり、次に現場スタッフがあり、その下に中間支援職(チーフ~店長)があり、さらにその下に幹部支援職がいるという形の組織です。
 この組織の利点は、最前線のスタッフの認識が高くなるということです。
 「管理」と言う言葉からは「義務・責任、ノルマ」等、「支援」という言葉からは「支える、応援する」等のイメージが連想されますね。
 当然、やる気を出すのは、管理されているというより、支援されているという方が「自己重要感」を感じて働くのは間違いの無いところですね。
 組織の管理技術を教えるセミナーはあっても、組織を支援するという視点のセミナーはまだありませんね。
 これからは、そんなセミナーが増えるのではないでしょうか?

「C.組織は、フォーメーション重視であること」
 成長のためにはいろいろな課題が生まれます。
 それらを改善・解決していくためには、問題・課題が発生した時点でフレックス(自在)に動けるユニットを作り協働でそれをクリヤーしていくという構えが必要です。
 スピード、決断力、適応力がないとこれからの時代、苦労しますね。
 だから、有事(物事が発生する時点)に備えて、フレックスフォーメーションを準備しておくことが重要です。
 備えあれば憂いなしです。

「D.組織は、ホロン型であること」
 各店、各部署が独立して動くことのアドバンテージ(優位性)は、いろいろ考えられます。
 権限委譲が進んでいるサロンは、ジャッジ(判断)が早い。判断が早いということはお客様に快適に対応できるということです。さらに、いろいろなオリジナルサービス、スペシャルサプライズをすることが可能になります。
 さらに、個別採算をしていくので、本部から言わなくても、売上・経費・利益という視点が自然にシビアーになります。薬剤の使用量等にも目が行くことになり、改善されていきます。
 それは、個としての動きですが、全体としての動きにも違いが出ます。
それぞれが独立しているので、個と個の間に良い意味の競争心が芽生えます。
 但し、全体として支援する部隊が必要です。管理ではなく、あくまでも支援と言う立場で考えることがポイントです。
 部分と全体と言う考え方が上手く機能すれば、組織は最高の力を発揮します。

5.生きた組織

 組織は植物みたいなものです。
 植物は、水をやり、肥料を与え、太陽に当ててやり、新鮮な空気にさらさないと、花も咲かないし、葉が枯れて、根が腐っていきます。
 生きた組織も同じです。常に情報という水をやり、コンセプトという栄養を与え、おもいやりという太陽に当ててやり、共有という空気にさらさないと組織も腐ってしまいます。
 そのためには、根っこから理解し合えているという実感、合意が形成されているという観念を共有していること先決です。
 本音で話し合える仲間として、本当に理解し合えている者同士の集まりが一番団結力があり、力を発揮することは自明の理です。
 そうなるためには、さらに何が必要でしょう?
 お互いの信頼度を向上することですね。
 ではさらに、信頼度を向上するには何をすればよいのでしょう。
 答えはいろいろあるでしょうが、私は「クイックレスポンス」と言います。クイックレスポンスは、素早い反応です。素早く反応することで常に相手に意識を集中しているという姿勢が示せます。
 横向きで、視線を合わさず話をされたら、信頼出来ないですよね。逆に、正対して目を見て話されたら信用、信頼しますよね。
 これが大切です。
 全てのオーナーは「打てば響く組織」を作りたいと言われます。
 これを作るには、まず自分がスタッフに正対してクイックレスポンスを繰り返すことです。自分に矢印を向けることです。
 それが、生きた組織、素晴らしい組織を作るということです。
 そして、それを定着させ、伝統までに高めることです。
 それが出来ずして、他人に(スタッフに)いくら要求しても、出来るはずもありません。
 オーナーは自分が見本を示すということを忘れています。下のスタッフは、オーナーを見て育っているのです。それは当然、自然のことです。
 現在の組織は、オーナーのミラー現象であることを再認識して下さい。
 そして、素晴らしい組織を作る努力をしましょう。

6.最後に

 今回の組織論、本当に私流の解釈でした。
 もっと一般的に組織を勉強したい場合は、他の書籍などを探して下さい。
 今回は、事例が無かったので少し短めでしたが、お役に立ちましたか?
 通常、サロンにおいて、組織などは気にせず営業から自然に出来上がる流れでやっていますが、きっちりこういう組織を作りたいということで先を見据えてやっていくことが大切であるということがお分かりになって頂ければ今回のメルマガも一石を投じたことになりますね。

7.次回案内

 では、次回の案内です。
 次回は、「事務局」について考えてみます。
 なんじゃそれ?って突っ込まれそうですが、これが以外に味のあるテーマだと自分では思っています。
 次回もまたお役に立てるメルマガを目指して、作文します。
 応援よろしくです。

ではまた次回もお会いしましょう!

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